オタクっ娘ほのぼのチャット零式 〜ハルヒ〜
沙織「それでは皆さま、これより【オタクっ娘ほのぼのチャット零式】を始めさせていただきますわ」
桐乃「で、今回のお題は?」
黒猫「今さらと言う感もあるのだけれど、京アニ作品について語り合う、というのはどうかしら」
沙織「さすがは黒猫さんですね。大賛成です!」
桐乃「ま、いいんじゃない」
沙織「では、作品はいかがいいたしましょう?」
黒猫「私は一通り見ているから、なにがきても平気よ」
桐乃「そうねえ。曖昧に三センチ、ぷにってことかいらき☆すたもいいし、あずにゃんブラボー、萌え萌えキュン☆なけいおんもいいと思うんだけど、ここはあえてハルヒで!」
沙織「ふふ、気が合いますね。わたくしも、同じ意見です」
黒猫「そう。それなら、お題は涼宮ハルヒの憂鬱で決まりね」
桐乃「じゃ、まずあたしから。最初に見たときは衝撃だったわ。『東校出身涼宮ハルヒ。この中に、未来人、宇宙人、異世界人、超能力者がいたらあたしのところに来なさい。以上!』って、どんな自己紹介? 思わずモニターにツッコミ入れちゃった」
黒猫「ハルヒにも妹は出ているけれど、あの子もあなたの好みなのかしら」
桐乃「うーん、キョンの妹も悪くはないんだけどね。あたしの中ではみくるちゃんかな。あんな妹がいたら、毎日のように揉み倒すわ。むふふふふ」
沙織「あらあら、きりりんさん。お気をつけくださいませ。あまり興奮されますと、鼻血が出てしまいますわ」
桐乃「大丈夫。そこまでキてないから」
黒猫「妹をキーワードにそこまで高ぶることができるというのは、ある意味才能なのかもしれないわね」
桐乃「才能? チッチッチ。妹を愛することは、天があたしに与えた使命なの」
黒猫「よくもまあ、臆面もなく言いきるわね。呆れを通り越して、感心するわ」
沙織「黒猫さんは、どなたがお好きなのですか?」
黒猫「私は、長門有希派よ」
沙織「なるほど、長門スキーでしたか」
桐乃「長門かあ。どこが気に入ったんだろ。眼鏡……は違うし、無口キャラって、あんたのツボだったっけ?」
黒猫「自分の物差しですべてを計ろうとしないでもらいたいものね。私は、彼女が少しずつ、人間らしくなっていく様が好きなのよ」
沙織「確かに、あれはいいものですわ」
桐乃「そう? あたしにはピンとこないなあ」
黒猫「まあ、あなたはもっとわかりやすいキャラクターを好むのだから、無理もないわ」
桐乃「やっぱ、みくるちゃんだって。あの胸! あの反応! 萌え担当に選ばれるだけのことはあると思わない?」
沙織「ふふ。まったくですわ」
黒猫「あとは、朝倉涼子が好き、と言ったら驚かれるのだけ」
桐乃「あれ? あんたって太眉好きだっけ。けいおんだと、紬ちゃん?」
黒猫「まったく、あなたはいつもいつも……。人の話を遮らないで頂戴。……誰も眉毛がいいとは言っていないわ。まあ、嫌いではないけれど」
桐乃「まあね。ちょっと、触ってみたくなるし。で、理由は?」
黒猫「……ぶれないところ、かしら」
桐乃「ぶれないところ?」
黒猫「ええ。初めての襲撃も、消失のときもそうだったけれど、平然と狂気の世界を演出する彼女の有り様に惹かれたのよ」
桐乃「ふーん。わかったようなわからないような」
黒猫「沙織は、誰が好きなの?」
沙織「わたくしはどのキャラクターもそれぞれに愛しているのですが、強いて順序をつけるとすれば、ハルヒの思いつきに任せた行動っぷりが一番ですわね」
桐乃「これまた珍しい意見ね」
沙織「実は、お恥ずかしながらキョンが教室で襲われたあのシーンを再現してみようと、セットを作ったこともありまして。懐かしい話ですわ」
桐乃「えー? なにそれ、超あり得ないんですケド! ね、それって録画した? してるよね?」
沙織「もちろんですわ、きりりんさん。今度、お持ちいたしましょうか?」
桐乃「やった! さすがは沙織、そうこなくっちゃね!」
沙織「ですが、あまり過度に期待しすぎないでくださいね」
桐乃「ひゃっほーい、朝倉朝倉りょーこちゃん、キター♪」
沙織「ええと、あの、きりりんさん……?」
黒猫「駄目よ沙織。この女は、こうなったら人の話なんて聞いていないもの」
沙織「そうですわね」
桐乃「ところで、キョンは誰と結ばれるべきだと思う?」
黒猫「私の一押しはやはり長門有希ね」
沙織「では、わたくしはヒロインのハルヒを」
桐乃「わかってないなあ。二人とも、そんな普通の答えじゃリスナーは満足しないわよ」
黒猫「私には、あなたがなにを言っているのかさっぱりだわ」
桐乃「あー、ごめんごめん。噛んだみたい」
黒猫「嘘ね」
桐乃「噛み……メメタァ」
黒猫「わざとではない……!?」
桐乃「ふん。あんたもノリがよくなってきたじゃない」
黒猫「っふ。常に進化を続けることこそが、人ならざる者が負うべき宿命よ」
桐乃「はいはい」
沙織「ところで、きりりんさんがおっしゃる普通ではないシチュエーションというのは、まさか、禁断のBL路線……?」
桐乃「違うって。それはない。だって、古泉ってちょっとキモいし」
黒猫「確かに、あの調子で付きまとわれるのは遠慮したいところね」
沙織「誰もが古泉好きというわけではありませんのね」
桐乃「まあ、キャラとしては嫌いじゃないんだケド」
黒猫「では、あなたは一体どんなカップリングを推奨しようと言うのかしら」
沙織「鶴屋さんとか? まさか、喜緑さんはないと思いますが」
桐乃「ふっふーん。変わっていればいってもんじゃないって。かわいくて、ピチピチしてて、こう、妹で」
黒猫「……沙織。私は最後まで聞いているのが莫迦らしくなったわ」
沙織「きりりんさんらしいと言えば、らしいですけれど……」
桐乃「スポーツバッグを開いたら妹が出てくるとか、ありえなくない? あー、誰かやってくれないかなあ。それなら、あたし、毎日だって合宿に行っちゃうんだけど!」
黒猫氏が退室しました。
沙織氏が退室しました。
桐乃「……って、あれ? 二人とも、どこに行ったワケ?」