Track 6

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Ex

か…………可愛いっ……。 くっ……なんじゃあの小動物のような可愛さは…………。 いちいちわらわの顔色を伺うように下から上目遣いに見つめおって…………。 これもわらわが外界との関わりを断っていた反動だとでも言うのか……? しかし……透き通った真っ白な肌に柔らかそうなほっぺ、それに似合わぬキリッとした目……。 見れば見るほど愛らしい見た目をしておる……一体なんなのじゃこやつは……。 最近はわらわに懐いてよく話しかけて来おるし……相手をしてやるとその度嬉しそうにしおる……。 うっ……わらわがたかが人の子にこれほどまでに心を乱されるとは……侮れんやつじゃ……。 (--------------場面転換---------------) まこと大きくなったものじゃ……。 背が伸びただけでなく、顔立ちも変わってきた……。 可愛げはなくなったが……その分男前になっておる……。 ふむ……やはり、このままここに置いておくわけにもいかぬか……。 人の子は人の子、他の人の子達と暮らすほうがよい……それが自然じゃ。 器用なあやつならば、人里に降りたとて上手くやっていくじゃろう……。 思ったよりも早い別れじゃが、早々に言うべきか……。 はぁ…………なんと切り出したもんかのう……。 すまぬな、ソラ…………共に生きることができれば、なんと素晴らしかったことか……。

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