『不純異性交遊は許しません』
;◆SE ノックが2回
;◆声 ダミーヘッド位置・9(正面・遠い)
;◆状況 リスナー、廊下で風紀委員室の前に居る。中から声。
【もえ】
「どうぞ」
;◆SE ドアが開いて、リスナーが部屋の中に入っていく。
;◆声 ダミーヘッド位置・1(正面・近い)
【もえ】
「本日、何故呼ばれたかはご理解していますか?」
【もえ】
「複数の生徒から、あなたが不純異性交遊をしている……、
という話を伺ったからです」
【もえ】
「勿論、この学校は別に恋愛禁止をうたっているわけではありません。
けれど話によると? あなたは複数の女性とと極めて近しい間柄にあるのだとか」
【もえ】
「部室で2人きりで過ごしたり、女性との部屋に泊まったり、
そのまま朝一緒に登校したりと……この乱れっぷりは、風紀委員長として流石に見逃せません」
【もえ】
「何か釈明はありますか?」
【もえ】
「……やましいことはしていない? ただ癒やし部の練習に付き合っただけ?
泊まったのも、癒やされすぎて寝落ちしてしまったため?」
【もえ】
「むしろその雑な反論を、よく発表しようと思えましたね」
【もえ】
「ふむ。いえ。確かに。こうして改めて見ても。
モテる! って顔してる訳でもないし。人畜無害な感じ。はするのですけれど」
【もえ】
「ほんっとーに、癒やし部の活動だけなのですか?
全くこれっぽっちも不純な事はしていないと仰るつもりなのですね」
【もえ】
「はぁ……そもそも耳かきとかされるだけで眠っちゃうわけ無いでしょ、常識で考えて。
どれだけお耳が弱かったらそんな風になっちゃうんですか」
【もえ】
「……へ? だったら、実際に耳かきをしてみたら良いって?」
【もえ】
「……………………」
【もえ】
「馬鹿げたアイデアとは言え、熟考の余地はあります。
検証は科学の基本。己の常識に合わないから否定するというのは暴力的ですもの」
【もえ】
「…………耳かき。か」
【もえ】
「それは私のような可愛げのないデカ女なんかにされても、
気持ちよくなってしまう物なんでしょうか?
私なんかに耳かきされても怖いだけでは」
【もえ】
「…………………………へ?」
【もえ】
「なっ……あな……何言って…………っ。
か、可愛いとか……言っちゃ、ダメなんですよっ。そんな、簡単に……」
【もえ】
「やっぱり不純! あなたは不純だわ!
そーやって女の子たちを騙して来たんでしょ!」
【もえ】
「……こうなったら、徹底的に検証してあげます」
;◆ダミーヘッド位置・7(左・近い)
;◆声 ささやき
【もえ】
「ぜーったいにあなたのしっぽつかまえて、コレ以上の悪事を阻止させて貰います。
……このわるーいお耳……成敗してあげるんだから」
;◆ダミーヘッド位置・1(正面・近い)
【もえ】
「それでは早速耳かき……でもそんなの持ってないし……。
ちょ、ちょっと待ってて下さい。コンビニで買ってきますので」
;◆SE もえ、教室から出ようとドアを開く
;◆ダミーヘッド位置・11(右・遠い)
【もえ】
「あっ。逃げたりしたらダメですよ。すぐ戻るので、ぜーーったい、ここで待っててくださいね!」