Track 1

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プロローグ

ーM(バスの走行音+停車する音) ーM(バスのドアが開く音) ーM(桃がバスから降りる音) ふう、長かったぁ ここが良縁の湯がある旅館か 本当に出会いがあるのかな…… どんなお客さんがいるんだろ うう……きょろきょろしてたら 変な人に思われちゃう とりあえずチェックインして 一旦ゆっくりしよう 絶対ここでいい出会いをするんだ 焦ってたら失敗しちゃう ーM(ホテルに入っていく桃の足音)FO ー間 (伸び)んう~ 落ち着いた雰囲気でいい旅館 良縁とかで売ってるから中身は あんまりなのかと思ったけどすっごくいい このままひとりでゆっくりすごすのもいいかも 旅行なんて大学のころ友達と行っただけだし ひとりでのんびり旅行もいいもんだなぁ ううん、ダメ 目的を思い出さないと 女子校だったし職場も女ばっかりで 同世代の男の子がいない生活を 送ってきたんだもん 気合いれて出会いを 探さないとどうにもならない いつか素敵な男の子と 出会えるって信じちゃってて なんのアクションも起こさなかったから これまで恋愛経験なしで来ちゃったんだ この旅でわたし自信を変えるんだ でも、まだ早いよね 夕ご飯の後くらいが人多いはず ずっと温泉入ってたらのぼせちゃうし もう少し一人旅を満喫してよう 疲れも取らなくちゃ もしいい男の子と出会えたら、 その後いろいろあるかもしれないし…… えへへ いや、こんなことばっか 考えてるのもよくない ちゃんと自分のパートナーとして 支え合って高め合える人を 探さないといけないの んー、だけど、先輩は体の関係も 大事っていってたし…… あーもう変なことばっか考えちゃう それになんか緊張してきた 男の子となに話せばいいんだろ そもそも話しかけられるかなぁ なんかお腹痛くなってきたかも…… お茶でも飲んで心を休めよう ポットはあるけどお水は…… この冷蔵庫にあるのかな ーM(冷蔵庫を開ける音) あっ、お酒入ってる…… 飲んじゃおうかな 早い時間からお酒なんて旅行っぽいし それに緊張もとれるよね へへっ、ビール飲もー ーM(冷蔵庫を閉じる音) ーM(ビールの缶を開ける音) ふふっ、いただきまーす (ビールを飲む音) んっ、んっ、んっ、こくんっ、ぷはー あーおいしー ここのご飯ってどうなんだろ 期待してなかったけどお部屋も綺麗で 雰囲気あるし従業員の人も丁寧だったから ご飯もおいしいのがでるのかな 楽しみー んっ、んっ、んっ、こくんっ、ぷはー せっかくの旅行だし 多少飲みすぎてもいいよねー んっ、んっ、んっ、こくんっ、ふうー いい気分~ ー間 んっ……んうう……はっ 寝ちゃってた 今何時……もう12時過ぎてるじゃん ご飯食べ逃したっ あー楽しみにしてたのにー お腹ペコペコだよー あ、お布団自分で引かないといけないんだー うー、酔っ払っちゃって動く気力もないー もうお風呂に入るのも無理かも このまま寝ちゃおうかな…… ああっ! 温泉! 良縁の湯で出会いを 探すのが目的だったのに! この時間でも温泉って入れるのかな とにかく行くだけいってみよう……! ー間 ふう、よかった 何時でも開いてるみたい この時間に人いるのかな まあ、いないならいないで ゆっくり浸かって癒されよう ーM(脱衣所の扉を開閉する音/引き戸のイメージ) ーM(脱衣所に入る足音) あ、この時間でも入ってる人いるんだ しかもそれなりにいる ってことはきっと男の人もいるよね…… 緊張してきちゃった と、とにかく服脱ごう…… ーM(Tシャツをまくるような音) ーM(スカートを脱ぐ音) なんか話し声が聞こえるような 温泉ってどうなってるんだろう 混浴なんだよね 普通にお話しとかしてるのかな…… 裸で……? 恥ずかしいな ここまで来て引き返すなんてできないよね 諦めたら一生ひとりかもしれないし わたしだって恋愛してみたいもん ーM(ブラを外す音) ーM(パンツを脱ぐ音) よし、行こう ーM(温泉に向かう足音) ーM(温泉への扉を開く音/引き戸のイメージ) あれ? 誰もいない あ、こっちは男女別になってるんだ それで露天風呂は繋がってて混浴って感じなのかな じゃあ声は向こうから聞こえてるんだ そんな大きな声で話してるの? とにかく行ってみよう ーM(外の温泉に向かう足音) ーM(温泉への扉を開く音/引き戸のイメージ) うわっ、えっ、どうなってるのこの温泉…… いろんなところでエッチしちゃってる…… こんなの良縁を 結んでるんじゃなくてただの乱行じゃん どうしよ とりあえず体洗いながら 様子見してみようかな エッチしてるの見るのも 勉強になるだろうし…… ーM(扉を閉める音) ーM(桃の足音)FO

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