Track 5

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エピローグ

ーM(起きる時の布団の衣擦れ音) んうう……(あくび)ふあぁ~ うう……体が重い…… 昨日飲みすぎちゃった 旅行先でなにやってんだろ ん? どこここ? わたしの泊まってる部屋じゃない…… ええっ、というか なんでわたし裸なの…… きゃあっ……えっ、あっ、えっと…… これどういう状況ですか? ここってあなたのお部屋ですか? ……そうなんだ えっと、昨日どうしたんだっけな ご飯食べて……いや食べてないんだ ここについて寝ちゃったから 緊張をほぐすためにお酒飲んじゃって…… それから目が覚めたら夜で、それで…… んうう……その後どうしたんだっけな ……え? お風呂? あ、そうだ温泉にいったんだ そうしたら…… そこかしこでセックスしてて…… いや、そんなはずないよ 温泉でセックスなんて あ、ごめんなさい、 男の人の前でセックスなんて 決して欲求不満で変な夢みたとか じゃないですからね…… あ、ん? いや夢じゃない ごめんなさいっ 思い出してきました…… あ、えっと、あの…… あんまりわたしのこと 見ないでください…… 恥ずかしいですから…… わたしたち昨日セックス しちゃったんですよね? ……やっぱりそうでしたか うう……なにをしたのか 思い出してきちゃいました…… わたし、男の人とこういうことに なったの初めてなんです 酔っ払った勢いでしちゃった、 みたいなのがあるとは先輩から 聞いたことはるんですけど…… あの温泉変でしたよね? いやらしい気分になったり、 いつもより大胆になっちゃってました あれは本当のわたしじゃないんです 男の子とどうやって話せばいいか わからなくて、ここに到着してから 緊張しっぱなしで 温泉に行くのだって不安だったんです 積極性なんてまるでなくて引っ込み思案で この歳まで恋人がいたことのない女なんです だから昨日のわたしは違うわたしというか なんか騙したみたいに なってしまってごめんなさい ーM(主人公が桃を抱きしめる音) 「ひゃあっ」と同じタイミングで ひゃあっ えっ、あ、えっと……これはどういう…… わたしのことなんか抱きしめて…… もしかしてまだ温泉の成分が 抜けてないとかですか? ……違うんですか ……ええっ!? 付き合う? 付き合うって恋人になる的なやつです、よね…… わたしなんかでいいんですか? というかまだお互いのことよく知らないし 恥ずかしいところは知っちゃってますけど…… あの、わたし昨日のこと…… どんなエッチなことしたとか、チューしたとか、 あなたのわたしを見つめる顔とか 思い出したんですけどどれもぼんやりと モヤがかかってるみたいなんです だけどはっきり覚えてることがあって それはあなたのこと好きに なっちゃったってことです 本当にいいんですか? わたしのこと恋人にしてくれるんですか? ……あ、ありがとうございますっ んちゅっ……へへ、チューまでもらっちゃった ファーストキスの気分です 今のはしっかり記憶しておきますからね これからよろしくお願いします あと何泊するんですか? ……あ、わたしもです じゃあ残りの日はこっちで 一緒に過ごしたいです エッチばっかりはダメですよ ちゃんとしたお付き合いをしましょう それに、もう恋人になったんです 他の人に裸なんて見せたくないです だからここでする分にはいいですよ ー以降、心の中の声のように編集 想像と全然違う温泉だったけど いい人とお付き合いできちゃった 良縁の湯っていうのは本当だったみたい これからが楽しみ いい恋愛になるといいなぁ

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