『ベンチ、頭撫で、聖母』
;ボイス位置:1
【真理愛】
「もみもみされて、耳がお疲れになられましたでしょう」
【真理愛】
「少し休みましょうか、目を閉じてください」
;SE:ハンカチで手を拭く音
【真理愛】
「さらさらになった手で、あなたの頭をなでなでさせて頂きますね」
;SE:頭を撫でる音 トラックが終わるまでずっと
【真理愛】
「よしよし」
【真理愛】
「せっかくですし、子守歌でも歌いましょうか?」
【真理愛】
「一応シスターですからね。聖歌を歌ったりもするんですよ」
【真理愛】
「聖歌隊は別にいるんですけど、一般の礼拝者も一緒に歌ったりする事ができるんです」
【真理愛】
「日本の聖歌は宗派によってやはり違うんですけど、日本語と専門用語が半々くらいなんですよね」
【真理愛】
「有名なもので言うと、アーメンとかそういったものです」
【真理愛】
「神様、私たちを見守っていてください、アーメン」
【真理愛】
「という内容の歌を儀式の進行に合わせて歌います」
【真理愛】
「まあそういった事情で、歌はそこそこ出来るんです」
【真理愛】
「では歌いますね。いつでも眠っていただいて大丈夫ですから」
【真理愛】
「ねーむれー、ねーむれー」
【真理愛】
「はーはーのー手ーにー」
【真理愛】
「(一分ほど鼻歌)」
;ボイス位置:1 囁き声
【真理愛】
「眠りました?」
【真理愛】
「まだなら、そうですね、今度は羊さんを数えましょうか」
【真理愛】
「羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹……」
【真理愛】
「(一分ほど羊を数える)」
【真理愛】
「まだまだ眠れないですか?」
【真理愛】
「では、今度は連想ゲームをしてみましょう」
【真理愛】
「これが結構眠れるんですよね」
【真理愛】
「私が代わりに連想した単語を呟いていきますから、何も考えずに聞いてみてくださいね」
;ボイス位置:1 ゆっくりと
【真理愛】
「星空、きらきら、お金、買い物、帰宅、家、手洗いうがい」
【真理愛】
「水、海、砂浜、旅、山、旅館、温泉、コーヒー牛乳、牛さん、牧場」
【真理愛】
「広々とした草原、青々とした草、横たわると……草の香り」
【真理愛】
「優しく頬を撫でる風、穏やかな青空、ゆっくりとした時間」
【真理愛】
「夕暮れ、沈んでいくお日様、のぼってくるお月様」
【真理愛】
「……と、こんな感じで色々な事を連想します」
【真理愛】
「すると、ぐっすり眠れるんですよ」
【真理愛】
「今度、お一人の時に試してみてくださいね」
【真理愛】
「さて、ではしばらくは静かに頭をなでなでいたしましょうか」
【真理愛】
「語り掛けられていると眠れない、という事もありますでしょうしね」
【真理愛】
「(三分ほど息遣い)」