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姫崎さんのお願い

ーM(主人公が教室のドアを開ける) ーM(主人公が教室に入る足音) ーM(みづきが駆けよってくる足音) <正面・近い> おはよう いきなりでごめんなんだけどちょっとお願いしたいことがあるんだ 今日の放課後なんだけどなにか予定あったりする? ……よかった、じゃあ上の階の空き教室で待っててくれる? ……ちょっとお話っていうかしたいことがあるの、詳しくはそのときに それじゃあよろしくねっ ーM(みづきが離れていく足音) ー間 ーM(学校のチャイム) ーM(みづきが教室のドアを開閉する音)チャイムの途中から <正面・普通> お待たせ ーM(みづきが近づいてくる足音) <正面・近い> 来てくれてありがとう 本当に予定とかない? 忙しかったらすぐ帰ってもいいんだけど…… ……うん、そっか、ならよかった あのね、お願いっていうのは……突然こんなこと言われて困ると思うんだけど、 きみの……耳かきさせてほしいんだ あ、いや、違うんだよ なんていうかその……わたしが変な趣味もってるとかじゃないよ きみには悪いんだけどこれ罰ゲームなの 友達と遊んでてね、わたしが負けて罰ゲームすることになって それが耳かきなんだ 男の子相手なら誰でもいいってことになったんだけど、特に仲良しな人がいなくて きみとはほとんどお話したことないでしょ? その方が恥ずかしくないかなって思ったんだけど…… それに優しそうだなって思ったの わたしの話ちゃんと聞いてくれそうだなって 実際からかったりしないで聞いてくれてる どうかな? ほら、耳かきもちゃんとしたの用意してきたんだ いつもわたしが使ってるやつ 木の部分もしっかりしてるから耳の中カリカリすると気持ちいいしね、 こっちのふわふわのとこもちょっとくすぐったいんだけどスッキリするの ひとに耳かきとかしたことないんだけど、それなりに器用だから上手にできると思うんだ わたしにされてみない? ……あっ、本当 付き合ってくれてありがとう じゃあ早速しようか ……ん? なに? どうしたの? ……うん、他には誰もいないよ ……あー、まあ、実際にしなくてもバレない……ね…… ええっ、あ、そっか別にしなくてもいいんだ…… 朝、きみに話に行ってたの見て面白がってたしそこで終わりでよかったのかな でも罰ゲームだからちゃんとやんないと約束破ることになっちゃうし…… 耳かきする気で来ちゃったから、せっかくならやってみたいんだけど…… ……うん、えへへ、耳きれいにしてあげる

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