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1.ようこそ神殿にいらっしゃいました、勇者様。…な~んて、おねえちゃんの こと忘れちゃった?

輝かしき武具に手の甲の聖印。 栄光導く正義のつるぎ。 嗚呼、勇者様、ようこそいらっしゃいました。 わたくしは、この神殿の神官の「ツカサ」と申します。 ここは霊峰の頂、人の世の境たる宵闇の森を望む「絶えぬ頂きの神殿」。 この神殿から先、丘を越えて森へと入ればそこは真なる魔境に他なりません。 幾多の英傑が森を越えようと挑み、敗れて、永遠の苦難を今も受け続けてきた。 彼の森を越える唯一の方法は、聖印を受けた勇者のみが受けられる神の加護のみ。 聖印の勇者よ、あなたには加護を受ける「覚悟」はありますか? くすっ……どうしたの? ぼくくん、おねえちゃんがいて、驚いちゃったの? ぼくくんが、勇者になったみたいにね。 幼馴染のおねえちゃんも「神官」になったんだ。 だから、神に仕える者として、勇者様にはちゃんとご挨拶しないといけないの。 ね、だから、そんな急に泣きそうな顔にならないで…… おねえちゃん、困っちゃう。 うん、うん……だいじょーぶ。 ぼくくんが心配しなくても、おねえちゃんは昔のままの「おねえちゃん」です。 でも……ねぇ、ぼくくん――おねえちゃんに聴かせてほしいんだけど…… ぼくくんが、おねえちゃんに会いに来るのって、ホントはもっと後なハズだったよね? ぼくくん、まだ大人じゃないのに……どうして、勇者の格好をしているの? ね……お姉ちゃんに何があったのか、聴かせてくれない? うん、うん……うん、そっか。 魔王が攻めてきたせいで、みんなの村、なくなっちゃったんだ。 村が燃えて、みんないなくなって…… おじさんとおばさんがぼくくんを守ってくれたんだね。 だから、勇者として魔王に「復讐」しないといけないなんて…… うう……ぼくくん。 なんて、かわいそう……。 寂しかったよね……苦しかったよね…… でももう、だいじょーぶ、だよ。 ぼくくんには、おねえちゃんがいるよ…… いなくなっちゃったみんなのこと、おねえちゃんも覚えておいてあげるからね…… そうだ……ね、ぼくくん。 今日は、昔ぼくくんが好きだった……お芋のシチュー、作ってあげる。 おねえちゃん、おばさんに作り方教えてもらったから、ぼくくんのために作ってあげられるよ。 そのあとは……ね、今日だけでもいいから、一緒に寝ない? おねえちゃんね、ぼくくんがおねえちゃんに会うために、今日までどれだけ頑張ったのか聞きたいな…… え……ダメ? なんで?どうして? もしも、ぼくくんが魔王と早く戦いたいからっていうなら――ダメ、だよ? どうしてって、神の祝福は「無敵」の力。 人間が宵闇の森を抜けるには、絶対に必要なんだけど…… 神の力を一度に受け止めたら、ぼくくんが勇者でも魂ごと粉々になっちゃうんだよ? だから、ぼくくんはね。 この神殿で、神官である「おねえちゃん」から、ゆっくりと時間をかけて加護を受け取ら ないといけないの。 それに、ぼくくんは知らないと思うけど…… 神の祝福は、ぼくくんのお尻の奥にある前立腺に直接触れて――神様の愛を受け入れるもの。 ぼくくんは、勇者として神様の力に愛される覚悟はできてる? どうかな……? ふふ、ぼくくん……すっごい悩んでる。 なぁに……? おねえちゃんに聞きたいことがあるなら何でも聞いて!! え、そんなことして、痛くないの……って―― もちろん、痛くなんてないよ!? 神様から愛を受け取るのは、エッチで……すっごい気持ちいいんだよ? どうしたのぼくくん……? もしかして、おばさんも、村の人たちも…… ぼくくんに、エッチなこと、なにもおしえてくれなかったの? だったら、おねえちゃん……ぼくくんの力になれるとおもうな。 ね、ぼくくん、知ってるでしょ? おねえちゃんはおねえちゃんだけど――ぼくくんと同じ「おちんちん」がついた「ふたなり」さんなの。 だから、ぼくくんの感じる気持ちよさも――今まで我慢してた「わくわく」も、全部教えてあげられるんだよ。 だいじょーぶ、何も心配しなくていいの。 ぼくくんは、ちゃんと加護を受け取れるよ。 だから、今日は、今日だけは一緒に―― ぼくくんが好きだったシチュー食べて、おねえちゃんと一緒のベットで寝て 今日だけは、悲しいことも、辛いことも全部忘れちゃおうね……

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