~ 1 プロローグ編 ~
ああ、来てくれてありがとうございます。
今日はよろしくね。
ほら、立ってないで、ここ。
ここ座って。 私たちの真ん中?
国民的アイドル二人に挟まれるなんて。
超贅沢もの。
それじゃあ、知ってると思うけど。 自己紹介ね。
アイドルグループルリリアの桃色担当。
桃のトアでーす。
同じく、ルリリアの紫担当。 潮のゆかりでーす。
挨拶も済んだところで。
それじゃあ、スタッフの方は退出してくださーい。
ん?スタッフの人たち? ああ、別にいなくてもいいな。
この企画は、事務所主導ってよりも。
私たちの趣味?
ストレス解消?みたいなものだから。 だから、バンの男性と。
超密着個室交流会。
君もスタッフさんとかいない方が嬉しいでしょ?
んふふ。 君、めちゃめちゃ運いいよねー。
SNSに登録して。
厳しい審査に突破した上で。
倍率超高いのかも。 勝ち抜いてきたんだもんね。
これが君のアカウントだよねー。
ふーん。
毎回ライブ来てくれてるし。 グッズもいっぱい買ってくれてるねー。
ああ、こんなにグッズ並べた写真あげてくれて。
私たちへの愛が伝わってくるよー。
んふふ。 実はね、みんなには当選者は抽選だって。
発表してるけど、本当は違うんだよねー。
私たちが、この人とお話ししたいなーって。
思った人を、顔写真とか。 SNSの反応とか見ながら判断してるの。
君とゆっくりお話ししたいってこと。
んふふ。
勘違いしちゃうかな。 特別にしてもらって優越感かな。
だって君のアカウント。
私たちのことばっかりだもんね。
ふーん。 えっと、どれどれー。
俺は絶対桃色と紫色、激推し。
この二人からいつも癒しもらってる。
だってー。 ゆかり様ととわちゃんがいるから頑張れる。
まじで俺の人生の全部、らしいわね。
んふふ。
あは、顔赤くなってる。 アイドル本人に目の前で読まれるの。
恥ずかしい。
んふふ。
ねえ、私たちのグループ。 メンバーは5人だけど。
その中でどうして私たちを好きになってくれたの?
ルリディアのセンターの赤担当も可愛いもんね。
青もクールで綺麗だし。 んふふ。
当ててあげましょうか。
なんで私たちを選んでくれたのか。
それは……おっぱいが大きいから、でしょ? んふふ。
もものとわ。
バスト101センチのアイコップでーす。
シオのゆかり。 バスト113センチの計カップでーす。
男の子っておっぱい大きいのがー。
好きですもんねー。
んふふ。 違う。そんな顔赤くして慌てながら言われてもなー。
んふふ。
それじゃあ、こっちのアカウントに聞いてみようか。
君の裏股。 んふふ。
えーっと、これから例の交流会に参加します。
アイドルグループのエロ担当のデカチチン二人に会えるの。
まーじ楽しみー。 絶対あのドスケベおっぱいに触る。
男の夢、まーじ触りとーうい。
いつも爆入で仕こりまくってるから。
話してたらポッキしちゃうかもー。 だって。
これ、君のアカウントでしょー?
ん?違う?
へー? ほらー、この写真の隅っこに写ってる服装とー。
今日の君の服装?
完全に同じだしー。
これとこれも一致してる。 んふふ。
なによりー、冷汗たっぷりかいてるー。
今の君の顔がつごしですーって言ってるんだよねー。
あー、純粋に応援してくれてると思ってたのにー。 こうーんなこと考えてたなんて。
ん?んふふ、違うーとかー。
やめてーとかー、消してーとかー。
しり滅裂になっちゃったねー。 んふふ、憧れのアイドルにやっと会ったのに。
嫌われっちゃ。
今まで頑張って押してきたのに。
嫌われて、何もかも害なしになっちゃうー。 んふふ。
んー、どうしようかなー。
このままブロックソファー押してあげようかー?
ライブも握手会も全部デッキにしてー。 今日も今すぐー。
出てってもらってもいいんだけどなー。
あ、泣きそう。
頑張る頑張るー。 んふふ。
泣くなー、男の子ー。
んふふ。
あ、最っ高。 んふふ。
安心してー、今からこのアカウントに書かれてるよなー。
へんどーいこと、してあげる。
でも、覚悟してね。 この交流会はー。
君じゃなくて、私たちのための企画なんだから。
んふふ。
私たち好みの。 どうしようもない同邸君を。
いじめていじめてー。
心情代弁しながら。
フロークン。 助けでいじめまくってー。
一回だけでもドラマになるような。
馬鹿にされまくりの、最低斜正。
何回も決めさせてー。 私たち意味がいずんじゃ。
斜正できなくさせてー。
あ、げ、る。
んふふ。 んふふ。
うわ、ぼっきしてるし。
ぼーく。
んふふ。 お頭悪そう。
んん、どうてこじらせてて。
安心したぞー。
ん? 君を選んだのは間違いなかったわね。
いじめまくっておもちゃにしても。
まったく両親が傷つかなさそうで。
んふふ。 じゃあ、はじめましょっかー。
正気、空っぽにするから。
覚悟してね。
んふふ。