【1】プロローグ 彼女の友達はどすけべレイヤー&声優♪
あ、どうもー、彼氏さん。
あのー、初めまして。
今宵は、その、急にお邪魔して申し訳ありません。 もう、しおりったら何言ってるんです?
私たちは及ばれされた立場なんですよ。
堂々としなくちゃ。
それ、私たちのお仕事をしないと。 さて、改めまして。
こんばんは、彼氏さん。
私の名前は、まどうかと言います。
私の名前は、しおりです。 あなたの彼女さんから話は聞いていますよね。
でも、こうして会うのは初めてですから、まずは自己紹介させていただきました。 そして、はるかと付き合って1周年の記念日、おめでとうございます。
とても、おめでたいことです。
私たち、はるかの親友として、とても嬉しいです。 今宵は、その、はるかの、あなたの彼女のお誘いで、こうしてお宅にお邪魔させていただきました。
ほどほどで追い飛ばさせていただきますので、ご勘弁ください。
そうですね、彼氏さんからすれば、2人の時間が欲しいでしょうしね。 ねえ、彼氏さん。
それにしても、はるかって、毛投げですよね。
この大切な日に、大好きな彼氏さんに、大好きな友人を紹介したいって言って、聞かなかったんですよ。
はるかはいつも本当に、純粋で優しい女の子です。 だから、ああ、こんな素敵な彼氏さんを、捕まえられるんですかね。
なんだかちょっと嫉妬しちゃいます。 あの、彼氏さん。
ちょっとだけ、聞かせてもらってもいいですか?
彼女にするなら、やっぱり、はるかみたいな、家庭的で尽くすタイプの女の子の方が、いいんですかね。
私たちみたいな、声優とか、エロコスプレイヤーとかって、やっぱり恋愛対象にはなりませんかね。 はるかから聞いていませんか?
私、実はコスプレイヤーなんです。
それなりに人気があるんですよ。
まあ、いくら人気とは言っても、このしおりにはちょっと叶いませんがね。 私は別に、そんな、対象なものではありません。
しおりは声優さんなんです。
おしとやかな黒髪ロングの文学少女、真相の霊少。
そんな型書きで、今とっても大人気なんですよ。 彼氏さん、そんなことはないんですよ。
そもそも、それを言ったら、まどかだって大人気ですし。
まあ、それほどでも、あるかもしれませんね。 ねえ、彼氏さん。
私たち、普通の女の子より可愛いですかね。
ありがとうございます。
そう言ってもらえると、ほっとします。 顔と体が大事な界隈なので。
でも、やっぱり顔より性格ですよね。
ま、まどか、近いですよ。 可愛いお顔と、えっと、体で、男の人気をかっさらいまくってる、私たちみたいな、はしたなーい女なんかより、
ちょっと、顔はあれですけど、体も、うーんですけど、家庭的な子の方が、男の人はいいんですよね。 ねえ、あ、別に、はるかのことを言ってるんじゃありませんよ。
まあ、私たちに比べると、その、とにかく、外見より性格ですよね、って言いたかったんです。
彼氏さんも、外見より性格ですよね。 あ、はるかが呼んでいますよ。
あら、まあ、とにかく、今夜はよろしくお願いしますね。
性格のやさしい、家庭的な、はるかちゃんの、彼氏さん。