プロローグ
Track01_プロローグ
…あら?…目が覚めた?
ふふ…♡…暴れないで?…大丈夫…♡ いま目隠しを取ってあげるわ♡
おはよう、ボクちゃん♡ いっぱい寝て、すっきりしたかな~?♡
起きたらお家じゃなくて びっくりしたわね~?
ここに来るまで‥何があったか…覚えてる?♡
んふふ♡♪
あぁ~…ごめんね? 縛られてるの…気になる?
ちょっとだけ我慢してね… ボクちゃんには、これからと~っても 大事な話を聞かないといけないの… だから‥逃げたりしないように一応…ね?
じゅるり♡‥ん~♡‥…ふふっ♡
あぁ~♪…そうよ♪大正解♡ ボクちゃんはお利口さんね~♡
流石は大財閥の御曹司♡ ふふ♡…♪…んふふ♡
ん~♪♡ふふっ…♡ そう…
ボクちゃんはね、誘拐されちゃったの…♡
ん…?私達?…ん~♡…そうねぇ…この姿だと…今日が初めまして…かな♡
んふふ♪‥秘書のお顔なんて‥ もう忘れちゃったかしら?
この人の声‥聞き覚えなぁい?
姿が違うから、わからないかな? ずぅっと地味なお姉さんを演じてたから …んふ♪ お久しぶりね‥坊ちゃま♡‥
最後に会ったのは お父様の送迎の時、以来かしら…うふふ♡
ボクのお父さん‥ずいぶん警戒心が強いみたい
ぜぇんぜん尻尾を掴ませてくれないの
私がどんなに…大人の誘惑♡‥を仕掛けても 絶対に乗ってこなかったわ‥ とても立派で自慢のパパね?♡…んふふ♪
ん?…さぁ♡♪…なんのことだろうねぇ♡ …気になるねぇ♡
お姉さん達が何者か…知りたい?
んふふ♡…
私達はぁ…とある組織で働いてる… とぉ~っても優しいお姉さんなの…♡んふっ…♡
そうよぉ…♡‥例えば…と~っても高い絵を貰ってきてあげたり‥
と~っても危ないお薬を売り買いしてあげたり…♡
国の偉~い人をこっそり…消してあげたり♡ あるいは~…
ボクみたいな‥可愛い子をお金持ちのおじさまに売り渡してあげたり…♡
…あぁ、怖がらないでね♡大丈夫よ~♡
ボクちゃんには、そんな事するつもりはないわ♡ …今は…ね?♡ ただ、聞きたい事があるだけ…♡
ねぇ?…お父さんから こ~んなお話、聞いた事なぁい?
ボクちゃんのお家に代々伝わる… 秘密の隠し場所の話…♡♪
ボクちゃんのお父様‥ たっくさんの財宝を持っててね? その中に、私達がど~しても 欲しいモノがあるの…♡
お姉さん‥用心深い人ってきらぁい…♡ ふふっ♡‥
私達、一生懸命探したんだけど さっぱり分からなくて…‥ん~‥はぁ
一体どこに隠し持っているのかな…
ねぇボクぅ…♡ 何か知ってたらぁ…お姉さん達に 教えてくれなぁい…?♡
大事な一人息子の僕になら秘密の場所、教えてるんじゃないかしら?
どんなに些細なことでもいいの ね?‥教えて?♡
お母さんや…お父さんの傍にいる会社の人… そう、古株の社員さんとか… 何か話してるの、聞いた事なぁい?
…
……ほんとに知らないの? ‥‥何も?
ふ~ん♡…ん~…んぅ~ん♡♪
ぅう~ん…困ったわねぇ… それだと、お姉さん達 ボクちゃんをお家に帰してあげられないわ… もう一度聞くわね…? ほんとぉ~に‥‥何も知らない…?
…っ‥‥
ふーん…… そう♡
んっと…
ねぇ…♡‥嘘や隠し事はダメよ…? そんな事するとボクちゃん… とっても怖ぁい思いをするかもしれないし… お父さん達を…悲しませてしまうかも…
話してくれたら、すぐにボクちゃんを お家に帰してあげるわ…お姉さんが約束する…♡
だから…その可愛いお口をきゅっと結ばないで… お喋りしてくれない?
なんでもいいのよ?‥
ボクちゃんが知ってる事… こっそり教えてくれたら、それでいいの…♡
ん~……
そう……あくまで知らないって 言い張るのね…残念……嘘つきボクちゃん… 知らないんじゃなくて‥ 言いたくないのよね?
んふん♪…賢い子だから…♡
なら、仕方ないわよね?…
もう‥ボクちゃんが 自分からお話したくなるように…♡…ん♡
お姉さん達が、お手伝いしてあげる…♡
んっふふふふふふっ…♡
© 2025 耳乃ささくれ