Track 3

添い寝するけんね

ふあ~あ。 もう、こんな時間ばい。 まだ、起きとうと? そろそろ寝ようよ~。 ほら~、お布団へレッツ・ダイブ! えへ、今日は冷え込んどーけん、一緒に寝ようね。 えー? いいやん、よかろうもん。 ケチー、いじわるー、うんこたれ。 って言うか~。 (がさがさ) 入ったー! もう入ったけん、追い出し禁止ばい。 うひゃああ。 かなせの手、ちかっぱい冷たいっちゃけど。 ほら、ほら。 きゃはは、ビックリした? ね、ちかっぱ冷たかろう? ねー、ねー、暖めてー。 早くー。 ぎゅー。 ふああー、暖かー。 キミの手は、いっつも暖かやね。 ふふふ。 体温吸収~。 ふおおおお~。 え? 吸収禁止? よかろうもん。 ケチケチせんと。 キミの体温は、かなせのものなの。 おとなしく吸収されりぃ。 おりゃあああ~。 くすくす。 ね、ね。 ところで、冬と言えばくさ。 キミは、サンタって、いくつまで信じてた? よかやん。 笑わんけん、ちょっと教えちゃりいよ。 ん?かなせ? かなせはねぇ、小学5年生まで信じとったよ。 それがさ、ちょっと聞いて。 5年生のクリスマスの前日に、たまたま、いつも開けない押入れを開けたとよ。 そしたらさ、そこにプレゼントが隠してあったとー。 滅茶苦茶ショックやったー。 ばってん、親には言えんかったと。 クリスマスの朝、押入れに隠してあったプレゼントが枕元に置いてあってさ。 あれは、ショックやったー。 もうー、笑い事やないばい。 子供心に、本当にショックやったっちゃけん。 (長めの間) ・・・ちょっと。 何かしゃべりいよ。 この、シーンな感じ、かなせ好かんと。 え、だって、その。 ・・・お、お化け、出そうじゃない? よ、夜だし、暗いし、静かやし。 稲川さんも言いよったもん。 (稲川さんのモノマネ風に) 「暗闇の中に、ぼわーっと灯りがあって、怖いなー、怖いなーって思いながら、つーっと視線を合わせたら・・・」 (バタン、何かが倒れる音) きゃあ!? 何、何、何!? 何の音!? やだ、やだ、やだ! ・・・って、お前の仕業か。 マジ、サイテー。 そんなキミにはお仕置きばい。 こしょこしょの刑だー! そーれ。 こしょこしょ、こしょこしょ。 こしょこしょ、こしょこしょ。 どうだ、どうだ。 うりうり。 ふぁ!? ちょっ、ちょっと、タンマ。 反撃ズルい! きゃは、あはは、あひゃひゃ、あひ、あは、あは、やだ、だめ、ひゃははは、ひゃはは。 やめ、苦し、あひあひ、ごめんなさい、ごめんなさい、あひゃひゃ、ごめんなさいー。 はー、はー、はー、はー。 んもう~、いっちょん好かん。 ぷい。 うーそ。 好いとうばい。 ちゅっ。 えへ、唇、頂きました~。 キミの唇、柔らかくて、プニプニしてて、何て言うか・・・。 明太子みたいやね! 明太子唇、もっとおくれー。 ちゅっ。 ちゅっ。 ちゅっ。 えへ、いっぱいチューしちゃった。 ・・・ありゃ? ありゃりゃ? 何かね、松茸が生えてきたと。 これはもう、松茸狩りせんといかんですな。 フフフ。 いざ、松茸狩りなのだー。 あ、こら。 隠すな。 狩らせろー。 松茸ー。 何さ、ケチんぼ。 ぷんぷくぷん、だ。 ぷーん。 ぷーん。 まぁ、仲直りして上げてもヨカよ。 ただし、1つ条件があると。 今夜は、かなせを腕枕して寝ること。 どう? するよね? するよね? いつするの? 今でしょ! やったー! 腕枕ー! じゃあ、早速、キミの腕にお邪魔します。 ふにゃああー。 すりすりー。 腕枕、ヨカぁー。 今夜は、いっぱい引っ付いて寝るけんね。 男は黙って、腕枕たい。 しょんなかけん、諦めりぃ。 ふふふ。 腕枕~、腕枕~。 ん? 引っ付きすぎ? いいやん。 今夜は、いっぱい引っ付くと。 ふふ。 (やや間がある) あのね、かなせね、キミのことが好いとうと。 ちかっぱい好いとうとよ。 やけん~、その~。 これからも、ずっと一緒に居てね。 う、も、もう恥ずかしいけん、見んといて。 (布団を被る音) (布団の中から) ・・・おやすみなさい。