添い寝するけんね
ふあ~あ。
もう、こんな時間ばい。
まだ、起きとうと?
そろそろ寝ようよ~。
ほら~、お布団へレッツ・ダイブ!
えへ、今日は冷え込んどーけん、一緒に寝ようね。
えー?
いいやん、よかろうもん。
ケチー、いじわるー、うんこたれ。
って言うか~。
(がさがさ)
入ったー!
もう入ったけん、追い出し禁止ばい。
うひゃああ。
かなせの手、ちかっぱい冷たいっちゃけど。
ほら、ほら。
きゃはは、ビックリした?
ね、ちかっぱ冷たかろう?
ねー、ねー、暖めてー。
早くー。
ぎゅー。
ふああー、暖かー。
キミの手は、いっつも暖かやね。
ふふふ。
体温吸収~。
ふおおおお~。
え?
吸収禁止?
よかろうもん。
ケチケチせんと。
キミの体温は、かなせのものなの。
おとなしく吸収されりぃ。
おりゃあああ~。
くすくす。
ね、ね。
ところで、冬と言えばくさ。
キミは、サンタって、いくつまで信じてた?
よかやん。
笑わんけん、ちょっと教えちゃりいよ。
ん?かなせ?
かなせはねぇ、小学5年生まで信じとったよ。
それがさ、ちょっと聞いて。
5年生のクリスマスの前日に、たまたま、いつも開けない押入れを開けたとよ。
そしたらさ、そこにプレゼントが隠してあったとー。
滅茶苦茶ショックやったー。
ばってん、親には言えんかったと。
クリスマスの朝、押入れに隠してあったプレゼントが枕元に置いてあってさ。
あれは、ショックやったー。
もうー、笑い事やないばい。
子供心に、本当にショックやったっちゃけん。
(長めの間)
・・・ちょっと。
何かしゃべりいよ。
この、シーンな感じ、かなせ好かんと。
え、だって、その。
・・・お、お化け、出そうじゃない?
よ、夜だし、暗いし、静かやし。
稲川さんも言いよったもん。
(稲川さんのモノマネ風に)
「暗闇の中に、ぼわーっと灯りがあって、怖いなー、怖いなーって思いながら、つーっと視線を合わせたら・・・」
(バタン、何かが倒れる音)
きゃあ!?
何、何、何!?
何の音!?
やだ、やだ、やだ!
・・・って、お前の仕業か。
マジ、サイテー。
そんなキミにはお仕置きばい。
こしょこしょの刑だー!
そーれ。
こしょこしょ、こしょこしょ。
こしょこしょ、こしょこしょ。
どうだ、どうだ。
うりうり。
ふぁ!?
ちょっ、ちょっと、タンマ。
反撃ズルい!
きゃは、あはは、あひゃひゃ、あひ、あは、あは、やだ、だめ、ひゃははは、ひゃはは。
やめ、苦し、あひあひ、ごめんなさい、ごめんなさい、あひゃひゃ、ごめんなさいー。
はー、はー、はー、はー。
んもう~、いっちょん好かん。
ぷい。
うーそ。
好いとうばい。
ちゅっ。
えへ、唇、頂きました~。
キミの唇、柔らかくて、プニプニしてて、何て言うか・・・。
明太子みたいやね!
明太子唇、もっとおくれー。
ちゅっ。
ちゅっ。
ちゅっ。
えへ、いっぱいチューしちゃった。
・・・ありゃ?
ありゃりゃ?
何かね、松茸が生えてきたと。
これはもう、松茸狩りせんといかんですな。
フフフ。
いざ、松茸狩りなのだー。
あ、こら。
隠すな。
狩らせろー。
松茸ー。
何さ、ケチんぼ。
ぷんぷくぷん、だ。
ぷーん。
ぷーん。
まぁ、仲直りして上げてもヨカよ。
ただし、1つ条件があると。
今夜は、かなせを腕枕して寝ること。
どう?
するよね?
するよね?
いつするの?
今でしょ!
やったー!
腕枕ー!
じゃあ、早速、キミの腕にお邪魔します。
ふにゃああー。
すりすりー。
腕枕、ヨカぁー。
今夜は、いっぱい引っ付いて寝るけんね。
男は黙って、腕枕たい。
しょんなかけん、諦めりぃ。
ふふふ。
腕枕~、腕枕~。
ん?
引っ付きすぎ?
いいやん。
今夜は、いっぱい引っ付くと。
ふふ。
(やや間がある)
あのね、かなせね、キミのことが好いとうと。
ちかっぱい好いとうとよ。
やけん~、その~。
これからも、ずっと一緒に居てね。
う、も、もう恥ずかしいけん、見んといて。
(布団を被る音)
(布団の中から)
・・・おやすみなさい。