誘導部
ねぇ…
ねぇ。
ねぇってば…
キミよ、キミ。
そこで、ぐでーっと寝転がってる、キミ。
ほら…聞こえてるんでしょ。
ふふっ。
こんばんは。
私はね…アルラウネ。
あなたを、気持ちよくしに来たのよ。
アルラウネって、何か…知ってるかしら?
ヒトとは違う、植物のような、緑色の肌。
女の子の体を覆う、大きな、大きなお花。
お花の中には、あま~い蜜が、たっぷりと詰まっていて…
とっても、いい香りがするの。
そして…
一番大きなお花から、たくさん、ツタが生えていて…
その先にも、少しおおぶりな、綺麗なお花が咲いているの。
そこにも、あま~い蜜が、たっぷり、詰まっていて…
とっても、いい香りを放ってるわ。
特徴としては…そんなところかしらね。
まぁ…平たく言えば…モンスター、ってやつよ。
あぁ、怖がらなくていいわよ?
私、別に肉食じゃないし。
それに…ヒトみたいな雑食の生き物、美味しいわけ無いじゃない。
私の栄養源は、もっと、別の物…
ふふっ。
それはね…貴方達、人間の精液。
白くて…ねばっこくて…
とっても美味しい、精液が私の大好物なの。
今日はね…取引に来たのよ。
これから、あなたに、とぉっても気持ちいいマッサージをしてあげるから…
代わりに、あなたの精液…いただけないかしら?
悪い話じゃ、ないでしょう?
あなたは、疲れが取れる上に、金玉に溜まった、いやらしい精液を出しきって、スッキリ出来る。
私は、美味しい精液をいただく。
結構、いい取引だと思うわよ?
勿論…受け入れてくれるのよね?
ふふっ…
素直な子は好きよ。
たっぷり、サービスしてあげる…
でも、その前に…
ちょっと、準備をしましょうか。
どうせなら、一番気持ちいい状態で、とろとろになりたいでしょう…?
だから、私の言う事を、よぉく聞いて…
言うとおりにするのよ。
いい子にしてたら、ご褒美をあげるから…ね?
ふふっ…
さぁ、それじゃ…はじめましょうか。
すーっとリラックス出来るように、大の字になってごらんなさい。
もし、狭くてできないようなら…
そうね、体を軽く開くだけでもいいわ。
そのほうが、リラックスしやすいからね。
…準備は、いいかしら?
まずは、ゆっくり、深呼吸をしましょうね。
私の呼吸に、合わせてね。
すーーーー…
はぁ~~~…
すーーーー…
はぁ~~~…
はい、いいわよ。
どうかしら?
少し…落ち着いてきたでしょう?
その調子で、後二回、深呼吸をしましょうね。
すーーーー…
はぁ~~~…
すーーーー…
はぁ~~~…
はい、そこまで。
自然に、楽な呼吸をなさい。
んー…
まだ少し、固いかしら。
そうねぇ…
それじゃ、目をつむった状態で、私の言葉を聞いて…
ゆっくり、イメージをしてごらん?
そうね…お風呂に入っている時の事なんて、どうかしら。
あたたかいお湯に、全身を包まれて…
浮力に、全身を支えられて…
とっても、楽ちんで…気持ちいいわよね。
心も、体も…
ゆったりと、安らいでいくわよね。
ほら…イメージしてごらん。
ちゃぷん、と、足の先から、ゆっくり、湯船に浸かっていって…
ゆっくり、浴槽に腰を下ろすの…
足…太腿…腰…おなか…胸…肩。
ゆっくりと、お湯に、浸かっていく…
イメージするだけでも…なんだか、ぽかぽか、あたたかい。
あたたかい感覚が、全身に、蘇ってくる…
その、あたたかい感覚に、身を任せていると…
すぅっと、力が、抜けて行く…
ゆったりと、全身から、力が抜けて…
なんだか、ふわふわ~…とした、心地いい感覚に、包まれる。
そのまま、ゆっくりと…
心地いい感覚に、身を任せて。
ゆったりとした、心地いい感覚…
心地良さに身を任せていると…段々、段々、あたまが、ぼーっとしてくる。
あたたかくて…
心地良くて…
なんだか…色々と考えるのが、面倒くさくなってくる。
ほら…段々、頭の中が、まっしろになっていく。
ほら…段々、頭が、ぼやけてくる…
なぜ、こんなにあたたかいのか…
なぜ、こんなに心地いいのか…
そんな事も、段々、段々、分からなくなってくる…
ただただ…あたたかい。
ただただ…心地いい。
…ふふ。
ちょうど、いい感じね。
ぼーっとした…気持良さそうな顔、してるわ。
それで、いいのよ…
そのまま、私の声を…言葉を…聞いていなさい。
これから…あなたに、私の蜜を使って、とっても、気持ちいいマッサージをしてあげる…
あたたかくて、とろとろの蜜を、全身に塗りこんで…
全身を、あま~く、気持ちよ~く、してあげる…
ほら…想像してご覧。
あたたかくて…とっても、あま~い香りのする蜜が、全身に、塗りこまれるところ…
そのまま、にゅるにゅると、マッサージをされるところ…
ふふっ。
とっても、気持ちよさそうでしょう…?
すぐに…いっぱい、気持ちよくしてあげるからね…
あ、でも…
マッサージを始めると、すご~く、とろとろで、にゅるにゅるな状態になっちゃうし…
ちょっと、くすぐったかったりして、体を動かしちゃう人がいるのよねぇ…
だから、そういう事がないように、あなたの体…固定しちゃうわね。
私の、ツタで…
かる~く、拘束してあげる。
大丈夫よ。
きつく締めたりはしないから。
ゆる~く、体が動いちゃわないように、少し、支えてあげるだけ…
ほら…
両足に、私のツタが、這い寄っていく。
しゅるしゅると、巻きついて…
優しく、拘束していく。
優しく、そぉっと掴まれると…
なんだか、安心するわね。
ほら…
もっと、力を抜いて…
もっと、楽になって…
こうやって、優しく、支えていてあげるから…
安心して、いいのよ。
ほら…
腕も、支えてあげる。
両腕にも、ツタが、這い寄っていく。
しゅるしゅると、巻きついて…
優しく、拘束していく。
手も、脚も、優しく、支えられて…
これで、安心だね。
ほら…
そぉっと、力を抜いて…
楽になって…
ね…?
ほっとしたら…力、抜けてくるでしょ?
ふふっ…
とりあえずは、こんなところかしら。
さ…それじゃ、そろそろ…
マッサージを、始めましょうか。