導入パート
[2 - 導入パート.wav]
こんばんは、若菜(わかな)っていうの、よろしくね。
私が今夜の案内役。そう…夢の世界に存在するあのマンションへ
あなたを導いてあげる。選ぶ部屋によっては…
目が覚めるまでずっと一緒かもね…んふふ
じゃあ早速マンションに連れてってあげる。
夢の中は別次元の世界だから…あなたのこの体は邪魔なの…
大丈夫…あっちの世界では別の体が手に入るから。
だから最初に意識をこの体から切り離すの…
手始めに、軽く準備体操をしましょう…
筋肉の負担にならない程度に…そう…体をほぐして…
準備はいい?
それじゃあ…まずは仰向けになって…体を楽にしてみて
そう、脚と腕を…軽く広げて…
今から体に残ってる緊張をほぐすために…
筋肉に一時的に力を入れてほしいんだけど…
あまり力を入れすぎると筋肉痛になっちゃうから気をつけて…
まずは右腕…ぎゅっと力を入れて…そう…力を抜いて…
次は左腕…ぎゅっとして…いいよ…はい、リラックス
じゃあ次は右脚…太ももからつま先まで力を入れて…楽にしていいよ…
次は左脚…そう…同じように……ぎゅっと力を入れて…そう…いいよ…筋肉を緩めて…
残ってるのはお腹…腹筋に力を入れて…息を吐きながら緊張をほどいて
OK…最後に体全体の筋肉に力を入れて…はい、お疲れ様…
これで体の緊張は大体取れたはず。
力を入れた反動でどんどんリラックスしていくの。
軽く深呼吸をしてみましょうね…
吸って…
はいて…
吸って…
はいて…
吸って…
はいて…
うん、大丈夫だよ、まだ少しドキドキしてるかもしれないけど
自分のペースで呼吸してみて
あ、少しくらい姿勢を整えてもいいんだよ
落ち着いてきた?よかったね
それじゃあ今度はあなたの頭をリラックスさせるから
私の指示に従って…
目を閉じて…まぶたの裏側が、真っ白に染まるのをイメージして…
今から順番に色の名前を言うから、その色で頭の中が染まっている、そういう風にイメージして…
いい?いくよ?
赤…
オレンジ…
黄色…
緑…
青…
紫…
黒…
ここでもう一度呼吸を整えようね…
吸って…
はいて…
吸って…
はいて…
今から100から1までカウントダウンをするから
数字が小さくなる度に、目線を右に、そして左に軽く揺らして…
振り子を目で追うようなイメージだよ…いい?
じゃあ…
100
99
98
97
96
95
94
93
92
91
90
89
88
87
86
85
84
83
82
81
80
79
78
77
76
75
74
73
72
71
70
69
68
67
65
64
63
62
61
60
59
58
57
56
55
54
53
52
51
49
48
47
46
45
44
43
42
41
40
39
38
37
36
35
34
33
32
31
30
29
28
27
26
25
24
23
22
21
20
19
18
17
16
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
今あなたは、深い深いトランス状態に浸かっているの…
頭も体もリラックスしていて、体の感触も少しずつ薄れてきてる。
今あなたの脳からは、アルファ波が沢山出ていて、
あなたの無意識の部分が表に出てきやすくなっているの。
そう、まるで壁がなくなったように…
逆に潜在意識へのアクセスもしやすくなっているの。
あなたの心はどんどん落ち着いてくる…
少しくらい体が動いても大丈夫だけど
仮にトランス状態が解けてもすぐに戻れるように
トリガーを作っておきましょう…
トリガーは、きっかけと精神状態を関連付けることによって
瞬時にその精神状態を引き出すセーブポイントのようなもの。
例えばペットに餌を与える前に毎回鈴を鳴らすと
いずれペットは鈴を鳴らすだけで餌の時間だと思って近寄ってくる。
「鈴」と「餌」が関連付けられている良い例だけど…
このトランス状態を瞬時に持ってくるためのトリガーは…
そうね、あなたの左手…まだ少し動くでしょ…
じゃあ、左手の人差し指と親指を軽く合わせて…
これがトリガー。今から私が言うことを心の中で復唱して、
自己暗示をしてみて…いい?
「左手の親指と人差し指を合わせると、あなたはすぐにトランス状態になる」
「左手の親指と人差し指を合わせると、あなたはすぐにトランス状態になる」
(5秒待つ)
そう…自己暗示をする時は自分の潜在意識に問いかけるわけだから、
「私」じゃなくて「あなた」と自分自身を呼ぶことで、より効果的に暗示することができるから覚えておいてね。
じゃあ、親指と人差し指を離して…
このトリガーがあれば、仮にトイレに行きたくなっても
途中で電話が鳴っても、
導入のプロセスをやり直さなくていいの。
親指と人差し指を合わせるだけ
それだけであなたはこの状態に戻ってくることができる。
トリガーは暗示していく度にどんどん精度が高くなってくるの
だから毎日自己暗示することをお勧めするわ
それじゃあ今から催眠マンションまで誘導するね
着いてきて…
ん?大丈夫…いくつかルートはあるけど、この海岸を通るのが一番近道なの。
波の音を聞きながら、リラックスしてていいよ。
ほら…月の光で海が輝いてる…
綺麗だね…
疲れた?そっかぁ…
今日はゆっくり休んでいっていいんだよ
今向かっているのは、そのための場所なんだから…
ほら、着いた…ようこそ催眠マンションへ
目の前には自動ドア…進んでみて…
ロビー…郵便受け…
ここは一階…奥に進んで…
7つのドアがある…
それぞれの部屋には、女の子が住んでるんだよ…
大丈夫…ドアを開けばみんな喜んであなたを迎え入れるから。
手前の部屋が101号室、一番奥の部屋が107号室。
そこの階段とエレベーターで上の階にもいけるようになってるの。
ちなみに私は101号室に住んでるけど…
私の案内役はここまで…
あとはあなたの自由…好きな部屋に入っていいよ…
んふふ♡
じゃあ、私は部屋に戻るわね…