Track 2

導入パート

[2 - 導入パート.wav] こんばんは、待ってたわ… 私は麗奈(れいな)、よろしくね。 私、催眠マンションの103号室に住んでるの。 今日は君をマンションに招待しに来たよ… といっても、催眠マンションは普通ではいけない場所… 君の精神が落ち着いていないとダメだから… いいえ、ヨガとか瞑想のように修行っぽいことをするんじゃなくて、 まぁそれでもOKかもしれないけど。 基本はリラックス。心身ともに落ち着いてもらうのが大事かな。 まず、軽く準備体操をしようね… 少しストレッチしてみたり…いいよ…体をほぐして… 準備はいいかな? それじゃあ…まずは仰向けになって…体を楽にしよう 軽く脚と腕を適当な間隔に広げて… これから体に残ってる筋肉の緊張をほぐすよ… 筋肉にちょっと力を入れると緊張するでしょ。 でもその後筋肉を緩めると反動でリラックスするの。 でもあまり力を入れすぎると筋肉痛めちゃうから気をつけてね… まずは右腕から始めよう…拳にぎゅっと力を入れて…そう…はいOK、力を抜いて… 今度は左腕…同じようにぎゅっとして…いいよ…はい、楽にして それじゃあ次は右脚…太ももからアキレス腱、そしてつま先まで力を入れて…もう大丈夫、リラックスして… さて次は左脚だね…また同じようにぎゅっとして…うん…その調子…はい、筋肉を緩めて… 後はお腹…腹筋に力を入れて…ふぅーっと息を吐いて…緊張をほどいて よし…最後に体全体の筋肉に力を入れるよ…はい、お疲れ様でした… これで体は大分リラックスできたね。 それじゃあね… 軽く深呼吸をしてみよう… 吸って… はいて… 吸って… はいて… 吸って… はいて… うん、大丈夫だよ、すぐに落ち着くわけではないけど 段々呼吸もゆったりしてくるよ… それじゃあ今度は君を精神的なストレスから開放させるから 私の言うことに従ってみてね… 目を閉じて…まぶたの裏が、真っ白に染まっているのを想像して… 順番に違う色の名前を言うから、同じ要領でその色で頭の中が染まっているイメージをして… それじゃあ始めるよ 赤… オレンジ… 黄色… 緑… 青… 紫… 黒… ここでもう一回深呼吸をして整えよう… 吸って… はいて… 吸って… はいて… それじゃあね、次は100から1までカウントダウンをするよ 数字が小さくなる度に、目線を右に左に振り子のように揺らして… いくよ… 100 99 98 97 96 95 94 93 92 91 90 89 88 87 86 85 84 83 82 81 80 79 78 77 76 75 74 73 72 71 70 69 68 67 65 64 63 62 61 60 59 58 57 56 55 54 53 52 51 50 49 48 47 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37 36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 今君は、精神の奥深くにいるんだよ… 全身がリラックスしてて意識ははっきりしてる。 いわゆるトランス状態といったところかしら。 体の感覚が少しずつ無くなっていく… 本当の君が見え隠れする…そういう状態。 潜在意識への問い掛けをするなら今だよ。 要するに暗示されやすくなっているの。 全てを受け入れ、拒まない。 パソコンのファイアーウォールを解除した時と同じよ。 フィルターが無くなれば色々開放されるけど危険性が増す。 私が案内役で良かったね、悪意のある人だったら君は廃人になってるよ。 今から私が君にこの精神状態を維持する方法を教えてあげる。 普通だったら少し体を動かせば脳波がアルファ波からベータに変わってしまうけど あ、ベータ波は普通に人が起きている時の脳波ね。 それでトランス状態が解除される時がある。 そうなったからといってまた心を落ち着かせるプロセスを踏むのは煩わしいから、 今の感覚を体のどこかにインプット、記憶しておくの。 そうすればその部分に触れるだけで体が自動的にトランス状態になる。 その精度には個人差もあるし、完全に戻るのは難しいけど 経験を積めばある程度体を動かしてもトランス状態を維持できるはず。 このトランス状態維持ためのスイッチボタンは… そうね、君の左手…手のひらを上にしてみて。 そして左手の人差し指と親指を軽く合わせてみて… いいよ、それじゃあ今から私が言うことを心の中で復唱して、みて… 自己暗示するっていうことだよ?いい? せーの…。 「左手の親指と人差し指を合わせると、君はすぐにトランス状態になる」 「左手の親指と人差し指を合わせると、君はすぐにトランス状態になる」 (5秒待つ) 自己暗示をする時は自分の潜在意識に問いかけることになるから、 「私」みたいな第一人称を使わないで、「君」とか「あなた」って言う呼び方のほうが効果があるの。 じゃあ、親指と人差し指を離して… 体を動かさざるを得なかった時、 親指と人差し指を合わせて。 それだけで君は今の状態に戻ってくることができるはず。 たださっきも言ったようにこれには個人差があるわ。 精度を上げるために必要なことは主に3つあるの。 1、 トランス状態になる頻度… 2、 暗示の回数 3、 催眠やトランスの類の知識 頻繁にトランス状態になることは君の通常の脳波を 一般人の基準から少し引き下げる効果があるわ。 起きているときはベータだとしても、少しでもアルファ寄りになっていれば 落ち着いた精神状態で日常生活を過ごせる。 それは記憶力や発想力の精度とかに直(ちょく)で繋がっているわ。 例えば良いアイディアを思いつくには朝が適しているって言うでしょ? 会議とか、ブレインストーミングみたいなことや、 作曲などの創作活動は、脳がまだアルファ寄りになっている朝に行うほうがいいの… そのほうが頭が冴えるみたいだから。 普通の時の脳波が落ち着いていればいるほど、トランス状態に戻って来やすくなるよ。 同じ暗示を繰り返すことは、特に説明しなくてもいいよね、 何事も反復が大事なの。 日中も気づいたら親指と人差し指を合わせてみるといいわ。 催眠、トランス、瞑想…あとは… そうね、明晰夢とかについて調べてみると、 脳がその知識に順応してトランス状態になりやすくなったり、 そうそう、睡眠状態からのトランスっていうのもあるわ。 え?明晰夢って何かって? 明晰夢っていうのは夢の中で自分が「夢を見ていること」に気づいた状態をいうの 私も詳しく知っているわけじゃないけど、 夢って、確か白黒で見る人もいるしフルカラーの人もいるし、個人差があるみたいだけどね。 夢の中で夢だって気づくのは簡単じゃないわ、それは脳波がアルファ波の状態、 それもすごく浅い眠りの時にしか起きないから、大抵の場合は眠りから覚めちゃう。 あと、男の人なんかは明晰夢の状態になっても すぐに夢の中の女の子にエッチなことしようとするから 興奮ですぐ目が覚めちゃうらしいよ… ん?どうしたの? んふ♡もう…私のことじろじろ観ないでよ…照れちゃうじゃない。 それじゃあ今から催眠マンションまで案内するね 着いてきて… どうしよう…じゃあ今回は森を通り抜けてみようか。 本当はあっちの海岸から行ったほうが近道なんだけど… こっちのほうが空気が美味しいし。 ねぇ、私の手…繋いで… ちょっと恋人気分でも味わおうよ♡ … 私はね、このマンションの住人で、 君にとっては架空の存在かもしれないけど、 私には私の価値観があって、考えがあって… あれ、どうしてこんなこと話してるんだろう… 最近嫌なことがあったからかな。 ごめんね、急に… 今日はゆっくり休んでいって… 催眠マンションの女の子は、みんな君のこと歓迎してくれるから。 ほら、着いた…ようこそ催眠マンションへ 目の前には自動ドア…前に進んで… ロビーの隅に…郵便受けがあって… あれ、あっちに管理人さんがいる…うふふ♡美人でしょ。 あ、部屋に入っちゃった。恥ずかしがり屋なんだから… ここは一階…奥に進んで… 7つのドアがあるでしょ… それぞれの部屋には、女の子が住んでいて… 君には好きな部屋を選んでもらうよ… 右から101号室、一番奥が107号室。 階段かエレベーターを使えば上の階にもいけるし このマンションにはプールもあるから、そこでくつろぐだけでもいいよ。 冬は温水プールにもなるから、年中誰かしら泳いでるはずだよ。 あ、でも更衣室ののぞきは禁止だからね♡ さてと、私の案内役はここまで… あとは君の自由だよ…好きな部屋に入って… うふふ♡ それじゃあね…