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お隣さんは癒しの耳かき亭:長女花菜

「お隣さんは癒しの耳かき亭:長女花菜」 作カジハラエム (ピンポーン) (インターフォン越しに) はぁい、清水です。 あら、お隣の…ボクくん。 ええと…、なぁに? 何か用? あ、妹の夕菜(ゆな)なら、買い物に行ってて、留守だけど。 いつも、夕菜がお世話になってるみたいで、ありがとうね。 学校のクラスも一緒らしいけど…迷惑かけたりしてない? …迷惑なんてしてない? それはよかった。 …夕菜がいないなら、お姉さんでもいいです…? ん、なぁに? 私でもいいって…どんな頼みごとかしら。 …耳かき? えっ、耳かきって、あの耳かき? …そう、その耳かき? 耳かきをして欲しいの?? (思わず吹き出して、大笑) ぷっ、あははははっ。 (笑いながら) やだ、あまりにも真剣なんだもん、告白されるのかと思っちゃた(笑)。 そっか、耳かきして欲しいんだ? ん〜、でもさ、子供じゃないんだから、耳かきなんて、一人でできるでしょ? …自分でやるより、人にしてもらったほうが気持ちいいことを知った?? (苦笑しつつ) 誰に教わったのか、私はそれが知りたいわよ(笑)。 夕菜? お母さん? それとも、お姉ちゃん? 黙っちゃった…。 余計に気になるわよ(笑)。 まぁ、いいわ…。 でも、確かに、気持ちいいよね。 わかる、わかるわ。 私もそう思うもの。 耳かきをおねだりにウチにまで押しかけるのはどうかと思うけど(苦笑)。 (ため息ひとつ) まぁ、いいわ。 とりあえず、中にどうぞ。 いつまでも、こうしてインターフォン越しに話しているのもナンだし。 (転換SE) 改めて聞くけど、私でいいの? 必死に頷いちゃって…。 ホントは、夕菜にしてもらおうとしてたくせに、ボクは調子いいなぁ。 なんだったら、帰ってくるまで待ってもいいけど。 待つ? 買い物だから、そんなに遅くならないと思うよ? …待てない? はいはい…、わかったわよ(笑)。 ボクってさ、昔っからこうと決めたら絶対曲げないもんね。 押しが強いというか、変に頑固で強情?(笑) してもらうまで、帰る気、ないんでしょ…? もぉ…、しょうがない。 やってあげるわよ。 すればいいんでしょ、すれば。 こうなったら、お姉ちゃんが一生懸命耳かきしてあげる。 やると決めたら、とことんやるからね。 清水家の女性に伝わる耳かき、堪能させちゃうから。 父なんて、してあげる度に気持ち良すぎてよだれでひどい顔になっちゃうのよ?(笑) それじゃ、早速…。 その座布団の上に横になって。 …膝枕がいい?? ボクって子は…(苦笑)。 どこまでも遠慮がなくって…潔(いさぎよ)いわ。 昔は、もっと素直でいい子だった気がするけど。 夕菜が、甘やかしてるのかしら…。 …耳かきは膝枕が定番? うん、確かに、それは否定しない。 でもさ、私のここは(太ももを2回叩き)超VIP席だから予約がいるの。 …なら、今予約する? 残念っ。 本日の受付は終了しました。またのご予約、お待ちしております★ って、しょんぼりしすぎっ(笑)。 (声マネで) ピロロピロロー。 え〜っ、なになに、今日の予約はキャンセル…? はぁ、そうですか、承りました。 またのご予約をお待ちしておりま…(語尾にかぶせるように)、 ひゃぁっ!? こらっ、ふとももにダイブしないっ! 予約のキャンセルが出たからって、どんだけ積極的っ。 ちょ…っ、 そんなにひっつかないっ! 大人しくしないと、耳かきしてあげないよ? 大人しくする? 本当に? 大人しくしないなら、お姉ちゃん、ボクには二度と耳かきしてあげない。 …。 ……。 その…顔。 そんな顔されちゃあね…。 あ〜ぁ、夕菜もこれに弱いんだろうなぁ。 わかった。 わかったわよ。 その顔、信じる。 耳かきのためなら、なんでもしそうな…顔。 してあげるけど、私の膝枕で静かに、いい子に、ね。 …ん? いい匂いが…する? ふふ、当然よ。 いつ耳かきしてもいいように、爽やかで…心地いい匂いの香水を愛用してるもの。 耳をただ、綺麗にするだけじゃなくって、心からリラックスさせて…癒せる香り。 なんちゃって。 単に、身だしなみだけど、そう言ってくれて嬉しいわ(笑)。 いい匂いに加えて、と〜ぉっても柔らかい、ふとももの寝心地。 夢見心地じゃない? さて、そんな幸せそうなボクに質問。 まずは、どっちの耳から綺麗にして欲しい? 右? それとも左? って、聞いてる間に顔を左に向けているボク…。 右耳からね(笑)。 どれどれ、 その右の耳の中を…チェック。 私の使う耳かきはライト付きだからね。視界良好、奥まで見えまくり。 ぅわっ!? ひゃぁ…。 これは、スゴイ…。 何よ、耳垢祭りじゃない?! さすが、耳掃除をおねだりするだけのことは…ある…わね。 でも、こんなになるまで、ほっとくなんて、ちょっと感心しないわ。 普段から掃除しないと、病気になる可能性だってあるんだから。 (SE) 耳の穴の入口は細かくってフケみたいなのがいっぱい。 (SE) これは、腕が鳴るわ。 遠慮無く取りまくれるっ。 (SE) かき出すように、優しく…、 (SE) 優しく…。 (SE) 取っても、 (SE) 取っても、 (SE) なくならないけど、 (SE) 負けずに、 (SE) 残らず…、 (SE) かき出すっ。 (SE) 出す…っ。 (SE) 出すっ! (SE) これで…、よし♪ 手前は、完璧。 あとは、奥をやっつけるだけだけど…、 どれ、どれ…。 わぁ…っ。 耳の穴をふさぐ感じに、溜まっちゃってる。 耳垢の壁ね…。 もぉ、誰に許可を取って、こんな壁…。 許さないっ。 (SE) バリっと…一突き。 (SE) 壁を、突き破って…、 (SE) 崩して…、 (SE) 引き剥がして…。 (SE) べりべり。 (SE) ばりばり。 (SE) それ、 (SE) それっ。 (SE) そぉ(溜め)れっ! (SE) ふぅっ。 私の手にかかれば、こんな壁なんて、あっという間なんだからっ。 あとは、細かいカケラを、残さず…、 (SE) 摘(つ)み取って。 (SE) 最後は、もう一本の耳かきについてる梵天(ぼんてん)で、耳の中を…こしょこしょ、 (梵天SE) ふぅっ。(耳の中のゴミを吹き飛ばす感じに息を吹く) 11.56.032 あはっ。 びっくりした? って、ヨダレ、ヨダレ! 私のふとももに思いっきり垂れてるってば! もぉ、ボクってば、父と同じ…(笑)。 ほら、ティッシュで拭いてあげる…。 (SE) これでよし…っと。 ね、みてよ、右耳のお宝。 こんなに取れたよ。 スゴイよね…。 私に言わせれば、これは溜めすぎ(苦笑)。 この分だと左耳もどんな惨状なのか、見ないでもわかるわ…。 さ、今度は逆を向いて。 12.48 え…っと。 ぅわぁ…。 やっぱり…、あるわあるわ…! 左耳も……手入れをしてない空き地みたく、荒れ放題っ。 それじゃ耳毛がボーボーみたいかな(笑)。 とにかく、耳垢てんこもり。 まずは、耳の穴の入口から…、 (SE) パイ皮みたいな薄い塊が…、ごろごろ。 (SE) 取りやすすぎて、張り合いがないけど(笑)。 (SE) っ!? ぁ…。 ううん、なんでもないのよ。 (ここだけ小声で) 今、耳かきの先から、ぽろっと落ちた、落ちやがった…。 オホホ。 耳垢の分際で、生意気なッ。 (SE) 私の耳かきから逃れようったって…そうは…いか……ないッ! って、なにッィ?! この奥に…どーんと居座ってる塊は…。 ラスボス?! そんなとこに逃げるなんて、卑怯なヤツ。 (SE) でもね、そんなとこに隠れても、無駄無駄。 大体、そんなでかい図体してたら、 逆に取ってくれっていってるようなもの。 (SE) だから、無駄な抵抗はしないで、 (SE) 今すぐ、観念、 (SE) 今すぐ、降参っ! (SE) よしっ! 取れた取れたっ★ 言ったでしょ、逃げられないって。 (上機嫌で) うふふ。 あ…、 ラスボスに気を取られてたけど、さっき…落ちたやつ…。 忘れてた。 (SE) 手間取らせてくれちゃって、 (SE) (ゆっくり) 捕まえた。 (SE) もう、逃さないから、 ねっ。 (SE) あとは、 (SE) 取りこぼしは…、 (SE) ない…、 (SE) ないね。 それじゃ、仕上げに梵天で…、こしょこしょ。 (梵天SE) ふぅっ。(耳の中のゴミを吹き飛ばす感じに息を吹く) あはっ。 またビクってなった。 涎は…大丈夫?(笑) うふふ、今度は大丈夫…みたいだね。 さて…っと、 両耳ともばっちり綺麗になったわけだけど。 これで耳掃除が終わったわけじゃないのよ? 耳から全身のケアもするのが、 我が家の耳かき。 簡単に言うと、耳たぶマッサージもセット♪ 耳にはさ、全身に効くツボがあるのは知ってる? だから、耳を刺激するのは、全身をマッサージするのと同じくらいの効果があるし、 東洋医学だと、耳は人体そのものってくらいの扱いなの。 口で説明するより、やってみた方が早いか。 その前に、手を温めるよ…。 (両手を擦り合わせながら:別録) 手が温かいとね、耳ツボ刺激の効果もアップするの。 十分暖かくなったら、 (実際にやってる感じに) 耳たぶをこうして、指でつまんで、下にひっぱるようにマッサージ。 一回ごとに、耳たぶを離すまでひっぱる。 耳を触って痛かったら、代謝が低下している証拠。 その場合は、弱めにしてね。 一回、 二回、 三回、 四回、 五回、 下だけじゃなく、真横にもひっぱる。 一回、 二回、 三回、 四回、 五回、 耳たぶが火照ってきたでしょ★ そうしたら、親指を耳たぶ、残りの四本の指を耳の上側に添えて、 耳全体をギュッと二つ折り。 そして、 離す。 そして、 二つ折り。 これを十回、繰り返す。 (ゆっくり) 一回、二回、三回、四回、五回、六回、七回、八回、九回、十回。 耳からジワジワと、熱が体に広がっていくのが分かる? その熱を感じながら、三つ目、最後のマッサージいくよ。 耳の縁をね、つまむ場所を移動しながら、 下の耳たぶから上の耳先へ向かって一周する。 つまみながら、一周。 つまむ強さは気持ちいいと感じられるぐらいの強さで大丈夫。 上までつまんだら、そのまま、また下へ…耳たぶまで。 それで、一往復。 いくよ。 (ゆっくり) ※つまんで、つまんで、つまんで、つまむ。 つまんで、つまんで、つまんで、つまむ。 続けて、後二往復。 (※) ゆっくり、合計三往復。 (※) オッケイ。 はい、お し ま い★ どぉ? 全身がジンワリ温かいでしょ? ほんと、耳ってすごい。 耳かきの時じゃなくって、お風呂上りにやってもいいからね。 …このまま膝枕で寝たい? もぉ〜っ。 これ以上はさすがに甘やかさないわよっ。ダ〜メ(笑)。 夕菜だって、さすがにもう帰ってきそうだし。 ボクを膝枕してる姿みせたら怒られちゃう(笑)。 そんな顔したって、ダメったらダ〜メ(笑)。 今度、夕菜にボクに耳かきと膝枕をやってあげるように言っておくから。 それでいいでしょ? ね? ちゅ(実際に)。 ふふ、 これで許しなさい(笑)。 さ、帰った帰った。 今のは、内緒にしとくこと☆ うふふ。 じゃあね。

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