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トラック01:かわいい女の子とにゃんにゃんデキちゃうデリバリー

こんばんは。『かわいい女の子とにゃんにゃんデキちゃうデリバリー』の、みくと言います。 ご指名ありがとうございます……。よろしくお願いしますね。 どうか、されました? わたしの顔になにか? ……え? わたしのこと、知ってるんですか? 前の職場で同じだった? ……本当ですか? 名前も声も容姿も同じ……それに、人形だった……ですか。 確かに同じまま、ですが……。 ……ふぅ……ごめんなさい、誤魔化せませんよね。わたし……本当は人間じゃありません。 ずっとオフィスで書類整理などの雑務だけを任されていたんですが……。 実は会社が倒産してしまいまして……。 これでも人形は資産価値がありますので、風俗店に売られてしまった訳なのですが……。 ところが、お客さんがまったく付かなかったんですよね。 このままだと役に立たないので仕方なく、受付の電話番をしていたんです。 そのままでも良かったんですけど、また問題が発生してしまいまして……。 型が古い分、バカみたいに電気代がかかるので……。 結局廃棄されることになってしまったんです。 ですが……わたしは、最後は人形としてではなく、女の子として一度男の方に抱かれてみたくてですね……。 それで、人間だって嘘をついて、お客さんから指名されるのを待っていました。 お店の方も最初は人形でもいけると思ってたみたいなんですけどね……。 人間の女性をデリバリーするお店なので、そういう人形はどうもお客さんは求めていなかったようです。 今となっては人形も多くの種類ができて、もっと業務に特化した性能のいい人形も沢山ありますし。 それこそ、性行為にだけ特化したセクサドールなど、人形専門の風俗店もいっぱいあるご時世ですしね。 わたしが作られた当初あたりから、見た目も機能ももう人間とほとんど変わらないくらいです。 ちょっとした社会現象にもなっていましたしね。 ……っと、つまらない話を長々と聞かせてしまいました。 人間だと嘘をついてごめんなさい、キャンセルで大丈夫ですので、それでは……お元気で。 へ? 生身の人間じゃなくて、人形だって分かってるのに……本当に、わたしなんかで、いいんですか? あの……わたし頑張ります。あの、最後までよろしくお願いしますね。

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