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■『甘え上手で献身的ないもうと』
■01
ね、ねぇお兄ちゃん、お味噌汁の味、どうだったかな?
しょっぱくなかった?
ちゃんと食べられる出来だったかな……そ、そう?
ありがとうっ、嬉しい♪
うん、そうなの!
お兄ちゃんの好きな具くらい、ちゃんと知ってるんだからっ。
朝ご飯のオカズだって、全部お兄ちゃんの……え、いいでしょ?
お姉ちゃんはそもそも朝ご飯ほとんど食べないじゃない。
好きな具のお味噌汁が食べたければ、たまには自分で作ったら?
……お兄ちゃんはいいの!
そうよ、お兄ちゃんには、毎日私が作ってあげる……お弁当だってほら、ちゃんとあるのよ。
だからぁ~、お姉ちゃんは自分で作ればいいでしょ……それかお母さんに頼んで……あぁ、はいはい……朝の台所は私が占拠してるけど、その分ちゃんと朝ご飯は作ってるじゃない。
お母さんが、朝辛い~って言うからじゃないの。
私だって、お兄ちゃんの為じゃなきゃ……まぁ、お父さんにも少しくらいはいいけど。
とは言っても、単身赴任じゃ無理な話だけどね。
あぁそうだわ……ねぇお母さん?
お父さんと一緒に住んであげれば?
お姉ちゃんは大学の近くで一人暮らししたらどうかなぁ。
きっとキャンパスライフを堪能できると思うんだけど。
だってぇ~……えへへ。
そうすれば、お兄ちゃんと二人暮らしできるしぃ♪
やっだ~!
それって新婚さんみたいじゃない?
きゃっ♪
そしたら、毎日私の手料理食べさせてあげる。
毎日お兄ちゃんの好きなものだけ……うぅん、でも栄養バランスは取らないといけないわよね。
お兄ちゃんの健康のため、お兄ちゃんの将来のためにも……あぁ、新婚家庭ぇ♪
ちょっと、やだも~!
照れちゃう照れちゃうっ、そんなの嬉しすぎて困っちゃうわ。
毎日毎日、うぅん、いつもいつもお兄ちゃんのことばっかり考えちゃう……ずっとず~っと。
うん、やっぱりお姉ちゃんは独立、お母さんはお父さんのお世話をした方がいいと思うの。
ねぇ、お兄ちゃんもそう思うでしょ?
え……か、家事を侮ったりなんかしてないわよ?
え……トイレ掃除、お風呂掃除……す、するわよ?
料理の後片付けだって、洗濯だって、お布団干すのも……で、でもほら、学校もあるし……うぅう、将来的には全部するわよ!
あっ、分かった!
それじゃあ、今すぐお兄ちゃんのお嫁さんになって専業主婦に……あぁんもうっ、冗談だってば……少しくらい夢見たっていいでしょ?
妄想でもいいの~!
ふんっ、私はお姉ちゃんみたいに冷ややかじゃないだけですよ~っだ……あっ、お兄ちゃん待って、もうご馳走様?
私も一緒に……あぁんごめんなさい、お母さん、後片付けお願~い!
んもうっ、待ってってばお兄ちゃん。
今日も一緒に登校するのっ……あと、その前にぃ……そう。
約束したでしょ?
ちゃんとお手伝いできたら、私のお願いも聞いてくれるって……。
朝ご飯、美味しくできてたでしょ?
うん、お兄ちゃんの為に頑張って練習してるんだから……だからぁ、そのご褒美ぃ……んっ、ちゅ。
ちゅっちゅ、ん~っちゅむ、ちゅぷ。
ちゅぷ、んっ、んむ……ちゅっちゅ、ん~っちゅむ、んむんむ、ぺろん!
ねぇ~、舌は?
だって、昨夜は舌絡めてもいいって……えへへ♪
ぺろんっ、れろれろ、ぺろぉ~んむん。
んちゅっちゅ、ちゅむん、ちゅぷちゅぷ、れろん!
れろれろ、ぺろん、ん~っちゅぶ!
ちゅっぷちゅっぷ、ちゅむ、れろっちゅ、んじゅ、じゅるる!
ちゅぶちゅぶ、じゅるるぅ~!
ちゅむ、ん~っぷはぁ!
はぁはぁ、はぁっふ……んは、ふぁあ♪
お兄ちゃんのキスぅ、ねぇもっと……あぁん!
まだ大丈夫だからっ……あぁん、お兄ちゃんの意地悪ぅ、キスぅ~。
だって、お嫁さんになるんだからキスするのが当たり前……んもうっ、そんなこと分かってるってば!
だから、誰にも言わなければいいの……これは、私たちだけの秘密の結婚……。
私はお兄ちゃんが好き。
お兄ちゃんだけが大好き。
たまたま兄妹に生まれちゃっただけなの。
でも、そんなのこの恋に比べれば些細なこと……愛してるわ、お兄ちゃん。
んぅ~っちゅむ♪