出会いから手コキに至るまでの過程
いらっしゃいませ。
さっさと予算に見合う武器を選んでください。
選んだら速やかに会計を済ませてください。
こんぼうの在庫が余ってるんで、迷ったらそれを買ってください。
今だけこんぼう30本セットが1200ゴールドですよ。
バラ売り? バラ売りは1本1000ゴールドです。
高くありません。失礼なこと言わないでください。
こんぼう1本1000ゴールドは適正価格です。30本セットのほうがお買い得過ぎるんです。
なので、この機会に是非30本セットの方をお買い求めください。
は? 100ゴールドしか持ってないんですか?
……はぁ? ……白けるわー……。
ここは駄菓子屋じゃないんですよ? こんな朝っぱらから冷やかしですか?
……あ。朝の清掃がまだだったー。うっかりしてたー。
申し訳ありませんが清掃の時間なんで今日のところはお引き取りくださーい。
……なんですか? まだ冷やかすつもりですか? こんぼうでぶん殴りますよ。
うちは1000ゴールド以上の武器しか取り扱ってませんよ。
だって、こんな辺鄙な村には冒険者なんて滅多に来ないじゃないですか。そんな状況で安価な武器をチマチマ売っても効率悪いんで。
それに、そもそもこの村に辿り着ける人には安価な武器なんて必要ないんですよ。
この村は凶暴なモンスターが生息する山に囲まれてますから。
あなたもその山を越えてきたんですよね?
だったら、それなりの装備を持ってると思うんですけど。
もしかして、お金は無いけど武器は持ってるんですか? 不要な武器があれば買い取りますよ。
は? 武器もお金も無い? 死んでくださいさようなら。
……まだ何か?
……ちょっと待ってください、なんか身の上話的なことを始めようとしてませんか?
ここは武器屋ですよ。愚痴屋じゃないんですよ。
……はぁ。まぁいいです、聞いてあげます。有料で。
はぁ。この村に着いた時点ではそれなりの装備だったんですね。
着いてすぐに宿を探して、そのまま眠りについたと。
で、目が覚めたら、一緒に山を越えてきた人達とあなたの荷物がまとめて消えていたと。
……なるほど。
あなたは仲間と荷物が消えたことについてどう思うんですか?
……そうですね。あなたが眠っている間に何らかのトラブルが起こったのかもしれませんね。
ちなみに、どれぐらい眠ってたんですか?
……丸三日ぐっすり?
それ、なんか盛られてますよね。無理やり眠らされて荷物盗られてますよね。
……いや、どう考えてもやられてますよ。そんな少年漫画の主人公みたいなこと言わないでください。
はぁ……可哀想。
あなたじゃなくて、あなたの頭が可哀想だと言ったんです。
とにかく話聞いてあげたんで、100ゴールドください。
ありがとうございます。
……これからどうするんですか?
山を越えるんですか。上手くいくといいですね。たぶん野垂れ死ぬと思いますけど。
じゃ、これあげます。
ホントは1本1000ゴールドですけど、100ゴールドに負けておきます。
多分もう二度と会うことはないと思いますけど、万が一生きてたらまたどうぞ。
* * *
いらっしゃいませ。
……私があなたのことを覚えていると決め込んで話しかけないでください。
いえ、覚えてますけど。
その様子からすると、やっぱり山は越えられなかったみたいですね。
そんな装備じゃホントに野垂れ死にますよ。
もう山越えなんて諦めて、この村で農作業でも手伝えばいいんですよ。
この村でテキトーに暮らして、テキトーに死んでいけばいいんですよ。
……武器? 武器なら錆びるほどありますけど……お金、あるんですか?
へぇ。こんぼう一本で1000ゴールド貯めたんですか。
どうやって貯めたんですか?
小動物をセッセと撲殺して皮や肉を売ったんですか?
それとも、山賊行為で?
まぁ、うちの武器を買ってもらえるならなんだって構いませんけど。
じゃあさっさと買ってください。
それですか、その剣はお勧めですよ。50000ゴールドの高級品ですけど、今はセール中なんで1000ゴールドに負けておきます。
ちなみにセールはあと5秒で終了です。
いーち。にーい。さーん。
はい、お買い上げありがとうございます。
あっ。
…………。
その剣はですね、鍔の部分が着脱可能な高性能ソードです。いま流行りです。
ナウなヤングにバカウケですよ、いい買い物をしましたね、またどうぞ。
……返金とか、要求しないんですか?
自分で売っといて言うのもなんですけど、不良品ですよ、それ。
……どうするつもりですか。
接着剤? いつも持ち歩いてるんですか。
あなたはそんなものを持ち歩くより、もっと他に気を配るべきことがあると思いますけど。
……ホントにその剣でいいんですか?
だってそんなの……表面をいくら取り繕っても、中身はボロボロじゃないですか。
別にあなたがいいなら構いませんけど……あとでウダウダ言っても返品は受け付けませんよ。
……あー、ちょっと。忘れ物ですよ。
言ってませんでしたっけ。キャッシュバック分の100ゴールドです。
……じゃ、またどうぞ。
* * *
いらっしゃいませ。
常連面しないでください。うちは常連お断りの硬派な店なんで。
お金、あるんでしょうね。貧乏人は出入り禁止ですよ。
っていうか、いつになったら山を越えるんですか。そろそろ越えるか死ぬかはっきりしてくださいよ。
リーチの長い武器ですか?
そうですね……これなんかどうですか。創業以来継ぎ足し継ぎ足し使っている秘伝のムチです。
結び目だらけですけど、これは不良品じゃありません。
当たったら痛いですよ。試しにブッてあげましょうか。
安心してください、無料でブッてあげます。
っていうか、あの山越えは生半可な装備じゃ不可能だと思いますよ。
まして一人じゃ、装備が整っていても相当厳し……
こっち来てください。
いいから。
黙って入って。
……もっとくっついていいから、音、立てないで。
すぐそこにモンスターが居るから……。
じっとしてて……。
…………………………。
……もう出てもいいですよ。
この村、たまにモンスターが降りてくるんです。
あの足音を聞いて分からなかったんですか。あれは重量級のモンスターですよ。
あなたじゃとても敵いません。目の前に立っただけで膀胱が破裂して死にます。
……ちょっと、なんで股間押さえてんですか。ホントに漏らしたんじゃないでしょうね。
やめてくださいよ。うちはそういう店じゃないんで。
漏らしてないなら、その手をどけてください。少しでも湿ってたらすぐに追い出しますから。
なんでどけないんですか。漏らしてるでしょ、放尿野郎。
ほら、見せなさ……うわっ、勃起してる。最悪。
あなたはもう出入り禁止です。この星から出入り禁止です。
あんなんで勃起しないでくださいよ。童貞丸出しじゃないですか。
そんなんだから仲間にも騙されるし、いつまで経っても童貞で包茎で早漏なんですよ。
……正直に認めないでくださいよ。
しおらしい態度で私を悪者に仕立て上げるつもりですか?
……もういいです。勃起しててもお漏らししててもハゲてても何でもいいです。
っていうか、ホントに童貞なんですか?
私、村の外のことはよく知りませんけど、その歳で童貞の人間なんて、フィクションの中だけのものだと思ってました。
どれだけ男としての魅力に乏しくても、街には商売女が居るんじゃないですか?
なんで童貞なんですか? 宗教上の理由で?
なに恥ずかしがってんですか。
童貞であることより、童貞を恥じることの方が恥ずかしいと思いますけど。
私はバージンですけど、そんなことで照れたりしませんよ。
シモの話も平気です。
ホントですよ。試してみますか?
分かりました。あなたが言うことを復唱します。
……ちんぽ。
……おちんちん……ちんぽおちんぽちんぽっぽ……ぼいんっ。
おまんこ。ぷにぷにまんこ。ぷにまんロリまん処女まんこ。
ぬるぬるペニスでぐちょぐちょまんこをにゅくにゅくパンパン。
私のメス臭いトロトロマンコにあなたの硬ぁいチンポを挿し込んで、膣壁をぐりぐり掻き回してください。
一日じゅう出し挿れして、何度も何度も子宮を突いてください。子宮にチンポミルクを注いでください。子宮から溢れるまでいっぱいいっぱいお射精して欲しいです。
……なに赤面してんですか。気持ちわるっ。
「ちんぽ」って一言いったっきり、完熟トマトみたいになっちゃって。
あとは全部私のアドリブじゃないですか。
ここ、ホントなら私の方が赤面する場面ですよ。なんであなたが勝手に照れてんですか。
あなたがその歳まで童貞である理由が、少し分かった気がします。
はぁ~……。
……ねぇ、今日はいくら持ってきたんですか?
童貞ちんぽのお世話、してあげましょうか。
オナニーより何倍も気持ちいいお射精、させてあげますよ。
その代わり、お金ください。
……なんですか? バージンにはシモの世話なんて任せられないとか、思ってます?
馬鹿にしないでください。
バージンはバージンでも、私はエクストラバージンなんで。
……で、どうするんですか?
……私がこんなことを持ちかけるとは思わなかったって?
理由なんてどうだっていいじゃないですか。そんなことをいちいち気にしてるからいつまで経っても童貞なんですよ。
……実はですね、うちは経営状況も家庭環境も最悪なんで、私、いつ売春宿に売り飛ばされるか分からないんです。
で、今のうちから性的な行為への免疫をつけておかないと後々しんどいから、だからこうやって童貞から慣らしていこうとしてるんです。
……みたいな感じでどうですか? 理由付け。
あなたもこれで女の人への耐性をつければ、童貞を卒業するきっかけになるかもしれないし、悪い話じゃないと思いますけど。
……まだ決心がつかないんですか?
せっかく理由まで作ってあげたのに。
それじゃあ……あなたじゃなくて、あなたのオチンポに訊いてみましょうか。
パンパンに勃起してるじゃないですか。
こんなに欲望を膨らませておいて、何を迷ってんですか。
別にここでやめても構いませんけど、そしたらあなたはこれをどう処理するんですか?
一人で寂しくシコシコするんですか?
そしたら私のこと、思い出しちゃうんじゃないですかねぇ。
私からオチンポのお世話を持ちかけられたことが脳裏に焼き付いちゃって、オナニーの度に私のことを思い出しますよ。
あの時、欲望に従ってオチンポを気持ちよくして貰えばよかったって、オナニーの度に後悔しますよ。
そんな情けないことになったら、オチンポが可哀想ですよ。
下、脱がしますよ。
まさか……私にここまで言わせておいて、断るんですか?
断られたら私、泣きますよ。こう見えて結構繊細なんですから。
全身デリケートゾーンです。
はい握った、オチンポ握った、これで料金発生です。
もしここでやめても料金は全額いただきます。
どうします? 続けます?
(トラック02へ続く)