01
ん、んん?
何よ、んぅ、まだ早いでしょ……んん、うぅん、何よもう!
んんっ、っくはぁ~~……んもう、何!?
あ……ちょっ、まだ6時前じゃ……え、何が?
だから何!?
あぁもう、そのウジウジなんとかしなさいっていつも言ってるでしょ?
わざわざこんな時間にお姉ちゃん起こして、一体何だって言うのよっ……お股?
お股って……オチンチン?
はぁ!?
な、何よ、オチンチンがどうしたって……ベタベタするって何それ?
そ、そんなのお姉ちゃんが知るわけないじゃ……お、お母さんにっ……あぁもう、ハイハイ。
見せてみ?
……ったく、なんで朝っぱらから弟のオチンチンなんて……ん、んん?
何これ、ネバネバしてる?
んぅ……変な匂い……そ、そうね、オシッコじゃないみたいだけど……あぁもう!
な、泣かなくてもいいわよ!
別に病気って言うわけじゃ……わ、分からないけど……だから、お姉ちゃんだって何でも知ってるわけじゃ……あ。
ちょっと待って?
これってまさか?
ちょっと待ってなさい。
えーと、教科書教科書っと……
あった。
えーと確か、大人になり始める体、のページに……あった!
女子の初経に相当する、男子の……ゴクリ。
ふむ、ふむ……多くの場合、夢精またはオナニーで……オ、オナニー?
……あんたまさか、オナニーしたんじゃ……だから、じ、自慰?
いや、アルファベットのGは関係なくて……。
だからマスターベーション……なんて、するわけないわよね。
あぁ、ハイハイ……それじゃあんた、エッチな夢見た?
覚えてない?
あ、そ……ま、そうよね……え?
あぁ、うん。
だから病気じゃない……と思う。
それ、あんたが大人の男になった証……うむぅ~。
あたしだってまだ来てないのに……な、な、何でもないわよ!
あんたは知らなくていいこと!
そう、そうね……だから、お母さんに見せても大丈夫……あっ。
でもちょっと待った。
今日ちょうど保健体育の授業なのよねぇ?
これはいい予習になる……んっふっふ♪
ナイスだわ。
ねぇ、本当に夢のこと覚えてないの?
……本当にオナニーしてない?
……え?
だ、だから、自分でその、オチンチンをいじったり、擦ったり……あ、そうだ。
気持ちいいの?
そのベタベタしたのが出た時……え、気持ち悪いの?
何で……あぁ、出した時のことは覚えてないのね。
え?
あぁ、オネショしたみたいなの……それじゃ確かにイヤよね。
ふぅん?
うん、だからこれはオシッコじゃなくて……ウミとかでもなくて、精液っていう……うーん、赤ちゃんの素?
そうそう、これが赤ちゃんを作る材料になるのよ……え、何で出たのかって。
う~んと……最初の時は、エッチな夢見て出ちゃったり……あぁハイハイ、覚えてないのは分かったわよ。
覚えてないだけで見てたの!
……そう。
あんたはエッチなの。
んふふふふっ。
自分がエッチだっていうことを、わざわざお姉ちゃんに教えに来たワケ。
うわぁ、恥っずかしい~♪
エロ男~、エロエロ弟~、あはは♪
あたし、エロい弟なんて欲しくないなぁ?
えぇ?
もうしないって?
……無理よ。
だってあんた、覚えてないんでしょ?
だったら、またいつ精液出ちゃうかなんて分からないじゃない……でしょ?
学校でも出ちゃうかもよ?
そう。
エロいこと考えると、精液出ちゃうの……それって、オモラシするのと変わらないかもね?
出るのが、オシッコか精液かの差だけで……って、まぁそんなこともないんだけどさ。
とにかく病気じゃなくて、これはあんたがちょっと大人になった証よ。
だから心配しなくてもいいわ……そうねぇ?
いつどこで出ちゃうかは、お姉ちゃんにも分からないけど……んふ。
大丈夫大丈夫、お姉ちゃんに任せておいて?
あんたが精液オモラシしないようにする方法、ちゃーんと考えておいてあげる♪
……うん。
だって、なんだか面白そうだし……ムカつくし。
あたしより先に成長というか精通するとか、超生意気だし……ふふふ、なんでもな~い♪
とにかくあんたは、ぜ~んぶお姉ちゃんの言う通りにしてればいいのよ?
分かったわね?