06 戻れないあの日々
泉さんの悪女日記6
あらすじ:
街での会話。次の話へのつなぎ。
カーセックスのあと、ちょっと刑事と連絡が途絶えたことをはなす。
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泉:
うん。あの日はね。
車の中で、そんなことがあったの…。
それからは、気まずくなったのか、
しばらく連絡を寄越してくれなかったんだけど。
私のこと。あの日のエッチのこと。
片時も頭から離れることはなかったでしょうね…。
うん。恋人や、奥さんがいる男は、とくに、そうなの…。
妻:
はっ…、はっ…、はっ…、はっ…、はっ…。。
あな、た…っ…。
はっ…、はっ…、はっ…、はっ…、はっ…。
んっ…、はっ…、はっ…、はっ…、はっ…。
泉:
私とのセックスと、恋人とのセックスを、比べてしまうの。
いけないことだとは、おもいつつも。
身体の部分部分。反応のひとつひとつを、
無意識のうちに、比べちゃうの。
唇の、やわらかさは……? 胸の、大きさは……?
ナカの、具合は…?
あの子と、どう、違うだろうか…?
どっちが、気持ちいいだろうか…? …って…。
んふふ…。
残酷な結論を出すのに、時間は、かからないの。
自分の女は…。あの子とくらべて…。
すべての面で、劣っている…って…。
セックスが、気持ちよくない…って…。
男の身体って、そのへん正直だからね。
そこを自覚すると。おちんちんは、反応しなくなっちゃうの…。
これはもう、どうしようもないことなの…。
んふふふふ…。
妻:
んっ…、はぁ…、はぁ…、はぁ…。
ね…。あなた…? あなた…?
ね…、今日は、もう、やめましょ…? はぁ…、はぁ…。
そんな無理してまで、しなくても、いいよ……。
はぁ…。
ここのとこ、毎回つらそうだし…。
仕事の疲れ、たまってるんじゃない…?
ううん…。いいのいいの♪
まだ…、赤ちゃん、早いかなって、思ってなくもないし…。
あなたとの時間、まだまだ大切にしたいしね…。ちゅっ。
…?
あなた…? 外で一服してくるの…?
ね、あまり、根を、詰めすぎないでね…。
身体、大事にね…? ねっ…?
泉:
欲求不満な日々が続いていたんだと思うよ…?
私が夜、ビデオチャットを起動すると、
いつもあの人、オンラインになってたから。
「なにかを」、待ってたんでしょうね…♪ ふふふっ…♪
あえてこっちから連絡はとらずにね、
いじらしい彼を、しばらくの間無視してあげたの。
焦らしに焦らして、私への思いが、性欲が限界まで高まるまで、
放置してあげたの。
そして、頃合いをみて…
再び、チャットをシテあげることにしたの。
その時の顛末はね…。
(第6話 終わり)