01 プロローグ
チア部の誘惑大作戦!!
01
体育館の中で、女生徒達の声が響きわたる。彼女たちは、チアガール部。
大会に向けて、練習をしている。
しかし、彼女らは、部員不足で、今年も出場を危ぶまれていた。
校長は、それが気に入らず、躍進してきたバスケ部に
体育館を譲るよう、勝手な命令を出してきた。
それに対するチア部キャプテン「日向 葵」と、
OBの保険医「喜多島 涼子」の会話がなされる。
体育館を守る方法、それは
バスケ部と、バスケで勝負して、勝ったら引き下がってもらう、ということだった。
勝機はあるのか?
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(練習するチア部、演技は上々だ)
葵:
はい、はーい、ストップ、すとーっぷ!
うん、みんな、すごくいい感じだったよ!
よどみなく、無駄のない動きで、連携も、しっかりしてた。
んー…これなら、大会でもいいところに…
…いけたかも、しれないな…。
ん? はーい♪
どちら様、かな…?
うん。…そうだよ。私がチア部の葵。
日向 葵(ひなた あおい)。
もうひとり日向は居るから、フルネームで、覚えといてね♪
ふふっ♪
ちょ、ちょっと、どうしたの…?
話しかけといて…口開けてぽかーんとしちゃって。
私に用事なんじゃじゃないの…?
ん…、キミ、たしかバスケ部のキャプテンだよね。
噂は聞いてるよ。すごい活躍してるんだって…。
君たちの試合の応援にも行きたいんだけど…
チア部、ちょっと問題を抱えててね。
たぶん…何とかなると思うから…ちょっとだけ、待っててね。
ところで、なにか…用事かな?
うん。
私たちの使ってる体育館を…、大会に向けて…
使わせてほしい…、って…、なるほどねー…。うん…。
えっ…?
いやいやいやいや、そんなこと、できるわけないって!
いきなりすぎるし…
だ、第一、おかしいでしょ!
校長命令だって言っても…、
そ、そんなこと、一言も聞いてないし、
私たちにだって大会があるし。そんなの、一方的だよ!
(男子達がなだれ込んでくる)
「ここが第2体育館かぁ…、けっこう、ぼろいなぁ…」
「ぜいたくは言ってられないって。大会、近いんだしさぁ」
「広々使った方が効率がいいしね…。」
「わ、すごい、綺麗な人達…。」
葵:
ちょ、ちょっと、君たち…、勝手に……。
こ、こらぁ……っ…
喜多島 涼子:
ホントに、きちゃったのね…。
葵:
涼子先生っ。
これ、どういうことですかっ…!?
こんな、一方的に…。
私たち、何かしたって、言うんですか…?
涼子:
あなたたちは、何も悪くないわ…。
躍進し始めたバスケ部に、
もっと、練習場所を与えるべきって声が一部から出てきててね…。
まさか、こんな強引な手を使ってくるとは思ってなかったけど…。
葵:
ど、どうにかならないんですか…?
私たちに実績がないからって、
こんなの、あんまりです…!
涼子:
もちろん、このまま譲る気はないわ…。
あまりにも、横暴すぎるもの。
でも…校長、すごく、頑固で直情的なところあるから…、
下手に口論にはしたくないのよね…。
うまく、取り返す方法…あるとすれば…。
んー……。
ね、葵。
あなた…かわいい男の子、好きでしょ…?
葵:
え? あ、はい…。
それは…好き…ですけど…。
い、いきなり、なんですか…?
涼子:
ちょっと、耳を貸しなさい…?
考えってのはね…。
…
葵:
ええーーーーーーっっっっ????
バスケ部と、コートを掛けて…勝負する…ですか…!!??
しかも、そんな搦め手を使って……、うーーーん…。
うまく、いくもの…ですかね…?
涼子:
大丈夫、大丈夫♪
あなたも知ってるでしょ? 男なんて、チョロいんだって…♪
ふふっ…
バスケ部の子たちは、なんとかするけど、問題は顧問ね…。
あの人、ロリコンだから…、チア部の誰かにやってほしいんだけど…。
あ、適任の子、いる?
ミナ…?
ああ、鴻 美奈子(おおどり みなこ)さんね。あの子なら…うん。うってつけね。
童顔で、おっぱいもおっきいし♪
それじゃあね…まず、…うまく誘い出すの。
「みんなで海に行きたいんですけど…保護者がいなくて困ってるんです。
引率、お願いできますか…?」
とかなんとかいって。
教え子のビキニ姿、見たくないわけないからね。
絶対、来るよ。
その後はね…ふふふっ♪
(01 おわり)