パート1
ふむ、どれどれー……ちょっと失礼ー。……よし、チャームもバッチリみたい。
あ、いきなりごめんねー、寝る前だったのかな? まぁ、すんなり寝かせる気はないんだけど、ふふふ……。
……そういえば、挨拶もまだだったね。こほん。はぁい、こんばんは、クレアちゃんだよー。
サキュバスなんだけど、あんたは知ってるかな? なんと! 魔界から人間界に来ちゃいました。
結構遠いんだよ? 人間界。……と言う訳で、あんたはあたしの野望の為に、頑張って貰わないとねー。
……あたしの野望? そりゃあ……あたしのおっぱいを、その……大きくするために、だね……ああ、もう!
あたしのおっぱいを大きくするために、あんたの精子を寄越せって事!
……グラマラスボディの同僚に聞いた話によると、あたしの胸が貧相なのは、栄養不足が原因らしいんだ。
つまり、サキュバスにとっての栄養源は人間の雄の精液! 沢山ゲットしてセクシーな体になってやるんだ! って事さ。
……えーえーそうですよ。どうせあたしの胸は貧相ですよ。……これでも形は結構いいんだけどなぁ……。
……と、とにかく、チャームが効く人間を見つけた事だし、ようやく本番開始、って感じかな。……ホントにもう、やっとだよ。
ん? 何であんたにしたのかって? そりゃあ、大人には全然あたしのチャーム効かないし……。
徐々に年齢を下げて行ったら、最終的にあんたに行き着いたって訳。
あれ? そもそも、何で大人には効かなかったんだろう? ……ちょっと待ってね。えーと教科書、教科書っと。
あった。……んーと、なになに……。
「サキュバスが扱える一般的な魅了(チャーム)の力は使用者の魅力、胸の大きさで力が増減する。つまりは胸が大きければ魅了の力がより増幅する。」
……って、結局おっぱいかよ! おっぱいの大きさかよッ! ううう……ちっぱいの何が悪いんだ。あたしのおっぱいが何をしたって言うんだよぉ……。
……ううっ、ぐすっ、だ、大丈夫だし。泣いてないし! なぐさめなくていいからっ! い、今は小さくても、これから大きくなればいいんだよっ!
そういうわけだから、あんた、あたしの野望に協力してくれるよね?