パート1
……はぁ……何であんな事になっちゃったんだろう……。周りの人にバラされてはいないみたいだけれど……。一応、約束は守ってくれたのかなぁ……?
はぁ……しばらく図書室には行けないなぁ……。いろいろ思い出しちゃう……うぁぁ……。
……で、でも、私が……あんなに、なっちゃうなんて……今でも、信じられない……何であんなこと、しちゃったんだろう……。
……すごかったなぁ……って! わ、私は何を言ってるんだろう……はぁ……。
……ひっ! な、なな、何で……あなたが……。ど、どうやって私のクラスを……あぁ……また、貸出しカード、ですか……。
……ごくり……そ、それで……な、何か、御用です、か? ……へ? 最近、何で図書室に来ないのか? って……。
そ、そんなの! あ、あなたが原因に、決まってるじゃないですかっ! あんなこと、されて……図書室に行ったら、あの時の記憶、蘇っちゃう、じゃないですか……。
……うぅ……。ふぇ? 心配、してくれてたん、ですか? あなたが? ……えぇぇっ……。
……あっ、誰か来る! ど、どどど、どうしよう……。……あ、こっちへ!
同級生1「何であんたは……明日小テストあるのに、教科書を置いていけるかねぇ……」
同級生2「うっさい、途中で気付いて取りに来たからノーカンでしょ! えぇと……あった!」
同級生1「……あれ? そういえば咲百合(さゆり)はもう帰ったのかな? まだ残ってると思ったんだけど……」
同級生2「椎名(しいな)さん? いつもみたいに、図書室にでも行ってるじゃない?」
同級生1「えー、でも最近は教室で本読んでたみたいだったよ」
もう……早く出て行って……。
同級生2「ふーん。私、よく知らないんだけどさ、あんた、椎名さんと仲良いの? なんか、ちょーっと暗くない?」
同級生1「前も同じクラスだったってだけだよー。昔からあんな感じ、悪い子ではないんだけどねー。まぁ、ちょーっと暗いね」
同級生2「そっか、昔からあんなんなんだねー。あー、でも、ああいう子の方が、案外男遊び、凄かったりするんじゃない?」
同級生1「んー……確かにそうかも。男って小動物系の子好きだもんねぇ……それかぁ、ただのむっつり、とか?」
なっ! ……うぅ……極力、目立たないように、毎日図書室に通ってたのに……あなたのせいですよっ!
同級生1「ん? なんか言った?」
同級生2「いや? 別にー」
やばっ! ……ばれちゃうよぅ……。
同級生1「……ふーん、ま、いっか。んじゃ早く帰ろ」
同級生2「はいよー」
……はぁっ……行った、みたいですね……。んしょ……あれ? ん、しょっ! ……あ、あれ? ……なんで、開かないの……。