プロローグ
:「…ねえ、そこのおにいさん♪
: さっき…本屋で"男の娘"モノの本、手に取ってましたよね…?」
:夜の繁華街、買い物帰りの(聞き手)に見知らぬ少女が声をかけてくる。
:少女は自分が男であることを明かすと、
:下心を隠しもせずに(聞き手)をホテルへと誘うのだが……。
…おにーいさんっ♪
ねえ、おにいさんってば。
そこのアナタのコトですよぉ、おにいさん。
…ふふっ、そうです。
ごめんなさい、驚かせちゃって。
実はさっき本屋で見かけてから、ずっと気になってて…
つい声を掛けちゃいました。
くすっ…。
いきなり本題ですけど…おにいさんってぇ、
"オトコ"にご興味あるんですかぁ…?
(少し間を置く)
ふふっ…ふふふふっ♪
そんなにキョドらないでくださいよぉ~。
だって本屋で手に取ってたじゃないですか。
女装少年…"男の娘"モノの単行本♪
表紙をまじまじと見つめて、
すご~く物欲しげな顔されてましたよ?
その表情を見たときにピンと来ちゃいました。
"ああ、この人はオトコが好きなんだ"…って。
たまたま手に取っただけなら、すぐに棚に戻すハズですもんね。
…ふふっ♪
そんなおにいさんだからこそ…
こうして声を掛けたんです…♪
ねえ…この後、お時間ありますか?
わたし、おにいさんと遊びたいです…。
くすっ…そうだなぁ、ちょうど人も途切れてるし。
ちょっとだけスカートをめくって、"いいもの"見せたげます…♪
(効果音:衣擦れ音)
…ほら、いかがですかぁ?
わたしの股間にある"膨らみ"…♪
そう、オトコなんですよ…わ・た・し…♪
んふふふっ…興味、ありますよね…?
ここは夜の繁華街。
行きずりの相手と関係を持ったって、
誰も気には留めません…。
ホテルだってすぐ近くにあるんです。
こんなチャンスは滅多にないと思いませんか、おにいさん。
興味…ううん、"好き"なんでしょ?
男の娘が…♪
なら、わたしについてきてください。
新しい世界、手取り足取り教えてあげます…くすくすっ♪