もう迷ったらあかんよ

■パート8 んっ……ふぁ……おはよぉ……。 んんっ……なんか、まぶしいなぁ……。 ……スー……スー……。 ……んっ、あ……お、おはよぉ、ございます。 ……さっきも言っとった？　ふふ、寝ぼけとるん？ あっ……その、昨日は……そのぉ……そのぉ……。 えへへ……夜這い、してしもた……。 森さん『巫女はーん、森やけどー、食べモン持って来ましたでー』 うそっ、里の人、もう来ちゃった……。 急いで支度せんと……。 お見送りするから……ほら、はよ着替えて。 そんな心配そうな目せんでも……、うちは大丈夫よ。 夜のことは……。 あれは夢だから……。 あんさんは……いつまでも、こんなとこ居たらダメなんよ。 ほら、急がんと。里まで行けなくなってしまうよ？ 森さん『そんなら、こん方、里まで案内してきますわ』 よろしゅうおねがいしますね。気ぃつけて、くださいね。 ……バイバイ、もう迷ったらあかんよ？ さいなら……。 （ボーナストラック） 本当に行ってしもた……もぉ、会えないんやなぁ……。 雨、またつよぉ（強く）なってきた……そろそろ、お屋敷戻らんと……。 また……ひとりぼっちや……。 ……へっ！　ど、どうしたん？ 戻って、きたって……それは、見たら、分かるけど……。 一緒に、居てくれるん……？ ……その、ホントに？　ホントに、ええの？ うち、寂しいとか……思ってないもん……ひとりでも、平気、やし……。 それに、うちと一緒におっても……ずーっと雨ばっかりや……そんなん……。 いやや、違うん……ずっと、ずっと一緒がいい、一緒に……いて欲しい。 ……ただいま、って……それ、今言うセリフじゃないやん。 おかえりなさい……。これからも、一緒に居ようね。