300ys_083_01
「ゆりかごボイス★お兄ちゃんを耳掃除」 作300y's
ン、なにお兄ちゃん?
ノックもなしに部屋にくるなんて。
…耳かきしてくれって?
お兄ちゃんってば、いきなりだねー。
どうしてまた急に。
耳かきくらい、一人でできるでしょ?
…あたしにやってもらいたい?
どうして今日に限ってあたしにさせたいわけ?
…彼女の代わり?
あたしがっ?! なんでカノジョッ!?
…友達に彼女に耳かきしてもらってるって自慢されたから?
…オレは妹に耳かきしてもらってるって自慢したい??
な、なるほど…。
ええと、なんだか、涙が出てくるのは…なぜっ。
わ、わかったわよ。
1.30悲しい星の下に生まれたお兄ちゃんのために、あたしが一肌脱げばいいんでしょ…。
でも、あたし、人にしてあげるの初めてだから痛くっても知らないからね。
…我慢する?
し、失礼ね。ほんとうに痛いわけないじゃない。
とにかく、ベッドに横になって。
…膝枕希望?
もぉっ、遠慮って言葉を知らないのぉ。
わかった、わかったぁってば。
だから、そんなにひっつかないっ!
大人しくしないと、耳かきやってあげないんだからねっ。
…大人しくする? 調子に乗ってすまんかった??
まったく…、わかればいいのよ、わかれば。
じゃあ、
(パンパンと太ももを叩く)
ここに、頭を乗せていいから。
そ、そうよ。
膝枕でしょ。
してあげるっていってるの。
誰にもしたことないんだから、今度、何かおごってよねっ。
…柔らかくって、良い匂い?
当たり前でしょ。
あたしの膝枕だもん。
あ、しまった。
肝心の耳かき、今、持ってない。
…用意してある?
さ、さすが、お兄ちゃん。
耳かきをおねだりするだけに用意イイ。
じゃあ、借りるよ。
あ、この耳かきって先端にライトついてるんだ。
へぇ、これはよく見えそぉ。
ちょっと、お兄ちゃん。
顔、左に向けて。
早く。
この耳かきで早く耳の中を照らしてみたいっ(笑)。
(音声:右サイドへ)
よしよし、右耳見るよぉ。
どれ……。
うわっ…、スゴイ見える!
見えるよ、お兄ちゃんっ。
穴の奥まですごい…
こんなに…、丸見え。
丸見えだよっ、耳垢がっ。
耳垢こんなにいっぱい…!!
ふわぁあ…。
あたし、こんなにいっぱいの耳垢って初めてみたかも…。
さすが、耳掃除をおねだりするだけのことは…あるってワケだねっ。
こんなにいっぱいだとさ、と、取りたくってウズウズしちゃう。
うず…、
うずっ。
まずは…、
このっ…、
耳の穴そばの…っ、
(SE)
フケみたいに、細かいヤツ…!
(SE)
ひゃぁ…、
取っても。
(SE)
取っても…。
(SE)
いっぱい。
(SE)
でも、めげずに…、
繰り返してればっ。
(SE)
残らず…っ。
(SE)
取れるっ。
(SE)
取れるっ!
(SE)
ほ〜らっ。
これだけシャコシャコすれば、
さすがにあたしの勝ちだってば。
ん?
ち、ちょっと…。
今、奥にスゴイの見えた。
ほら、見てよお兄ちゃん。
って、見えないか…。
くそっ。
こんなスゴイのを見れないなんて…。
とにかく…、
これは今すぐ取らなくっちゃ。
けど、
勢いで取りに行くのはシロウト。
いい、お兄ちゃん。
こいつはね、奥の方にあるから、注意がいるの。
鼓膜を傷つけないように、
気をつけて…、
耳かきの先端を、
そぉおおっと、
スゴイ塊の…下に…潜らせ…る。
(SE)
やっ。
うまく先端に乗った★
特に張り付いてたりもしてなかったみたい。
これなら…
(SE)
しょ…っと!
(SE)
イェイっ、取れたっ♪
スゴイ!
完璧に取れて気分イイ!
って?!
お兄ちゃんっ。
口から、涎、垂らしまくり!
あたしのふとももに垂れてる垂れてるって。
ンもぉ〜〜。
(ゴシゴシSE)
でもさ、耳掃除でヨダレって、そんなに気持ちよかったわけ??
うふふ。
なんだか自信ついちゃうかも。
じゃあ、じゃあ、今度は逆ね。
左耳っ。
顔も右向けてっ。
(音声:左サイドへ)
耳穴に先端を近づけてから、ライトをON!
ふわぁ…。
左耳も…溜まってるねぇ…。
さすがだよ、お兄ちゃん。
右耳に負けじと…あるわぁ…。
とてつもなく、ある!
こっちもいっぱい頑張れそうっ。
(SE)
ほらほら、
耳の穴の入口のあたりに、
細かいのが…同じように、ちらほら。
(SE)
そんなにちっこくもない…か。
(SE)
そこそこ、ほどほどのカケラが…
(SE)
取ってくれといわんばかりに…。
(SE)
えいっ。
(SE)
えいっ。
(SE)
取っても…、
取っても…、
(SE)
まだある…まだある。
っ!
ちょっと、今、奥にイッコ落ちた…?!
まさかぁ、
あたしに限って、
そんな凡ミス…。
しちゃったりなんてしてないんだからねっ。
(SE)
ほぉら。
ちゃんと、捕まえたもんねぇ!
ふっふっふ。
逃げられっこないんだから。
ゆっくり…、
落とさないように…。
取り上げれば…あたしの…。
勝ちぃっ!
(SE)
イエーィっ。
2本勝負、あたしの完全★勝利♪
取りこぼし…なんか、
(SE)
あるわけ…
(SE)
ない★
オッケ〜〜〜イ!
ふ〜〜〜〜〜〜っ(耳に息を吹き込んでゴミを飛ばす感じ)
あははっ。
お兄ちゃん、今ビクってした(笑)。
耳掃除はこれで終わりだけど、
なにげに気分イイから、
おまけに必殺のツボマ(ツボマッサージ)してあげる。
正面向いてみて
(音声:均等へ)
いい、お兄ちゃん。
耳たぶには眼点というツボがね、あるの。
目の疲れにとっても効くツボ。
耳たぶをつまんで、中央に少し痛い部分…、
それが眼点。
30秒くらい押したり引っ張ったりして刺激、刺激。
(耳たぶつまんでぐにぐに30秒してみて下さい)
はい、オッケーイ。
次はね、
疲れ目。
お兄ちゃんもPCばっかいじってるから、
これは効くと思う。
目頭に睛明(せいめい)ってツボがあるんだけど、
ここをね、
マッサージ。
睛明から、目の周りの骨に沿って指で…マッサージ。
5周くらいすれば、結構いい感じ。
(実際にやってみてください×5)
うまいうまい♪
…ん?
お兄ちゃんの目、とろんとしてる。
もしかして、眠くなっちゃった?
気持よかったんだ。
しょうがないなぁ。
じゃあ、このまま、寝ていいから。
(優しく)
寝ちゃっていいよ。
特別にあたしが添い寝もしちゃう。
なんて出来た妹!(笑)
昔は、お兄ちゃんが添い寝してくれた覚えがあるけど。
今は逆…。
ぉ、や、す、み。
お、兄、ちゃ、ん♪
寝顔…可愛ぅいい(笑)。