02耳かきと想い出
おばあちゃんにマッサージしてあげたあと、お礼にって、必ず耳かきしてもらってたんだ。
うん、もうちょっと小さかった頃だけど。
ん?
耳かき、してもらうの興味ある、の?
キミがいいなら、私が…私が、耳かきしていいかっ!
あ、ごめん…いきなりだったな。
しかも大声…はしたない。
もちろん、キミに耳かきしてあげたいなっていうのもあるんだけど…そうすれば、おばあちゃんの気持ちがわかるかなって、思ったんだ。
私にしながら、何を感じてたんだろって。
ん…うん…え、いいの?
ん♪
ありがとう、だからキミは…う、うんっ、そうと決まったら早速!
え、耳かき棒は…その、コスメポーチに入れて、いつも持ち歩いてるんだ。
乙女のたしなみだ♪
えっと…ん…おばあちゃんに倣って、こうだ♪
膝枕…おばあちゃんもこうしてくれたからな。
キミにもしたいんだ。
いいだろう…私の膝枕、嫌か?
ん…じゃあ大人しく、私の耳かきをうけたまえ♪
とはいえ、私はしてもらう専門だったから、人にしてあげるのは初めてなんだ。
だ、大丈夫…優しく、するからな? な?
耳かき棒と
ん、あった…あとはティッシュも用意してと。
はい、じゃあ始めるぞ。
まずは、私の方を向いてもらって…
こっちの耳からだ♪
天気がいいから、視界も良好だ。
ん、そーっとそーっと。
んっ
んんっ
んはぁ
んっ
んっ
んあっ
んんっ
んふっ
ふぅ
んっ
んんっ
んはぁ
んんっ
んふぅ~。
どうかな…痛いとかはない?
そっか、うまくできてるならいいんだ♪
おばあちゃんほどじゃないのはわかってるけど♪
んっ
んんっ
んっ
んはっ
んはぁ
んっ
んんっ
んふぅ
んんっ
んっ
んあっ
ふぅ
んんっ
んふぅ~
ん、耳かきはもういいな。
ふわふわの?
ああ、耳かきの後ろについてる梵天だな。
もちろん、これからするんだ♪
ん、自分でやるには梵天するのが気持ちいいもんな。
私がするのも、心地よいと、いいんだけど…。
んっ
んんっ
んふぅ
んはぁ
んっ
んんっ
んっ
んはぁ
んんっ
んふぅ~
はい、おしまいだ。
んふふ、キミは耳に、さわさわやわらかく触れるものが好きなんだな。
じゃあ…ふぅ~~♪
んふふふっ、ほらこれも好きみたいだ。
だってそうだろ…さっきマッサージしてるとき、私の息がかかって、くすぐったそうだったけど、
ほんとは好き、だったんだろ?
んふふふっ♪
もっといっぱい、するからな。
これは仕上げなんだ、おばあちゃんだってしてくれた♪
ふぅ~~~~
ふぅ、ふぅ~~~
ふぅふぅ、ふぅ~♪
ふぅ~~~ふぅ~~~♪
んふふふっ、キミは脇腹だけじゃなく、ここ…お耳も弱いみたいだな♪
ふぅ~~
ふぅ、ふぅ、ふぅ~~~
ふぅ~~~♪
ふぅ~~~~♪
ふぅ~~~~~♪
んふふふっ、こんなキミはかわいいな♪
はい、こっちはおしまい♪
ん、悪いけど、耳を変えて。
ん、あまり私に近いと、見えないんだ…もうちょっと外に…このへんだ。
って、こら。
何で私が下を見にくいと思ったんだ、もぉ。
んしょんしょ、ここでいいな。
ん、キミのお耳がよく見える。
じゃあ、また始めるぞ。
んっ
んんっ
んはぁ
んっ
んんっ
んっ
んはぁ
んあっ
んんっ
んっ
んはぁ
んふぅ~
なんだろう、不思議だな。
耳かきって、してもらってるのも、すごく安心するけど、してあげてても、同じみたい。
なんだか、ね…心の中心が、ぼぉってあったかくなる。
きっと、キミの平和な吐息を聞いてるせいだ。
んっ
んんっ
んはぁ
んんっ
んはっ
んんっ
んくぅ
んんっ
んっ
んんっ
んはぁ~
ん、キミは…私の耳かきで、伝わったかな…んふふ、えっ、お母さんを思い出したって、それはちょっとフクザツなような…ま、いいか。
私もおばあちゃんの事、思い出しちゃったしな。
よしよし、キミの大好きなふわふわ梵天もしよう♪
んっ
んはっ
んあっ
んんっ
んっ
んはっ
んあっ
んんっ
んっ
んはぁ
んふぅ~
ふぅ…はいできた。
キミはホント、いい顔しちゃうな♪
んふふふ、もっといい顔にしてあげよう。
ふぅ~~~~~。
ふぅ、ふぅ、ふぅ~~~、ふぅ。
んふ、ほら声がもれてる。
ふぅ~~、ふぅ~~~~、ふぅ~~~~~。
ふぅ、ふぅ~~、ふぅ~~、ふぅ~~~。
むむ、いい顔するのはいいけど、よだれ垂らしたらダメだぞ。
ふぅ~~、ふぅ~~~、ふぅ~~。
ふぅ~~~~、ふぅ~~~~~~♪
はい、おしまい。
今までと違うキミの顔、いっぱい見れて、幸せだ♪