プロローグ いきなり地下150階の最下層
(※暗闇のイメージ 低く、テンポゆっくり、怯えさせる様に)
んん、何じゃ、震えておるのぉ、少年…。
怖いのはこの闇か? それとも…
暗い迷宮の最下層で、数百年の長きに渡り生き続ける
この迷宮の魔女・ベルメゾーラか? んっふふふ♪
(※フワ~っと照度の低い照明が灯るイメージ 普通のテンポに)
今何が起こったのか、まったく理解出来ておらぬ様じゃのぉ。
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ふふふ、お前は仲間と共に我が迷宮の地下1階に脚を踏み入れたと同時に
たった独り、ここ、地下150階の最下層に、瞬間移動させられたのじゃ。
我の魔法でなぁ♪
どうした? 怯えた顔をして。
つい今し方まで、我を倒して街に平和をもたらして見せるなどと
息巻いておったではないかぁ♪
さあ、お望み通り、相手をしてやろう♪
ん~、どうした少年? どこからでも切りかかってくるが良い♪
ほれほれ、お前の旅の目的は我の討伐であろう?
今、目の前におるのが、迷宮の魔女・ベルメゾーラぞ?
何じゃ、情けないのぉ?
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脚が震えて、一歩も動けぬではないか。
お、何じゃ? 男のクセに、逃げ出すのか
あっははは、それでよくも勇者を名乗り
我の討伐などと、大風呂敷を拡げたものじゃのぉ?
この部屋から逃げ出すのはかまわんが…
ここは迷宮の最下層であることを忘れるなよ?
そこら中に、魔王級の怪物が闊歩しておるぞぉ♪
ハイプリーストの加護魔法をもかき消す
ここの瘴気は、魔界にも匹敵する。
迷宮に脚を踏み入れたばかりの、低レベルのゴミ勇者など
一瞬で粉みじんに粉砕されよう、ふっふふ♪
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ん? 何故こんなことをするのかじゃと?
なぁに、ただの戯れじゃ。
お前の様な何も知らぬ若造の怯えた顔が、たまらなく好物でのぉ♪
ほれ、もっと近くに来て、良く見せてみよ。
その血の気の引いた、怯えきった表情を♪
※魔法効果音
おぉおぉ、まだ本当に青臭い少年ではないかぁ♪
涙目のまま小さい身体を震わせて、可愛いのぉ~♥
ん~? どうした、身体が勝手に動いたかぁ?
ふふふ、そうじゃ、我が造りしこの迷宮の中では
人間も魔物も、我の命令に逆らうことは適わぬ。
我こそが、この迷宮の理そのものじゃからのぉ。
外の人間どもが、我の迷宮に挑み続けておる様じゃが
命を賭して、我の討伐に赴くなど、まさに愚の骨頂じゃ。
地下1階だろうと、150階だろうと
殺そうと思えば、いつでも殺せるのじゃからのぉ♪ ふはははは!
というわけで、安心せい、殺すならとっくに殺しておるわ。
お前をここに移動させたのは、その怯えた表情を楽しむと共に
もうひとつの目的がある。
(※ゾクゾク、にやにや→)我はのぉ…、人間のオスの精液が大好物なのじゃ♪
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そう、精液じゃ、精液♪
お前たちオスの金玉が、メスを孕ませたくて、毎日毎日造りつづけておる
人間の子種汁、精子ミルクじゃ♪
ん~? 魔女であるなら、我も人間だろうじゃと?
んっふふ、そうじゃのぉ、我も遠い過去
人間の女として、この現世に存在しておった…。
じゃが、魔道を極め、この迷宮を造り
魔界との狭間に身を置いて200有余年…
今では、ヒトも魔物も超越した
「混沌の意思」として、この地下迷宮の最下層を漂う存在じゃ。
そして時折、ヒトであった頃のこの肉体に戻ると…
(※熱い吐息→)んふぅ~、熱く火照った身体が、当時の女としての本能を呼び覚まし
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オスを求めて疼きよるのじゃ♪
ヒトの精を喰らう時はいつも、屈強なオスの戦士の前に形を成して
地獄の様な肉宴の末、濃ぉい精子を搾り取ってやるのじゃが…
たまには、お前の様な右も左も分からぬ、低レベル勇者を喰ろうてやるのも
一興かと思うてなぁ♪ ふっははは♪
これで、お前がココに瞬間移動させられた理由は分かったであろう?
逃げることなど適わぬゆえ、諦めて我の餌食となるが良い♪
安心せい、お前の大事な子種精子は
一匹残らず吸い出して、全て喰い殺してやるが
お前自身は、我が満足出来たなら、地上に戻してやろう♪
それまでこの魔界の畔で、快楽地獄に身を委ねるがよい♪