プロローグ
scenario1
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//宿題のドリルをやっている所に
//お姉ちゃんが入ってくる
弟くん何してるの~?
わっ、ドリルだぁ。
うわ~、懐かしい~。
これ、お姉ちゃんが昔やってたやつと一緒だあ。
どうしたの? これ?
……宿題なんだ?
ふ~ん、偉いねえ……。
あっ、でもここ空いてるよ?
わかんないの?
ん~……そっかあ、ちょ~っと難しいもんね、これ。
でも分かんないことを、そのままにしておくと、
あとで大変なことになっちゃうよ?
お姉ちゃんが教えてあげるから、
一緒にこの問題、頑張ろ?
んしょ、っと……
ん、どうしたの?
えっ……、だって近づかないと、
一緒に問題解けないでしょ?
ほら、もうちょっと詰めて?
んしょ……。
それで? ふんふん……。
Aくんが、15キロで運動場に向かって……、
うんうん……。
あ、見て? ここ。
ちょっと難しい書き方をしてあるけど、
これって、ほら……こ~こ。
この前の問題で、答えだしてるでしょ?
これを使って~。
……聞いてる?
大丈夫?
くすくす、弟くん、顔真っ赤だよ?
大丈夫なら、続けるよ?
これってつまり、
いじわるに書いてあるだけだから、
前の問題が解けてたら、
計算1つでここも答えが出るようになるの。
いくよ?
ここの数字を、こうして……ここで割り算して……、
約分して……。
すぅ、ふぅ、すぅ、ふぅ……。
ほら、答え出ちゃった。
ね? 簡単だったでしょ?
ん、弟くん、
何だかすっごく疲れてない?
顔もさっきより赤いし……。
本当に大丈夫?
ふふっ、そっか、そっか。
よいしょ、っと。
じゃあ弟くんも頑張ってることだし、
今日はお姉ちゃんが、
腕によりをかけて、弟くんの大好きなハンバーグ、作るとしますか。
……嬉しい?
ふふっ、お姉ちゃんも
弟くんの嬉しい顔が見られて、嬉しいです。
じゃあ、ご飯出来るまで
しっかりお勉強頑張ってね。