一緒に浜辺をおさんぽ~異変
【シャイナ】
んっ………まぶし………っ………おてんき、いいね………
たいよう………とってもげんき………かわいぃ………
ね………いっしょに、あるこ………おてて、つないで………
………ひと、いないね………あなたのほかに、だれか住んでる………?
………あっち………? そうなんだ………すごく、離れてるんだね………
ここ、なんにもない………たくさんの砂と………たくさんの木と………
たくさんの水………すごく、静か………わたしが知ってるのと、ちがう………
だから……言葉を話さなくても、生きていけるんだね………
すごいことだと、おもう………たいへん、だろうけど………
………ね………波打ち際に、しゃがんでも、いい………?
よければ、あなたも………となりに、いて………
………よせては、かえして………もどってこいって、いわれてる………
そんな気が、するだけ………でも、わたしは………
………あなたの目に、わたしは………どう、映る………?
キレイ………? わたしのこと………スキ………?
……ふふ、ごめんなさい………突拍子も、なかったね………
ちょっと、聞いてみたかっただけ………特に、意味はないの………
………みず………ふれてると、安心する………
あなたも、そう………? みず………スキ………?
にんげんは………ここから、産まれてきたんだよね………?
だって………たくさんのみずで、構成………されてるから………
おなじ………だけど、わたしは………わたしは、まよってる………
もどってこいって、言われても………すこし、つらい………
………あ………ものすごく、不思議そうな顔に、なってる………
ふふっ………ごめんね………だれかに、聞いてほしくって………
でも………ここは、いいね………それだけは、ほんとう………
ここからだと………空の生き物も、陸の生き物も、よく見える………
3つの違う高さに、いろんな生き物がいきて………精一杯、いきて………
でもそれは、楽しいことばかりじゃなくて………それが、かなしい………
………ん………やっぱり、ごめんね………しんみり、しちゃった………
あなたといるのは、スキだから………かえろ? おうちに………
いつっ!? ぁっ………う、ううん、なんでも、ない………
なんでもないよ、だいじょうぶ………だいじょうぶ、だから………
………あなたの心配そうな顔、やだ………
ごめんね………だいじょうぶだよ………ほら、いこ?
………あったかいね………手、つなぐのって………
いっしょに、歩くのって………とっても……ステキ………