Track 4

2話目

[会場までの行きがけの電車、座れないので立ってるふたり] (電車の中なのでひそひそ声で会話してる) 【正面左・近距離】 うう……やっぱり怖くなってきた…… (車内を見渡す少女) この電車、明らかに乗ってる人間の雰囲気が普段と違わないか……? (主「みんな同じとこに向かってるんだろうね」) やっぱりそうか……確かにわかりやすいのはいいことだが…… っていうか、「小規模なイベント」って言ってたが、もしかして私とお前の認識の間に結構な溝がないか……? (主「どのくらいだと思ってるの?」) 私は……そうだな。学校の視聴覚室程度の規模だと思ってたんだが…… (主「あー、ごめん。流石にそこまで小さくはないね」) だよな……急に不安になってきた…… (主「大丈夫だって」) いや、そうは言うけどな……この前の出張先の街中で既にグロッキーだったんだぞ? あれ以上の密度だと思うと……うぅ……まだ私には耐性が…… (少女の手を強めに握る主人公) ん……この手、絶対に離さないでくれよ……? 離した瞬間、残機ごと体力が蒸発してゲームオーバーだからな…… (主「わかってる」) んむぅ……わかってるのなら良いのだが…… [人が増えてきた車内] 人、増えてきたな……この雰囲気、苦手だ…… (揺れる車内、主人公に密着する形になる少女) おっと…… 【正面・近距離】 ん、すまないな…… (そのまま周囲にバレないように少女を抱きしめる) わっ……ちょっと、お前……こんなとこで抱きしめるなよ…… (主「でもこの方が体積が小さくなるし」) そんな、人をリュックや荷物みたいに……んぅ…… だが、まあ……体積を小さくするのは大事だよな……相対的に車内が広くなるわけだし…… それに……ん……こうやってると、怖くなくなる…… お前の腕に抱かれて……お前の匂いに包まれて…… 本当に……安心するよ…… 外は……やっぱりちょっと怖いんだ。 だけど、お前と一緒にいると「お前と一緒にいる」って感触が、それを和らげてくれる…… なあ、このまま会場まで行ったらダメか……? (主「さすがにこのままじゃ歩けないって」) ふふ……まあ、そうだよな……こんな状態じゃ身動き取れないか…… だったら、せめて駅……着くまでは、こうしててくれ…… じゃないと……もう怖くて無理……泣きそうになってるんだ…… (主「ほんとだ。涙目、かわいいね」) う、うるさい……!顔……見る暇があったらちゃんと抱きしめててくれ…… (少し強めに抱きしめる主人公) んっ……ふふ…… (/電車の中なのでひそひそ声で会話してる) [目的の駅に到着した電車] (車内なので小声)(乗降の喧騒で先程よりは声出してる感じ) あ、ここで降りるんだっけか…… ふふ……みるみる人が降りていく……少し面白いな。 なあ、車内も空いてきたし、このまま降りないでもっと遠くまで行かないか? (主「本気なら付き合うけど」) ふふ……いや、冗談だよ。 お前と電車に乗って二人旅、少し憧れるが、今日の目的はここだ。 っと、降りないと本当にそうすることになってしまうな。 もう離してくれていいよ。 (主人公の抱擁から開放される少女) あ……その代わり、手は(しっかり握ってれくれよ)…… (自然な流れで手を差し出してくる主人公) 【正面・近距離→左側・近距離】 ふふ。言うまでもなかったな。 さあ、行こうか。共に、未知なるダンジョンへ。 (/車内なので小声)