00プロローグ
【プロローグ】
《僕 あの…》
入部希望の子ね?
《僕 は、はい…》
そう、学生証を見せて?
C1、0721-4545。
《パソコンのキーボードをタッチする音、情報画面が現れる》
これね?
「本年度の女性上位学園、主席入学生。品行方正(ひんこうほうせい)かつ謹厳実直(きんげんじっちょく)な、模範生(もはんせい)である。ただし本校にふさわしく趣味はエロ妄想(もうそう)。おもに逆レイプの受け身オナニーを好む。最近はエロ音声をおかずにしていることが多い」
《僕 ……》
ストレートね?
この学園の女子生徒なら、あなたの個人情報くらい、誰でも丸裸にできる。
さしずめオナニーの上級者ってわけね?
これは、返しておくわ?
《学生証を返す》
私は部長の明日香(あすか)。
何も知らずに入部してしまうのは、アンフェアになるわ?
だからこの『責められ倶楽部』について、ひとつ忠告(ちゅうこく)しておいてあげる。
ここはセクシャルないじめ行為が容認されている場所だから、安全を求める男子生徒には向かない。
もちろんあなたが真性のドMなら、始めからそれを望んでのことでしょうけど。
もしも甘い夢を期待しているようなら、あきらめて他の倶楽部へ行ったほうが、あなたのためよ?
《僕 ……》
ここに入部してしまえば、男子生徒は女子生徒のいいなりになって、逆らうことは許されない。
いってみれば、奴隷のようなものね?
責(せ)められ中に抵抗したり、途中で投げ出したりするのは以(も)ってのほか。
最悪の場合、この学園の審議会にかけて、あなたを退学に追い込むこともできる。
もちろん、理事長命令でね?
《僕 ……》
そもそもあなたたち男子生徒が、無償で私立のこの学園に通(かよ)える理由、知っているでしょ?
私の母でもある、理事長の計(はか)らいがあればこそ。
その代わりに女子生徒の権利は固く守られ、保障されているってことも…。
わかるわね?
《僕 はい…》
で、どうするの?
今ならまだやめられるけど、この入部届け。
《僕 入りたい…です》
そう、やるのね?
意気込みだけはあるみたい。
第一次テスト、合格よ?
《僕 え…?》
[明日]:みなみ。
[みな]:はい、部長。
[明日]:彼をみてあげて?
[みな]わかりました。ふふ…。