プロローグ
失礼します。
……ふぅ、まったく。
“また”、ですか。
あなたはつくづく、怪我に縁がある方なのですね。
今度は足を骨折して入院、だなんて……。
命に別状はない怪我ではありますが、本当に気を付けてください。
私の、看護師としての仕事が増えてしまいますし……
あなたは、私の恋人なのですから。心配になります。
健康は、何物にも代えがたい宝物です。それを肝に銘じて、怪我のない日々を送ってください。
いいですね?
……よろしい。
あなたも反省しているようですし、叱責はこれくらいでよいでしょう。
さて、話は変わりますが……性欲処理の必要はありますか?
入院して一日経ったので、そろそろ性欲が溜まってきているのではないですか。
……はい? いえ、私は看護師ですから、気にするのは当然です。健全な成人男性にとって、過度に性欲を溜めこむのは、ストレスでしかありません。
それに、病棟には、若く可愛らしい看護師がたくさんいますから。彼女たちに襲い掛かられても困ります。
……いいえ。これは恋人としてではなく、あくまで看護師としての発言です。
病院にいる限り、基本的に、私は仕事としてあなたに接します。いくら恋人とはいえ、あなたにばかり、かかりきりになるわけにはいきませんから。
それが嫌なのであれば、早く怪我を治してください。
それで、性欲処理は必要ですか。不要ですか。
よろしい。
では、速やかに、処置を行います。
……いえ。あなたが好むように言うと……“おまんこでおちんぽをヌキヌキします”、でしたね。
あなたは、あまり上品でない淫語がお好きなのでした。
では、私のおまんこで、おちんぽ、すぐに気持ちよくしてあげますから。
じっとしていてください。
いいですね?