■02
んっは~……あぁ~、お腹いっぱ~い。
はふ~、んは~、は~……んっ、んん、うぅん。
んん?
あれ、何だろ……まだうなじ辺りがゾワゾワしてる感じぃ、んん、ぅん。
ん~?
耳の中も痒いかな。
耳かきってあったっけ?
……居間にしかないか。
う~ん、じゃあ後でいいや。
それに、んふふ。
お父さんに綺麗だよって言われたくすぐったさだろうし~。
んは~、んん、んぁん……お父さんったら、一人娘だからって甘やかしすぎよね~♪
私だって、自分が大きすぎて可愛くないコトなんてわかってるんだから……あぁ、でも。
綺麗、なのはどうかな?
もしかしたら美人なのかも?
……んふ、ふふふ。
そっか~、美人か~。
それなら、お母さんに感謝しないといけないわよね。
何と言っても遺伝だし?
……あれ?
って言うことは、私ってばお父さんの好みの女のかな。
うん、そうよね。
お母さんに似てるもんね~、あぁん。
そっかそっか、だから綺麗とか可愛いとかって……。
ん、んん?
一人娘だから?
お母さんに似てるから?
……美人、だから?
うーん。
何だかモヤモヤする……何だかかんだ言っても、私の方がお父さんのこと好きだと思うのよね。
お母さんなんて仕事が忙しいの一点張りで、家事どころか妻としても何もできてないし……家事なら私の方ができるし、何なら、妻としてのコトだって……んん?
妻として?
何すればいいのかしら。
おはようのチューとか、行ってらっしゃいのチュー……って。
お父さんは在宅プログラマーだからな~。
まぁ、私が登校する時にすればいいんだけど?
後は、うーん……耳かき?
してあげてるとこ見たことないし、私もしてもらったことないか。
むしろ、子供の頃はお父さんにしてもらったわよね~。
それじゃ、後は……あ♪
やっぱり、一緒にお風呂に入る、とか?
背中を洗ってあげるとか!
うんっ、それがいいわ。
そろそろお風呂も沸く頃だし、久しぶりに一緒に入ってあげちゃおうっと……♪
お父さんのことだから、一緒に入ろ♪
って言っても追い出されちゃうわよね。
だからこっそりと、いきなり入っちゃえば……ムフフ。
ん、んん……ドキドキしちゃう、んはぁ。
よ、よ~し!
えいっ……わ~っ♪
あっはは、驚いた?
お父さんってば可愛い~。
……あ~、はいはい。
出て行かないも~ん。
お邪魔しま~っす……んふ。
愛娘がお背中流しに来ましたよ~?
ほらほら、出て?
……えぇー。
つまんな~い。
んもう、それよりほら、こっち向いてよ。
私の体、ちゃんと見て?
本当に綺麗かなぁ?
んもうっ、見もしないでっ……お~っと。
お父さんはまだ出ちゃ駄目ね?
まだ入ったばっかりでしょ?
ちゃんと肩まで浸かって、百数えるまでは入ってるの~……私も、ね。
ほら、ちょっと避けて?
二人でなら一緒に入れるでしょ?
昔は三人で入ってたんだから、子供の私がいない分、余裕あるわよ……んっ、んんっと。
はっふ~っ、ほら大丈夫。
んはぁ~、あったか~い。
はぁ~、気持ちいい~……んん?
何で笑ってるのよ~?
お、お母さんそっくり?
どこが似てるの?
むぅ……うーん。
えぇ嘘~、何かヤダ~!
そりゃ、娘ですからね~。
声は似てるだろうし、外見だって……あ、そうそう。
私って、お父さんの好みの女ってコトよね?
だってお母さんと結婚したわけだし……でしょ?
んふふっ……それじゃ、お母さんと私、どっちが綺麗?
あ。
今のお母さんと私ね?
結婚当初じゃなくて、今現在。
……ムフ、ムフフフフフ♪
でっしょ~?
そうよね~。
えへへ。
じゃあやっぱり、今のお母さんより、私の方がお父さんの妻にふさわしいと思わない?
……だから、私の方が、お父さんを好きってコト。
お母さんよりもずーっとね。
だってお母さん、妻らしいこと何にもしてないじゃない?
こうして、んん……一緒にお風呂入ってあげたりとか、背中流してあげたりとか……う~ん。
お父さん、肌、綺麗ね。
室内仕事で日に当たらないから?
そういえば、ロクに運動もしてないわよね。
その割には太るどころか細身……痩せっぽっちな方だから、なんだか同い年くらいに見えたり?
え~?
クラスの野球部とかサッカー部の男子より肌綺麗だと思う。
年って言う割には、んん、ほらこっち向いて?
うーん。
そんなにシワもないし?
髭は、まぁしょうがないわよね~。
ふむ……んふ、ふふふ♪
やっぱり、お父さん格好いい。
お父さんとしても好きだけど、顔も好みよね~、好き。
……あー、でもそういう所もお母さんと似てるのかしら、うぅん。
ま、いっか。
お母さんがいなかったら、私はいないわけだし……でも今、お母さんはいない時の方が多いけど、私ならこうしてお父さんと一緒にいられるわ。
食事も、お風呂も。
お母さんよりも綺麗で美人で、しかも若い私の方が、お父さんの妻にふさわしいと思うの……そう言ってくれたでしょ?
だから、なってあげようと思って♪
いいでしょ?
何で?
いいじゃない。
私はお父さんが好き。
お父さんも私が大好き。
だからこんなにドキドキしてるし、可愛いって言ってもらえるの嬉しいし……好きって言うのも、大好きだし。
好きよ、お父さん。
大好き、だ~い好き……今のお母さんより、私の方が絶対お父さんのこと愛してるわ。
お父さんも、私のこと愛してるでしょ?
んふふ、娘としてだけ~?
だって私、お父さん好みの女でしょ?
可愛くて、綺麗で……オッパイの大きさだって、もうお母さんに負けてないかもよ?
ほら、見て?
……あぁ、もう見てるわよね~♪
さっきっからずーっと見てる。
チラチラ見て、ドキドキしてるでしょ?
可愛くて綺麗な女の子のオッパイ見たら、そうなるのが普通よね。
だから、クラスの男子って駄目なの。
まだしも、ナンパしてくる男の人の方が私のこと正確に見てるわよね。
でも、そういう人たちはいらないの。
私には、お父さんがいればいい。
お父さんにも、私がいれば、ね?