02 ボックスプレイで音責め
【百合子】
(正位置・通常)
さて。
まず豚ちゃんには、そこに座ってもらおうかしら。
(犬に命令するように)
豚ちゃん、おすわり。
(間)
何、イスに座ってるの?
お座りって言われたら、正座に決まってるでしょ?
ほら、さっさと座りなさい。
おすわり。
(左・通常)
・・・全く、どんくさい豚ね。
これは、しっかり躾(しつけ)をする必要がありそうだわ。
(正位置・通常)
それじゃ・・・。
頭が悪い豚ちゃんには、ちょっと怖い思いをしてもらおうかしら。
うふふ。
イチコ。
豚ちゃんに紙袋を被せて上げて。
【イチコ】
(右・通常)
はい、百合子様。
豚、おとなしくしてろ。
(SE:紙袋を被せる)
【百合子】
(正位置・通常)
うふふ。
これで何も見えなくなったわね。
(SE:百合子が近づいてくるハイヒールの足音/正位置)
(正位置・接近)
それに・・・。
(右・接近)
真っ暗で・・・、息苦しいわよね。
(やや長い間)
(SE:袋を叩く音)
(やや長い間)
(SE:袋を叩く音)
(SE:袋を叩く音)
(正位置・通常)
うっふふ。
驚いた?
これはね、海外のハードSM愛好者がやっているプレイで、『ボックス』っていうのよ。
本場では豚の頭を鉄か木の箱で覆うんだけど、豚に合わせて箱を作らないといけないから面倒なのよね。
だから、黒薔薇館では紙袋を使っているの。
これなら中でゲロを吐かれても片付けが楽だし、便利がいいのよね。
どう?豚ちゃん。
(SE:百合子のハイヒール音が左右に動く)
(左右に動きながら・通常)
真っ暗で、息苦しいでしょ?
ふふふふ。
(SE:袋を叩く音)
(左・接近)
怖い?
豚ちゃん。
ん~?
(SE:百合子のハイヒール音が左右に動く)
(SE:袋を叩く音)
(SE:袋を叩く音)
【イチコ】
(右・接近)
くすくす。
豚。(袋を叩く)
【ニコ】
(左・接近)
くすくす。
百合子様は私達だけのご主人様なんだから。(袋を叩く)
【百合子】
(正位置・通常)
あらあら。
両手に花ってところかしら。
ただし毒花のようだけど。
うっふふ。
(SE:袋を叩く音)
【イチコ】
(右・接近)
豚。
お前は邪魔。(袋を叩く)
【ニコ】
(左・接近)
百合子様の豚は、私達だけで十分なの。(袋を叩く)
【イチコ】
(右・通常)
ニコ、やっちゃおうよ。
【ニコ】
(左・通常)
うん、イチコ。
やっちゃおう。
(SE:袋を叩く音*左右からの連打)
【イチコ】
(右・接近)
(袋を叩きながら)
豚、豚、豚、豚。
豚、豚、豚、豚。
【ニコ】
(左・接近)
(袋を叩きながら)
豚、豚、豚、豚。
豚、豚、豚、豚。
【百合子】
(正位置・通常)
はいはい。
そこまでよ。
イチコ、ニコ。
(*ここの『はい、百合子様』は同時でお願いします)
【イチコ】
(右・通常)
はい、百合子様。
【ニコ】
(左・通常)
はい、百合子様。
【百合子】
(正位置・通常)
いかがかしら、豚ちゃん?
痛みはないけれど、何も見えない暗闇、息苦しさ、そして音による暴力。
(SE:袋を叩く音)
(右・接近)
紙袋、取って欲しい?
新鮮な空気、吸いたい?
どうなの?
(やや長い間)
(正位置・通常)
ダメよ。
アナタのブサイクな顔が丸見えだと、黒薔薇館の雰囲気がぶち壊しになっちゃうわ。
そのボロボロの紙袋の方が、まだマシ。
今日はそのままで過ごしてもらいます。
(SE:袋を叩く音)
(左・通常)
ふふ。
パンイチで紙袋を被ってる姿が似合ってるわね。
とっても惨めで、情けない姿。
豚ちゃんに自分のその姿を見せて上げられないのが残念だわ。
ふふふ。
【イチコ】
(右・通常)
惨めなカッコ。
【ニコ】
(左・通常)
情けないカッコ。
【百合子】
(正位置・通常)
あらあら。
メイド達からもいじめられて、可哀そうねえ。
(右・通常)
あら?
震えてるの?
うっふふ、怯える豚って本当に惨めで可愛いわ。
(右・接近)
もっといじめたくなっちゃう。
(正位置・通常)
紙袋を取って上げてもいいけど、条件があるわ。
私の豚になると誓いなさい。
どう?
簡単でしょ?
別にイヤならいいのよ。
その状態のままで、しばらくそうしていればいいわ。
(長い間)
(右・通常)
どうしたの?豚ちゃん。
独りぼっちになったのかと思っちゃった?
(左・通常)
そうよね。
誰だって、暗闇の中で一人になったら恐怖を感じるものよ。
(左・接近)
どう?
私の豚になる?
(正位置・通常)
返事はもちろんイエスよね。
だって、ほら。
ここのルールを教えたでしょ?
アナタが口にしていい言葉は『はい、百合子様。』だけって教えたわよね。
豚の返事に、拒否は許されないのよ。
ふふふ。
(右・接近)
ほら、言いなさい。
『ボクを百合子様の豚にして下さい』
(間)
・・・もう1回言いなさい。
『ボクを百合子様の豚にして下さい』
(間)
もう1回よ。
豚。
(間)
もっと大きな声で。
はっきりと。
(間)
(正位置・通常)
ふふふ。
ちゃんと言えたわね。
えらい、えらい。
いいわよ。
この瞬間から、私はアナタのご主人様。
そしてアナタは、私の豚。
分かったわね。
それじゃニコ。
豚ちゃんの紙袋を取って上げてちょうだい。
【ニコ】
(左・通常)
はい、百合子様。
(SE:紙袋を取る音)
【百合子】
(正位置・通常)
うふふ。
久しぶりの外の空気はどう~?
よく頑張ったわね、豚ちゃん。
イイコの豚ちゃんには、ご褒美を上げないとね。
ほ~ら。
ぎゅうってして上げるわ。
(正位置・接近しながら)
ぎゅう~。
(左・接近)
よしよし、豚ちゃん。
怖かったわね。
でも、もう大丈夫。
アナタのご主人様が、こうやってぎゅうってしてるからね。
ぎゅう。
ぎゅう。
ぎゅ~う。
よしよし。
よしよし。
イイコね。
もう怖くないでちゅよ。
よちよち、よちよち。
ずうっと私が傍にいて、豚ちゃんのことを可愛がってあげまちゅからね。
アナタは何も考えずに、私の言うことだけを聞いていればいいの。
分かっりまちたね。
ふふふ、イイコねえ。
よちよち。
(正位置・接近から通常)
はい。
(正位置・通常)
ハグはこれで終わり。
これからもイイコにしてたら、またご褒美を上げますからね。
頑張ってね、豚ちゃん。