Track 1

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プロローグ

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 01.プロローグ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ //駅前です。雑踏のSEとかあれば //向かい合っているので【1~9】の適当な距離で 【瑠奈々】 「……急に呼びつけてしまってごめんなさい」 【瑠奈々】 「話した通り、ひったくりにあったの……」 【瑠奈々】 「もちろん、交番には届け出たわ。  ただ……」 【瑠奈々】 「財布も家の鍵も、全部バッグの中だったの」 【瑠奈々】 「それと……慌てて追いかけようとして、  転んでしまって……」 【瑠奈々】 「そのはずみで、ヒールが折れてしまって……」 【瑠奈々】 「たまたま、貴方の連絡先がポケットにあったから、  交番で連絡をお願いしたの」 【瑠奈々】 「……大事なオフの時間に、本当にごめんなさい。  忙しくはなかったの?」 【瑠奈々】 「そんな、全て私の不注意なのよ?  謝って当然でしょう」 【瑠奈々】 「えっ……おととい私が言ったこと……?」 【瑠奈々】 「……ええ。何かあったらすぐに報告しなさい。  でなければサポートができないでしょ――」 【瑠奈々】 「――とは言ったけれど」 【瑠奈々】 「私は貴方にサポートをして欲しいから、  連絡をお願いしたのではないわ」 【瑠奈々】 「じゃあ何でって言われても……」 【瑠奈々】 「…………」 //なんか躊躇ってる息とか、口ごもってる感じを出してもらえれば 【瑠奈々】 「……家に帰っても、入れないの。  それにお金もないし……」 【瑠奈々】 「大家さんに連絡すれば、鍵はなんとかなるけれど……」 【瑠奈々】 「連絡先が分からないの。  不動産屋さんも、もう閉まってるようで……」 【瑠奈々】 「だから……その……」 【瑠奈々】 「えっ? 貴方の家に?」 【瑠奈々】 「そんな、それこそ迷惑をかけてしまうわ」 【瑠奈々】 「困ったときはお互い様って……」 【瑠奈々】 「って、なによその姿勢」 【瑠奈々】 「おんぶ……?  ――そ、そんなできないわ!」 【瑠奈々】 「……痛そうな顔に見えた……?」 【瑠奈々】 「膝を打ったみたいで、  にぶい痛みがずっとあるけれど……」 【瑠奈々】 「ストッキングも破れてしまっているし……。  ほんっと、最悪……」 【瑠奈々】 「だからっておんぶは――」 【瑠奈々】 「そんなこと……男の人に……」 【瑠奈々】 「恥ずかしいに決まっているでしょ!  私はまだ誰とも――」 【瑠奈々】 「……な、なんでもないわ!  それより……」 【瑠奈々】 「はいどうぞって……」 【瑠奈々】 「……………………」 //葛藤とかそういう感じを出してください 【瑠奈々】 「……ゎ、わかったわ。  だって……しょうがないんだもの……」 【瑠奈々】 「あっ、た、ただし――」 【瑠奈々】 「誰にも、話さないでほしいの……。  それは約束して……」 【瑠奈々】 「嫌よ。恥ずかしい姿なんて、  誰にも知られたくないもの」 【瑠奈々】 「ただ……自分で処理できる限界だったから、  その……この場合は、甘えるしかなくて……」 【瑠奈々】 「……だから、お願い」 【瑠奈々】 「……本当よ?  約束してちょうだい」 【瑠奈々】 「では……」 【瑠奈々】 「ぁ……ぅ…………」 【瑠奈々】 「……こっ、心の準備がいるのよっ」 【瑠奈々】 「だっておんぶなんてそんな……」 【瑠奈々】 「……お、お姫様だっこなんて、  それで街なんか絶対に無理よ!」 【瑠奈々】 「じゃあおんぶでって……」 【瑠奈々】 「……不測の事態……なのよね。  しかた……ないのよね……」 【瑠奈々】 「……お願い、します」 //トラック01 おわり

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