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*モノローグ形式から開始します
*最初はやや戸惑い、自分の疑問から始まります。告白形式ですので、モノローグパートにも感情をお願いします。
*その後、やや淡々と。思い出していって、出会いまでを。
*【和子】は台詞、それ以外は回想、モノローグという流れです。
「……寂しかった、という言い訳はそんなにありきたりでしょうか?」
「確かにありきたりで言い訳だというのはハッキリ判っています。それで自分を正当化しようなんて少しも思っていません」
「ですが……考えてみてください。何故、結婚をして夫婦になったのに寂しいと感じてしまうのでしょうか?」
「人によって様々かと思います。心の交流が無かったり、夜の生活に不満がある、という事もあると思います」
「私の場合は……これもまたありきたりなのですが、夫の出張。単身赴任が原因でした」
「夫の会社はいわゆる中堅会社であり、幾つかの子会社を持っていました。夫はその子会社の一つに本社のやり方や意向を伝えるご意見番として出向する事になりました」
「期間は2年。元々幹部候補として出世してきた夫にとって、大きな試練ですが、本社に自分の存在をアピールするチャンスとも言えました」
「中期の出張という事もあり、夫の滞在先には会社が所有するアパートが勧められました。そこは夫の様に本社から出張した人や派遣先の子会社の人が住んでいる共同の寮という事でした」
「そちらは基本的な家具などは揃えてあり、生活する分には大きな不自由はないと言われたそうです。ただ、元々短期・中期の出張用として用意されている物なので、場合によっては他の人とルームシェアをするという事が言われました」
「そこ以外だと自腹を切る形で賃貸物件を探すしかない、となりました。ただ、そうなると賃貸物件を借りるだけではなく、必要最低限の家具なども用意しなくてはなりません」
「結婚してから10年。子供は居なかったのですが自宅のローンなどを考えると出来るだけ出費は抑えよう、という事で夫は会社の提案に乗りました。当然、そうなれば私が付いていく訳にもいきません」
「こうして私は残る形で夫の出張が決まりました。勿論、私は反対しませんでした」
「……ええ、そうです。夫の出張で喧嘩などはしませんでした。元々、夫は出張や研修などは多く、その時ほど長い期間は始めてでしたが、一月や二月、それまでの最長として半年の出張などもありましたから、慣れている、と思っていました」
「実際、毎日のようにお互いの状況やその日にあった事をメールや時間があれば電話で話したりもしていました」
「夫の方は赴任直後は対人関係などでストレスもあったようですが、それも日に日に改善されていくのは毎日の連絡で判りましたし、一月目が終わり、二月目の半ばくらいになるとそう言った愚痴もあまり聞かなくなったのは今でもハッキリと覚えています」
「そして二ヶ月目も終わる頃、夫から時間が取れるからと出張先に招かれました」
「夫の職場へは新幹線でおおよそ三時間ほどでした。さすがに毎週来る事は難しいですが、これなら月に1回くらいならば会えると夫と話したのを覚えています」
「夫と再会した後は、同僚の人や自分で探したというオススメの場所を回り、夕食を一緒にしました」
「その日は泊まっていく予定でした。久しぶりに会えた、というのもありましたし会社が用意したアパートには現在夫が1人だけで、他の人が来る予定も無いという事で、久しぶりに夫婦の時間を、というのが夫の提案でした」
「ただ、夕食中、夫の携帯電話が鳴りました」
「最初は夫の機嫌も良かったのですが、少しずつ険悪な雰囲気となっていきました。話を断片的に聞くとどうにも職場の方でトラブルがあり、夫が出向く必要がある、という事でした」
「食事をしていた店を後にして、私達はそのまま夫の滞在しているアパートへと向かいました。夫は慌ただしく身支度を整えると、そのまま出かけていきました」
「私はそのままそこで夫を待っていました。元々、その日は泊まる予定でしたから、翌日の新幹線のチケットも既に購入していましたし、夫がどのような生活をしているのかも非常に興味がありました」
「夫の私物は持ち込んだ着替えと携帯電話の充電器など、必要最低限の物くらいしかありませんでした。それ以外の物といえば、いわゆる観光マップしかなく、夫が私の為に色んな観光名所や美味しい食事が出来る店を調べてくれたという事が判り、嬉しかったのも覚えています」
「ただ、やはり物が無かったのでやる事もなく、掃除や洗濯もきちんとしていたので手持ち無沙汰だったのも覚えています。二時間ほど、テレビを見て過ごしていました」
「……そして戻ってきた夫は1人ではありませんでした。同僚の中村、という男性が一緒だったのです」
「中村さんを紹介された時に聞いたのですが、元々その時のトラブルは夫の指示を受けた部下の方がミスをしてしまい、中村さんがフォローしてくれようとしたそうです。ただ、夫の指示というのが本社も絡む問題だった為、本社の方から夫も出せと言われたそうです」
「ただ、中村さんのフォローのおかげで何とか大きな失態には繋がらなかったようで、夫が感謝とお礼も兼ねて呼んだみたいでした」
「実際、夫と中村さんの手には途中で買ってきたのであろう、お酒とおつまみなどがたくさんあり、それからしばらくは私も含めて3人で飲み会となりました」
「とはいえ、夫は昔からあまりお酒が得意ではなく日付が変わる頃には夫が寝てしまい、気がつけば私と中村さんだけでお酒を飲んでいました」
「夫が先に寝てしまった非礼を詫びると、中村さんが最近の夫に関しての話しをしてくれました。赴任して二ヶ月、夫は職場の人と打ち解けられる様にと色々と頑張っていた、という事を聞かされました。夫が寝てしまったのも最近、疲れが溜まっていたからじゃないか、と言われました」
「実際、夫はかなり深い眠りだったらしく、何度か寝室で寝るようにと声をかけ、身体をゆすったりもしましたが全く起きませんでした」
「夫以外の男性と長い時間話すのは本当に久しぶりでした。結婚してから3年程はパートもしていたのですが、それ以降は夫の収入だけで生活出来るようになり、またその分夫が忙しくなったので私は専業主婦として家庭に入っていました」
「中村さんは非常に感じの良い人でした。年は夫よりも下で私と同じ年でしたが、見た目はもっと若く、また、色々な趣味や話なども知っていました」
「お酒の勢い、という面も確かにあったと思います。ただ、私自身が久しぶりに他の人と長い時間話が出来たという事と、何よりも中村さんの気さくな態度に好意を抱いてしまっていた、というのは確かです」
「話しながらお酒を飲んで、時折お互いのお酒を補充などをしている内に気がつけば私と中村さんの距離が縮まっていました。肩が触れ合うような距離でした」
「時折、中村さんの手が私に触れました。腕や手にぶつかったり、腰や……太股に手を這わされました」
「嫌……ではなかったです。正直、その日は夫と久しぶりにというつもりだったのに肩すかしをされた、という事もあります。何より、先ほど言ったように私自身が中村さんに対して好意を抱いてしまっていたからです」
【和子】
「ん……ぁ……駄目ですよ、中村さん……あんまりおいたをされたら困ります……ん……」
「指先が太股を撫でてきました。しっかりと触る訳ではなく、くすぐられるような……とてももどかしい感じでした」
「冗談なのか本気なのか「惚気は聞かされてましたが、こんなに美人な奥さんだったら気持ちはわかりますねぇ」などと言われて……私自身、正直悪い気がしてありませんでした」
「指先での愛撫に拒絶はしても、強くはせず、ただ言葉で否定するだけ。身を遠ざける事もすぐ横で寝ている夫に助けを求めようなどと、その時は全く思いませんでした」
「私の本心を見透かした様に中村さんは私を褒め、指先で色んな場所をくすぐったり、撫でてきたり、次第にそれが大胆になってきました」
【和子】
「ん……駄目、ですよ……本当に、それ以上は……ん、んぅ……!?」
「指先が太股を上って、内股に入ってきて……さすがにそれ以上はいけない、止めようとした時でした。中村さんが私の唇を塞いできました」
【和子】
「ん、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……ふぁ、は……だ、めです……本当に……んぅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……」
「唐突な出来事でした……いえ、身体を触られたり、愛撫をされた時点で本当は気づいていたんだと思います」
【和子】
「ん、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ちゅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ちゅ、ちゅぅ……」
「ただ、持て余していた性欲と……お酒の勢い……それに……正直に言えば、私自身も少し期待していたのも間違いありません」
【和子】
「ん、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……んちゅぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……ちゅ、ちゅるぅ……中村さん、駄目……あ、んぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ちゅぅ」
「中村さんのキスは夫のキスとは違い、非常に攻撃的な物でした。私の舌を吸い、噛み、指先で脚の付け根や太股に刺激をしてきました」
「ただ、性器には直接触らず、ただ、ひたすらにキスと指先での愛撫を繰り返されました。どれくらいか判りません、正直、久しぶり……しかも、夫以外の人とキスをしている、という事に興奮して正気ではなかったのだと思います」
【和子】
「ん、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ふぁ、は……そんな事……言える訳がありません……あ、んぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……ちゅぅ」
「私の様子に気づいたのか、中村さんが私に愛撫をおねだりするように言ってきました。実際、キスと焦らされている事で凄く昂ぶっていて……言い方を変えられて、何度も言われる内にその言葉が私の中に染みこんでくるのが判りました」
「夫が横で寝ているのに、初めてあった男性とキスをして、しかも焦らされている……自分にそんな性癖があった事は今でも信じられませんが……確かに被虐的な状況に陶酔していました」
【和子】
「駄目、言えません……んぅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……そんな……ひどい、です……ちゅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……」
「どれくらいされていたのか判りません。いえ……正直に言えば、あの時の事は中村さんにされていた事以外、何も考えられませんでした」
「ただ、焦らされ、何度も言葉責めをされ、おねだりを強要され……どんどんもっとされたい、もっとハッキリと気持ち良くして貰いたいという考えが頭の中に強くなっていったのは覚えています」
【和子】
「は、ぃ……触ってください……お願いします……あ、んぅ……ちゅ、ちゅぱ……ちゅ、ちゅるぅ……ちゅ、ちゅぅ……」
「私の言葉と同時に中村さんは笑うと、脚の付け根を触っていた指が上にのぼり、そのままあそこを触ってきました」
【和子】
「ん、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ちゅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ちゅ、ちゅぅ……はい……気持ち、良いです……違います、淫乱じゃなくて……あれだけ焦らされたから……あ、ふぁ……んぅ、ぁ……ちゅ、ちゅぅ……」
「中村さんに言われた通り、既に私のあそこは濡れていました。長時間焦らされた事と、被虐的な状況……そう言った全てが快感を送り込んできていました」
【和子】
「あ、あああ……駄目です……声、漏れてしまいます……夫に気づかれてしまう……んぅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……ん、んぅ……んふぅ、んぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ちゅ、ちゅぅ」
「片手で頭を押さえ込まれながら無理矢理深いキスをさせられて、もう片方の手であそこを弄られ……乱暴な行為にも快楽を感じていました」
【和子】
「だ、め……もう、無理です……んぅ、んぅ……んふぅ、ちゅぱ、ちゅるぅ、ちゅぱ、ちゅ……ん、んぅ、ん、ん、んんんんぅぅぅぅぅぅぅっ」
「あっさりと……本当にあっさりと……今まで自分でした時よりも……夫にされた時よりも簡単に達してしまいました」
【和子】
「ん、ぁ……ぁぁ……ふぁ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……んぅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ちゅ……ふぁ」
「ボーッとした頭が一線を越えてしまったと認識したのは達した余韻が引いていく途中でした……」
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