Track 2

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*モノローグ形式での語りとなります *前回の続きからの語りです。少しずつ感情がこもっていきますが、まだ語る事に徹しようとしています。 *【和子】の部分は台詞となります 「最初の過ちでした。夫が横に寝ているのに、自分の性欲に負けてしまい、そのまま達してしまいました」 「ただ、一度達した事で正気に戻れた事と、夫の寝言という不意打ちでその続きは行われませんでした」 「翌日、目を醒ました夫はやはり気づいていませんでしたし、中村さんは昨日の事が無かった様に振る舞っていました」 「罪悪感と背徳感から私自身も無かったように振る舞い、その日の夕方には予定通り帰宅しました」 「ただ、何も無かったように振る舞っていても実際に無かった事にはなりません。自宅に帰ってから、思い出してしまう事も多く……夫と違う激しい愛撫を思い出し、自慰を行った事も何度かありました」 「当然、自分でしているのと焦らされる事も無いのであの時の様に激しく達する事はなく……それに不満を覚えることもありました」 「とはいえ、もう一度中村さんと、とは考えませんでした。私は結婚している身でしたし、夫の単身赴任先までは新幹線で三時間ほどかかります。夫の赴任先に遊びに行った時に会う事はあるかもしれませんが、その時には夫も一緒だから前回のように夫が酔いつぶれでもしない限りは2人きりになるとも思いませんでした」 「……ただ、私はそんな風に考えていたのに……しばらくして、私は中村さんと再会する事になりました」 「最初に連絡があったのは夫からでした。中村さんがこちらに来るから、少し案内してやってくれ、という連絡でした」 「何を言われているのか最初は判りませんでした。何で中村さんが? どうして? 私の中で疑問がぐるぐる渦巻いていました」 「夫の説明を聞くと、前回のトラブルの対処をした中村さんを夫が高く評価し、それを聞いた本社の役員が興味を持ったから子会社から本社の方へ逆に出向する形になった、という事でした」 「期間は短く三ヶ月ほどという事でその間、知り合いが全く居ない土地だと面倒な事もあるだろうから何かあったら私に手助けするように、という事でした」 「私の内心など当然知らない夫は気楽に言ってきました。それがどれほど私の心を乱れさせるかなんて……まるで考えてないように」 「中村さんと会ったのは電話があってから四日後……最初の過ちから一月が経過した頃でした」 「中村さんが指定してきた場所は自宅のすぐ近くの居酒屋さんでした。事前に夫から自宅の場所は聞いていたようです」 「向かってみるとその居酒屋は板で仕切られていて、完全な個室でした。狭い空間で向かいあうようにして、私は中村さんと一月振りに会いました」 「私は出来るだけ平然を装い、あの時の話題には触れないようにしました。また、同じ過ちを繰り返す訳にはいかないとその時はお酒も控えていました」 「油断していた訳では無いと思います。夫の立場や今後の事も考えて……自分なりに考えられる最大の自衛策を採っていたつもりでした」 「……とはいえ、私の自衛策とは『あの時の事は無かった事にする』というお互いの暗黙の了解が無ければ出来ない物でした」 「そんな考えが甘かったと気づいたのは、30分程食事をして……私自身、中村さんが同じように考えてくれていると油断していた時でした」 【和子】 「え……自分だけって……どういう事……ですか……?」 「最初は意味が判りませんでした。和子さんはずるい、と言われました。自分だけ満足してしまって、そのままお預けなんですからと言われました」 「本当に……本当に何を言われているのか一瞬判りませんでした。ただ、少しして……それがあの時の事を言っているのだと、気づきました」 「また、同時に……中村さんはあの時の事を忘れるつもりが無いという事も判り……動揺する私に笑いかける中村さんを見て、更に混乱していきました」 「……夫に言うつもりか尋ねてみると、そのつもりは無いと言われました……ただ、やはりというか、当然というか……中村さんは私に対して対価を要求してきました」 「それは非常に判りやすく……まるで出来の悪いドラマを見ている様な……そんな事が自分に起きているという事が現実感を喪失させていました」 「居酒屋を出て……彼は私の……いえ、私達の家に来ました」 「夫と私の家です……それを私は大切に思っていました。いえ、今でも……あそこには思いでたくさんあって……大切な場所です」 「ですが、中村さんはそんな事を気にせず、家の中に上がり、私に寝室へと案内させました」 【和子】 「あ、の……本当に、これで……んぅ、んぅ、ん……んぅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……ん、んぅぅぅっ」 「寝室に入ると同時に中村さんが抱きしめてきて、キスをしてきました。それは最初の時よりももっと乱暴で攻撃的なキスでした」 「口の中を舌で弄られ、身体は押さえつけられて抵抗も出来ず……ハッキリと思います。あれは……レイプと変わらない……そんな始まり方でした」 【和子】 「んぅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……ちゅ、ちゅぅ……ふぁ、は……ちょ、ちょっと待ってください……あ、ふぁああああ……っ」 「さすがにいきなり過ぎて、私自身も混乱していました。何とか止まってくれるようにと懇願したのですが、中村さんは私の声も聞かず、そのままベッドに押し倒されてしまいました」 「夫と2人で寝ていたダブルサイズのベッドです。私と中村さんが乗っても狭さなど感じず、むしろようやく……この三ヶ月の間、1人で寝ているよりもよっぽど本来の使い方に近い形でした」 「……ただ、それが……夫以外の人と、という事を除けばですが」 【和子】 「んぅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……んふぅ、んぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ちゅ、ちゅぅ……ちゅぱ……ちゅ、ちゅるぅ」 「中村さんは私を押し倒し、そのまま上から覆い被さると執拗にキスをしてきました。最初の時よりも荒々しく、攻撃的で……私は息すらできませんでした」 *鼻息荒めに 【和子】 「んふぅ、んぅ……ちゅぱ、ちゅる……中村さん、待って……ちゅぱ、ちゅぅ……ちゅ、ちゅるぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ちゅ、ちゅぅ……んふぅ、ちゅぅ」 「本当に夫とは対照的で荒々しい行為でした。夫が包んでくれる様な行為だとすれば、中村さんは奪うような行為です」 「ですが……それを嫌と思える事は出来ませんでした。それよりも激しくなかったとはいえ、最初の時と変わらない中村さんに対して……私は快感を感じてしまっていました」 【和子】 「ん、ちゅぅ……ちゅぱ……ふぁ、は……ぁ、は……ぁ……うぁ……ぁぁ……」 「キスがようやく終わった時、私は酸欠だったのか非常に頭がぼんやりしていたのを覚えています。身体を動かす気力も無く、ベッドに仰向けに倒れて……ただ、自分をこうした中村さんを見ていました」 【和子】 「ふぁ、は……準備するって何を……あ、あああ……ひぁ、ああ……ふぁ、ぁ……ぁ、ぁあああ……っ」 「今度は中村さんが愛撫を始めました。首筋や鎖骨などにキスをして、指先は全身をくすぐる様な……キスの時とは一転した愛撫でした」 「ただ、ボーッとしていたせいもあるのか……最初の時と同じようにあそこや胸などに直接的には触られないのに、やたらと過敏になった身体がそれに反応してしまっていました」 【和子】 「ん、ぁ……ふぁ、あああ……あ、んぅ……くぅ……ふぁ、ぁぁぁあ……だ、め……そこ、あんまりされたら……あ、あああ……ん、んんんぅぅぅ……っ」 「その時は判りませんでしたが……今なら判ります。あの時私は中村さんに……開発されていました」 「触れればやたらと反応してしまい、今までの自分の感じ方、感じさせられ方を悉く否定されていたんです」 「口では言われません。ただ、愛撫によって明確に私の身体が反応してしまい、口で脳にたたき込まれるのではなく……身体に馴染まされていたんです」 【和子】 「あ、くぅ……ふぁ、あああ……は、ぃ……良いです……気持ち……良い……あ、あああ……ふぁ、あああ……っ」 「その言葉を言わされたのは最初の時と数えて二回目……キスからどれくらいの時間が経ったのかもよく判らなくなった頃でした」 「一方的に中村さんに弄られ、自分でも知らなかった身体の感じる場所を教えられ、そこがどう感じるのかを教え込まれ……最初の頃に抱いていた警戒心すら強引に解かれていました」 【和子】 「ん、んぅ……ちゅぱ、ちゅぅ……ふぁ、ああ……濡れてるなんて……言わないでください……恥ずかしいです……あ、ああああ……んぅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ちゅ、ちゅう……ちゅぱ、ちゅるぅ」 「ようやくあそこに触って貰えた時、既にショーツまで濡らしてしまい、キスをされながらそれを指摘されました」 「されるだけ……一方的な愛撫とキス……それなのに、自分がここまで濡れてしまうのは、中村さんが何か特別な事をしているからだ、と思っていました」 【和子】 「んぅ、ちゅぱ……ふぁ、あああ……は、ぃ……もっと……してください……あ、あああ……ふぁ、あああ……ん、くぅ……ぁ、ふぁぁぁ……っ」 「ただ、気持ち良かったのは本当で……再会するまでの一月の間、何度か中村さんにされる事を想像して自慰をしていたのも本当です」 「だから、脚を開いておねだりしてしまう程、中村さんの強引な愛撫に対して反応してしまったのは……私自身のせいでもあると思います」 【和子】 「ぁ、んぅ……あ、あああ……気持ち、良いです……指、そこ擦られたら……あ、ああああ……っ」 「ショーツをずらし、中村さんが指を中に入れてきました。指は正確にGスポットを刺激してきて、更にクリトリスまで愛撫してきます」 「達すると思いました。焦らされて、おねだりまでして……前回と同様、それですぐに達してしまうと。ただ、そうはなりませんでした」 【和子】 「ん、ぁ……ふぁ、あぁあ……んぅ、ちゅぅ……ちゅぱ、ちゅるぅ……ぁ……電話……」 「その時、私の携帯電話が鳴りました……誰か、なんて見るまでもありません。流れる曲を設定していたので、すぐに判りました……当然、夫です」 「中村さんは私の様子でそれに気づいたのか、手早く携帯電話を取って相手を確かめると笑って通話ボタンを押して、私に渡してきました」 【和子】 「は、はい……私です……ご、ごめんなさい……今、ちょうど家についたところで、これから連絡しようと思っていたんです」 「当然、そうなればもう切る事なんて出来ません。中村さんとの食事が終わったら連絡するように、と言われていたのに連絡をしなかった。その事から始まり、食事はどうだったのか等と会話が続きます」 「一気に現実に引き戻された気がしました。夫と寝る場所、夫婦だけの場所で私は夫以外の人に抱かれようとしている……それなのに、私は夫を騙して……気づかれてはいけないと……身体の中が急激に冷えていくような感じがしました」 【和子】 「え、ええ……判っています、あなたが気に入ってる人ですし、何かあったら……~~~~~っ!?」 「突然の電話、しかも夫を相手にどうやって誤魔化せばいいのか。自分がしていた事、これからする事で更に増えるであろう罪悪感。そう言った事に冷静で居られなくなり、周りが見えなくなっていました」 【和子】 「ぁ、く……え、ええ……何でも、無いです……ちょっと、脚をぶつけただけ……ですから……っ」 「そんな風に集中していたせいで、見事に不意を突かれました……私の中に中村さんがペニスを入れてきたのです」 【和子】 「ご、ごめんなさい……ちょっと驚いて……あ、くぅ……ぁ、あああ……んぅ、くぅ……んぁ、ぁ……ふぁ、ぁ……っ」 「止めて欲しい、と目で訴えました。ですが、中村さんは薄く笑うと、そのまま腰を動かしてきます」 【和子】 「ぁ、んぅ……くぅ、ぁ……んぅ、ん、んふぅ……な、なんでも……本当に、大丈夫ですから……あ、あああ……ふぁ、あぁあ……あ、あああ……っ」 「大丈夫か、どうしたんだ? と夫が聞いてきます。我慢していても喘ぎ声が漏れてしまい、聞かれないように口元を抑えますが、くぐもった音になっても遮断はできません」 【和子】 「んぁ、あ……すいま、せん……私、ちょっと調子が悪くて……お酒を飲み過ぎたせいか、も……しれませ……ぁ、あああ……んぁ、あああ……あ、ああっ」 「夫に言い訳して、中村さんに突かれて。夫に発覚してしまう恐怖、久しぶりのセックスに感じる快楽、それらが頭の中で渦巻き、次第に自分が何をしているのかも判らなくなっていきました」 「電話とは逆方向で中村さんが囁きます。『気持ち良いと言いなよ、何度も言ったでしょう?』『旦那さんがシてくれないから溜まってたんでしょ? 仕方ないでしょ』『和子さん、あなたは悪くないですよ。悪いのはあなたみたいな魅力的な女性を放っておく旦那だ』と」 「ただでさえ混乱して、頭は抵抗しなければと考えているのに身体はすっかりなびいていました。拒絶しようと思いました。そう思っていたのに、口から出たのは別の言葉でした」 【和子】 「あ、あああ……もう、駄目……駄目です……ごめんなさい、あなた……気持ち良いんです、中村さんのセックス……良いの、良いんです……本当にごめんなさい……あ、ああああ、んぁ、ああ、ああああ、ああああああああっ」 「その言葉を言ってしまった途端、自分の中で出してはいけない物を押しとどめていた壁が壊れたのを感じました。完全に壊れた、と」 「恐らくそれは……理性だと思います。私は肉欲……快楽に負けてしまった事をより明確に認識してしまいました」 【和子】 「あ、あああ、だめぇ、気持ちいいです、久しぶりのセックス、いいです……おちんちん、気持ち良いんです、もっと、もっと和子の中をかき乱してくださいっ」 「声を大きくして、今まで言った事もないような懇願をしていました。理性が壊れると同時に、自分の被虐願望も現れてしまったんです」 【和子】 「ああ、もう駄目です、イク……イキます、イク、イク……ごめんなさい、あなた、あなたじゃない人のおちんちんにイカされます……あ、あああ、ふぁ、ああああ、あ、ああ、ああああああっ」 「夫を意識して、比較して……それすらも快楽の動力としたこの時は……記憶が飛ぶほどの達し方をしました」 【和子】 「あ……あ、あああ……ふぁ、あああ……気持ち良いです……はぃ……夫よりも……貴方の方が……気持ち、良いです……んぁ、あああ……」 「……達した時の様子は携帯電話で録画されており……後日、これを何度も見せられる事になりますが……その時は録画されている事にすら気づけないほど激しく達していました」 *5~10秒ほど間を置いて