09.実の妹の恋の行方
09.実の妹の恋の行方(エピローグ/妹の部屋)
……なんて、そこまで図々しくはなれないです、わたし
お兄ちゃんの気持ちは、ちゃんとわかってるんです
わたしがキッパリと諦められるように、する必要のない賭けを持ちかけてきてくれたことも
それなのに、空気読まずに勝っちゃって、ごめんなさい
でも、安心してください、お兄ちゃん。わたし、もういいんです
お兄ちゃんの気持ちが堅いのは、ずっと感じてましたから
あぁ、お兄ちゃんはどうやっても、わたしを受け入れてはくれないんだろうな、って
だから、いいんです
この賭けを盾にして、強引に恋人にしてもらうような真似は、やっぱりできません
わたしはそれでも幸せですけど、お兄ちゃんを不幸にしてまで、幸せになろうとは思いません
だけど……もし、ひとつだけわがままを言わせてもらえるのなら。賭けに勝ったご褒美を、くれるというのなら
たまにで、いいんです
本当に、お兄ちゃんの気が向いたときで構わないので……またこうして、わたしとエッチなことをしてくれませんか?
それだけで、わたしは充分、幸せですから
兄妹なのにセックスフレンドみたいで、なんだか変な感じですけど……って、今さらですよね
どうですか、お兄ちゃん? 恋人は無理でも、それなら受け入れて…………
はい? なんですか?
……え? 涙?
あれ? なんでっ……おかしいですっ
わたし、悲しくなんかないのに。恋人にはなれなくても、そんな関係だって充分、幸せなのにっ
そっか、この関係が続けば、次はもっとエッチなことができるかもしれないからっ……それがうれしくて、幸せすぎて、それでっ
まだお兄ちゃんの返事も聞いてないのに、気が早いですよね、わたし……っ
えっ……?
おにい、ちゃん?
どうしたんですか、急に抱きしめてくれるなんて。お兄ちゃんらしくないですよ?
なんで頭っ、撫でるんですかっ……そんなふうに優しくされたら、諦めきれなくなっちゃいますよ、わたし
そうなったら、お兄ちゃんだって困るでしょう?
……え
うそ……っ
お兄ちゃん、それ、本気で言ってるんですか?
……本当に?
ほんとうに、わたしのことを、受け入れて……?
無理、しないでください。こうして優しくしてもらえるだけで、わたしはっ
……好き? って……え?
お兄ちゃんが、わたしのことを好き?
わたし、お兄ちゃんに女の子として好きになってもらうことができたんですか?
いえ、うれしいですよ……? そんなの、うれしいに決まってます……ただ
そんなこと言ってもらえるなんて、想像もしてなかったから……
心のどこかでは、絶対に無理だって、諦めてたからっ
あぁ……だめですね、わたし。お兄ちゃんが本気で言ってくれてるのは、ちゃんと伝わるのに……それなのに、お兄ちゃんの言葉を信じきれない自分がいます
当然なんかじゃないです。妹失格です
ねぇ、お兄ちゃん
本当に、お兄ちゃんがわたしのことを受け入れてくれるのなら
お兄ちゃんから、キスしてください
キスしてくれたら、わたし、きっと信じられ――ンンンっ!
ちゅぷッ、んちゅぷっ、ちゅるッ、んんッ、ンちゅちゅ、くちゅくちゅ、ちゅぷちゅぷッ!
んはぁ、れるれるっ、んれろれろっ、んふぁ、れりょれりょれりょ、れりゅれりゅッ、ンちゅぷちゅぷッ、ちゅぴぃっ!
んじゅるぅ、んふぅ、ちゅっぱっ! ちゅっぱッ! ぢゅぢゅッ! ちゅぴっ! んちゅっ、ちゅ〜ッ、んちゅ〜〜ッ!
ぷはぁっ! お兄ちゃんっ……! やっぱりわたしっ、お兄ちゃんのこと諦めたくありません! 好きですっ、大好きですっ、お兄ちゃ――んむぅ!
んぁ、れろっ、んれろっ、れりゅりゅ、んはぁ、れろれろれろ、れろれろれろ、じゅるじゅる、れろっ、れろっ
んはぁッ、れろれろれろれろッ、んれろれろぉ、ぇろぇろぇろッ、んじゅ、はぁぁッ、ぇろぇろ、ぇあぇあぇあッ、じゅるるっ
くちゅくちゅくちゅッ、じゅびびびッ、くちゅくちゅくちゅッ、んぇあぇあぇあッ、はぁぁぁ、ぇあぇあぇあっ、んれるれろっ
じゅじゅじゅぷッ、んちゅう、ちゅうっ、ちゅじゅぅぅっ! んじゅぶぶ、んふぅ、ちゅじゅじゅッ、んちゅんちゅっ、ちゅぱッ、んちゅぱぁ、ちゅっぱぁッ、ちゅぷぷっ!
ふはぁッ……はぁぁぁ……!
夢、見てるみたいです
とても現実の出来事とは思えません
だけどこれは、夢でも妄想でもないんですよね……
本当に、わたしはお兄ちゃんと……恋人同士になれたんですよね
こんなに幸せでいいんでしょうか……
はぁ……お兄ちゃん……っ
……しゃべり方?
わたしのこの口調、ですか?
そうですよね。敬語なんて、恋人らしくないですよね
わたし元々、お兄ちゃんにアピールがしたくて
一人の妹じゃなくて、一人の自立した女の子として見てほしくて……
それで、丁寧な言葉遣いを心がけるようになったんです
でも、恋人になれたんだから、もうそんなこと気にしなくていいんですよね
……うん
これからは、もっと自然体な、ありのままのわたしで……お兄ちゃんのそばにいることにする!
お兄ちゃん、わたしね、お兄ちゃんのことが本当に大好きなんだよ
ほんとにね、自分を抑えきれないくらい、だいだい大好きなの……
お兄ちゃんは?
……うれしいっ
お兄ちゃんにそんなこと言ってもらえる日が来るなんて、夢みたい
あのとき、勇気を出して告白して、よかった
引かれちゃっても、折れずに開き直って、本当によかった……
ねぇ、お兄ちゃん
わたし……
これから先、どんなことがあっても、絶対に……
ずっと、ずっと、ずっと――
お兄ちゃんのこと、大好きでい続けるよ