Chapter9_あなたの夢を見た
■チャプター9:あなたの夢を見た
[チャプター8の続き・13時ごろ・そのまま2度寝していた朱音]
ちゅ、ちゅぷ、んぷ、れりゅ……(子供の指しゃぶりのように、眠りながら主人公の指を舐めている)【※左側近距離】
んぷ、ちゅる、ちゅ、ん、ちゅる、ちゅ……
はぷ、れる、ちゅ、んちゅる、んる、ん……
んれ、ん、ぷちゅ、くぷ、んぷ、んぅ……
ちゅぴ……ふぁ?(目を覚まし、ニヤニヤしながら見つめている主人公に気づく)
わぁ!なによ、あなた!【※左側中距離】
起きてるなら起こしてくれてもいいじゃない!
人の寝顔をそんなに間近で見てるなんて……恥ずかしい……
「指を舐められてて起こすに起こせなかった」?
ふぇ?私そんなことしてた……?
あ……本当だ。あなたの親指、ちょっと濡れてる……
それに、この布団のシミ……わたしの涎なのかしら……
ん……頬、撫でちゃ嫌……(頬や口元を撫で、顔についた朱音の涎を集め、それを見せる主人公)
ふぁ……それ、私の口についてた涎……?
……ごめんね……きっと無意識にやってたんだと思う。
※だって、大好きな人の手を握ったまま眠ってたのよ?(開き直る)
そういうことも、しちゃうものでしょ?
しない?むむむ~……
噛んじゃったりはしてないわよね?
(頷く主人公)
そっか、うん、よかった……
私ね、夢を見てたの。
あなたと一日中、時間を忘れてキスをする夢……
きっと、あなたの指を舐めてたせいよね。
……嫌じゃなかったかしら?
「むしろよかった」……?
……なんだかそれ、変態っぽいわ……
いいえ、そんなあなたも大好きよ。
言ったでしょ?
私はどんなあなたも愛したいの。
だからいろんなあなたを、まだ私に見せてくれていないあなたを、もっと見たいのよ。
……体調は大丈夫?
えへ、そっか。それなら良かった。
私の看病のおかげ?
そんなことないわ。私は隣で眠っていただけだもの。
それでも喜んでくれる、あなたが好きよ。
もう、お昼すぎかぁ……
そういえば、家の人は日中は居ないって言ってたわよね。
お腹すいた?
私が何か作ろうか?
んもー、見くびらないでほしいわ。
私だって、普通の女の子並みにはお料理はできるつもりよ?
「病み上がりだから軽いものでいい」?
わかったわ。じゃあ、ちょっとキッチンと冷蔵庫借りるね。
……あなたは、ここでおとなしく待ってて。
満足してもらえるようなもの作ってくるから、期待して待ってて?