トラック1:テスト1日目のお話

（学校の教室にて） おっつかれー！ にひひ、待ちに待ったテスト初日でしたが！ 君の調子はどうだった？ まあまあ？ふーん…… 私？私はね～カンペキ、だと思うよ！ んもー、ちっちゃい子ころからの付き合いなんだから、私が文型科目得意なのはわかってるでしょ？ それにー、あんな約束しちゃったんだから、負けるわけにはいかないって！ 忘れて、ないよね？ まあ、今更忘れましたーなんて言わせるつもり、毛頭ないんだけど！ 今回のテストで負けた方が勝った方の言うことをなんでも聞くって約束、ちゃーんと守ってもらうからねぇ？ キャンセルなんて出来ませーん！ だいたい、君が言い出したんだよ？ 一体君がどんな命令をするつもりなのかわからないけど、私、負けるわけにはいかないからね！ 私にだって君に命令したいこと、いっぱいあるんだから！ どんなこと？それはヒミツ。絶対に教えな～い！ 「なんだか嫌な予感が」って、そんなに警戒しなくてもいいのに。 どうしても嫌なら私に勝ってみたらいいだけの話じゃん？ 無論、今日の雰囲気からすると、ちょっと無理みたいだけどね～にひひっ 明日の数学は確かに君の得意科目で、私には分が悪いけど…… でもでも、数学もそれ以外も、いっぱい勉強したし！ そんなに必死にならなくても？ ふふーん、早速負け惜しみ？ 言ったよね？私には絶対に勝たなきゃいけない理由があるの！ この代わり映えのしない日常を打ち砕いて、新たな幸せをつかむための、崇高な理念があるの！ だーかーらー、おとなしく負けちゃお？ もちろん、今負けを認めても～ ちゃーんと言うことは聞いてもらいますけど！ 「何の生贄にするつもりだ」？ ふふ、それは君が負けてからのお楽しみ、だよ！ ほうほう、意地でも戦う気なのね。 それなら容赦しない。全力で相手してあげる！ 全教科で負けを見ても知らないんだからね！ それじゃ、せいぜい頑張ってね～ 私？私は明日のテストに向けてもうひと頑張りするかな。 なに？私と一緒に行きたいところがある？ ふーん。そんなこと言ってテスト勉強の邪魔して、私を出し抜くつもりね？ 残念でしたっ！その手は食わないよ？ 確かに誘ってもらえるのは嬉しいけど…… でも、ここで誘惑に乗っちゃうのもなんだか負けた気がするし…… う～～～ もう知らない！私、先に帰る！ 明日のテスト、絶対に負けないから！ 約束、覚えておいてよね！