従姉と添い寝
【従姉と添い寝】
終わりの見えなかったドリームなシチュエーションでのリバイバルも、いよいよ…、最後です。
最後は「添い寝」の思い出。
添い寝体験をリバイバル。
膝枕や耳かきで寝落ちするのとは、また違う、寝物語。
さち姉に、いつ、どこで、添い寝をされたのかは、思い出せません。
思い出せませんが、添い寝をされた事だけは、こんなにも、鮮明…。
なんでもありの「夢」とはいえ、この鮮明っぷりは異常。
(寝返りSE)
脚が、さち姉に触れています。
腕が、さち姉の肌に触れています。
服の上からではなく、直接、触れています。
夢だけど、柔らかい。
リアルな、感触。
夢なのに、柔らかい。
リアルすぎる、感触?!
しかも、
鼻腔をくすぐる、甘い匂い。
これは、間違いなく…さち姉の匂い。
感触だけじゃなく、匂いも感じます。
ありえないくらいの、リアル。
さすがにこれは、夢とは思えません。
夢とはいえ、そんな事はありえない。
あなたは、おそるおそる、目を開けます。
夢の夢から、目覚めます。
…。
……っ。
確かに感じる人の気配。
「(鼻息)
すぅ…すぅ。
すぅ…すぅ。
すぅ…すぅ」
可愛い寝息を立てているのは、紛れもなく、さち姉でした。
「添い寝」の思い出は、まさかのリアルタイムで進行中。
無防備な可愛すぎる寝顔をゼロ距離で見放題。
そうなのです。
さち姉が飲み物を持って部屋に戻った時、あなたは既に寝落ち。
疲れを察し、起こさないようにタオルケットを掛けてあげるさち姉でしたが、
ふと目に入ったのが、あなたの寝顔。
成長を感じる、顔。
思わず見入ってしまい、いつの間にかうたたね…。
その結果が、この添い寝なのでした。
驚きの展開に、ドキドキが急加速。
意識してしまう分、甘い匂いも、さっきより濃密に感じます…。
鼻の奥から、頭のてっぺんまで、ジワジワ痺れるような感覚。
アイスにお湯をかけたように、理性がぐにゃぐにゃに溶けていきます。
ふにゃふにゃの馬鹿になってしまいます。
気絶してもおかしくない、酩酊感。
触りたい。
触れたい。
ギュってしたい。
ギュってされたい。
危険な思考がデンジャラス。
蕩けるあなたの頭の中は、デンジャラスでいっぱい。
理性と欲望のバトル。
息をするのを忘れてしまうほどの、ガチンコの戦い。
天使と悪魔のマジバトル。
一瞬の意識の空白。
無意識に、伸びる手。
やってしまったと、気づいた瞬間。
あなたの頭は、引っ張られるように、さち姉のふくよかな胸の谷間に挟まっていました。
「ん…♪」
頭は、まったく動かせません。
これ以上無い絶妙のタイミングで発動した、さち姉の寝ぼけハグ。
「ん~~……♪」
世界でイチバン柔らかな感触に、頭がパニック。
なんでこうなった?
どうしてこうなった…??
もっともな疑問がものすごい速度で頭の中をグルグル回ります。
添い寝からのいい匂いでたまらなくなってハグされて柔らかくて幸せで幸せであったかくて柔らかすぎて幸せ。
グルグルした結果…幸せ。
さち姉のいい匂いで、あったかくて、柔らかい胸の中が幸せじゃないわけありません。
幸せすぎです。
「………んン…っ」
さち姉は寝ぼけたまま、あなたの背に腕を回します。
「引っ越しても…遊びに来るって…いってたのに」
囁く様な、寝言。
心臓が飛び出そうな現実。
「ち…っとも…こないし…」
あなたをハグする力が、地味に強い。
「このぉ…」
苦しいけど、嬉しい。
「………」
もはや、あなたは抱き枕。
「さびしか…っ………むにゃむにゃ」
寝ぼけたさち姉のハグが、どんどん強くなります。
「離さない………絶対…」
ヤバいがドンドン加速する、一方的な抱擁。
「絶対…の、絶対…なんだから……」
ぐいぐい抱きしめられる程、逆にあなたの力は抜けていきます。
「………」
力を脱力させる、甘すぎる抱擁。
「ンふ………♪」
力を解(ほど)く、甘々すぎる抱擁。
「ん……♪」
さち姉の満足そうな吐息は、次第に寝息へと変わっていきます。
「(鼻息:BGM)
すぅ……すぅ。
すぅ……すぅ。
すぅ……すぅ」
ゆったりとした、寝息。
満足そうな、寝息。
いぃ、寝息。
心地い~ぃ、寝息。
甘~い現実に、心地い~寝息が重なって、スイートすぎる現実。
心地いいとか、
気持ちいいとか、
そんな簡単な言葉では言い表せません。
そんな単純な言葉では言い表せません。
甘くて。
甘くて。
甘くて。
甘い。
さち姉の胸の中で、
体が溶けていきます。
心が溶けていきます。
甘くて。
甘くて。
甘くて。
甘い。
さち姉の胸の中で、
体が蕩けていきます。
心が蕩けていきます。
甘くて。
甘くて。
甘くて。
甘い。
夢としか思えない、現実。
甘くて。
甘くて。
甘くて。
甘い。
さち姉という、天使の抱擁。
天使は存在した。
こんな身近に存在したのです。
さち姉に抱かれながら、
ふたたび、夢の中へ。
安らかな、夢の中へ。
新生活の一日目は、さち姉との添い寝で終わりそうです。
起きた時、さち姉が顔を真赤にして、何か言ってくるかもしれません。
ですが、あなたは何一つ、悪くありません。
完璧なる無実なので、安心してお休み下さい。
このまま、「いやしの日向さん」との添い寝を思う存分堪能しましょう。
そして…。
また、添い寝をして欲しいと思ったら、
その時は、素直におねだりしてみて下さい。
さち姉なら、きっと。
いえ、必ず、叶えてくれるはずです♪
あなたの新生活に幸多からんことを…!