従姉とお散歩
【従姉とお散歩】
さち姉との時間はまだまだ続きます。
ドリームなシチュエーションでのリバイバルは、終わりません。
(夕暮れジングル)
黄昏色の空。
お隣同士だったので、
遊んだ思い出は数あれど、
それとは、全く別。
黄昏時(どき)の思い出。
名付けるなら、思い出リバイバル。
さち姉と二人で歩いた思い出。
ある時は、学校の帰り道。
ある時は、気の向くまま、気が向くまま。
それに、いつも付き合ってくれたさち姉。
もちろん、付き合わされた日もありました。
嬉しい時は、喜びながら歩きました。
「あれっ。
すっごい嬉しそうな顔してる。
何かいい事あった?
あったんでしょ??
めっちゃ、ニコニコしてる!
いいね。
イイねぇ。
キミの笑顔って、なんか、イイっ(笑)。
人を笑顔にできる…笑顔?
さちかまで嬉しくなっちゃう。
これからも、そのニコニコをよろしく(笑)」
楽しい時は、笑いながら歩きました。
「うふ。
あははっ。
あっはっはっは。
ん?
別にあなたの顔みて笑ったわけじゃないよ。
今日はね、なんだか、め…っちゃ楽しいの♪
…理由?
ないっ(笑)。
そんなの、ナイないっ。
ただ、笑いたい気分。
めっちゃ、笑いたいっ♪
ふふ。
女の子って不っ思議~(笑)。
一緒に、笑お。
声出して笑うと、い~~気分だよ(笑)」
落ち込んだ時は、励ましてくれながら歩きました。
「もぉ…。
一度失敗したくらいで、そんなに落ち込んじゃってぇ。
さちかなら、最低三回?
そのくらい失敗して初めて落ち込むけどな~(笑)。
だ~か~ら~、
(パン)
一回くらいで、めげないっ、負けないっ。
ほら、さちかだってついているからっ、元気だす~、出せぇっ★」
雨の日には、なぜか、隠れて泣きながら歩きました。
「さちかはね、男のコだから泣いちゃダメとか、ガマンしろとか、オカシイと思うの。
泣きたいときは、泣けばいいじゃん。
ね?
泣けばすっきりするモン。
だから、泣け泣け。
いっぱい泣けっ。
ちょうど雨降ってるし、バレないバレないっ」
さち姉と喜怒哀楽をわかちあった数々の思い出。
今だけは、一段と鮮明に思い出せます。
(風SE)
さち姉のいい匂い。
鼻腔をくすぐる甘い匂い。
その匂いは、
当時も今も変わらない…。
一緒だという事に、気づきました。