7家主といっしょに。
[翌朝]
お目覚めですか、家主。
ええ、ずっと眠ってました。
途中うなされてたりもしてましたが、ここしばらくは落ち着いた様子でしたよ。
僕の看病の甲斐がありましたね。えへへ。
おでこ、失礼します……(額と額をくっつける)
ん……熱は、もう無いみたいですね。
はぁ……よかったぁ……
家主がこのまま目覚めなかったらどうしようって……少し怖くなってましたよ……
……家主。
少し弱音を吐いてもいいですか?
……はい、ありがとうございます。
……えっと……家主。
僕、もう寂しいのは嫌です。
どういうわけだかずっと借り手がいなかったこの部屋。
やっと人のために働けると思ってこっちに来たはいいものの、ずっとひとりぼっちでした。
そんな中で出会えたのが家主なんです。ようやく出会えた初めての家主様なんですよ。
ですので……
ずっとというのは無理でも、せめて家主が卒業するその日までは……
ここにいて、欲しいです。
(チカを抱きしめる主人公)
んきゅっ……もう家主……急に抱きしめないで下さい……
(主「かわいかったからつい……」)
かわいかったですか?にへ。
(チカにキスをしようとする主人公)
ぁ……ダメですよ、まだ安静に……
んぷ、ちゅ……ちゅる……ちゅ……
家主……ん……ちゅる、ちゅ……やぬ……んぷ、れる……ちゅる……ん……
(家主ぃ……と切なそうな声を上げながらキス・30秒)
んちゅ、ぷ……家主……ダメです……ドキドキが……幸せがぁ……んっvvv)
…………ぷぁ……はぁ……はぁ…………ふぅ……
(呼吸を乱して)
えへへ……幸せすぎて、すこし飛んじゃいそうでした…………
息が……できなくなっちゃうかと……思いましたよぉ……
ん……ふぁ…………はぁ…………ふぅ…………
……ええ、落ち着きました。もう大丈夫です。
家主が元気になって、あまりに嬉しくて……えへへ。
(以下、主人公のことが「好き」になってしまっている自分を戒めるためのセリフ)
……えっと、家主……一つだけ、僕から忠告させてください。
あんなことを言っておいてなんなんですが……
家主、絶対に、僕のことを好きになってはダメですよ?
あ、好きっていうのは「生涯の伴侶にしたいと思う」とか、そういうレベルのお話ですので、お間違いなく。
僕のことを好きだって思いながらぎゅってすることで家主が幸せになるのだったら……えっと……
僕としても……嫌なわけじゃないといいますか……
むしろ僕もそうやってされるの、好きなので……大目に見ることにしますが……
……でも、本当に、心の底から僕に恋するのは禁止です。
だって、僕と家主では生きてる場所も時間も違いすぎますから……
それに、僕は家主の子供を身に宿すことはできません。
伴侶を持って、家庭を持って、それが人の幸せだと聞きます。
僕が座敷わらしってこと、忘れないで下さいよ?
ぎゅってしてもらって、たくさん愛してもらって、すごく幸せで、僕だって本当に家主とこのまま一緒になりたい……
……でも、この僕にも流石にどうしようもないルールだってあるんです。……非常に残念ですが。
……こほん。
とは言え、その時が来るまでは僕は家主のものですよ!
好きにして……とまでは言えないですが、出来る限り家主の幸せのために頑張りますし、できることは何だってします。
抱きしめるのも、口づけするのも、自由にしてくださって構いません!
それが家主の幸せで、家主の幸せは僕の幸せでもあるんですから。
……ただ、あまり僕だけを見ていると、どこかできっと辛くなってしまうと思います。
それは幸せじゃありませんし、僕にとっても望ましいことではありません。
ですので僕のことはあくまでそういう「特殊な存在」として扱ってくださいね?
それが、ずっと家主が幸せで居られるために、大事なことですので。
わかりましたか?ええ、よろしいです。
では、続き……しますか?
(抱きしめて、キスを)
ん……ちゅ、ちゅぷ……れる……んぷ……
ぁぷ、ちゅ……りゅる、ちゅる、ちゅ、ちゅっ……んちゅ……
えへ……幸せです……家主の幸せが僕の幸せで、それとは別に家主に抱きしめてもらって、くちづけをしてもらって……
んちゅ、ちゅる……幸せで、全部溶けちゃいそうです。
僕の中、家主と僕の幸せで熱い……ぽかぽかしてます。
家主にもおすそ分けしてあげます。えいっ
んふふ、どうですか、家主。ふわぁって、お胸、ぽかぽか暖かくなってきましたよね?
僕の中の幸せの温度を、家主の胸に送ってみたんです。
どうにか僕の気持ちを家主に感じてもらえないかと思いまして、いろいろと調べてみたんです。
これは、そうですね。一種のまじないのようなものです。
特に害はありませんので、ご安心いただければ。
えへへv家主、もっとぽかぽか交換、しましょ?
(再びくちづけを)
ん……ぷちゅ、ちゅ……ちゅる……ちぷちぷ……くぷ……
えへ……暖かいですね……んぷ、れる……ちゅ……家主……
ちゅ、ちゅる……れる、んぷ、ちゅ……ちゅぴ……
ちゅる、れる、ちゅむ……ぁぷ、はむ……れりゅ……
(主人公に強めに抱きしめられる)
ん……
…………
……ぎゅってして、ちゅってして、またぎゅってして……それが家主と僕の幸せになって……
なんだか不思議です。不思議で、素敵だって思います。
家主、きっとこれからたくさん幸せなことが起こりますよ。
これから、きっと家主のこと幸せに……もっと幸せにしてみせます。
だから家主も、もっと幸せに貪欲になってください。
今以上の幸せを、その身で受け止められないくらいの幸せを求めてください。
いつでも僕が応援してますし、本当に受け止められなかったら、僕が半分くらい持っててあげます。
ただ家主は僕が、座敷わらしのこの僕がついてることを誇りに思って、信じているだけでいいんです。
いいことがあったら教えて下さい。一緒に喜びをわかちあいましょう。
良くないことがあっても教えて下さい。そのときは僕が慰めてあげますので。
そして……時々でいいですので、今みたいに……んむぅ……んちゅ、ちゅる……れりゅ……(チカからキスを)
僕と一緒の幸せを、味わってください。
……こんなわがままな座敷わらしですが、末永く、よろしくお願いしたいです。えへへv