導入
……くすっ。
はじめまして、おにいさん。
ボクはインキュバスのユウ。
このたびの召喚、まことにありがとうございますっ♪
インキュバスのプライドにかけて、
おにいさんをた~くさん気持ちよくさせてあげるね。
どうぞよろしく~。
アハッ♪
……えっ?
うん、そうだよ。
ボクはインキュバス。
サキュバスじゃないよ?
えっと……。
知ってるかもしれないけれど、念のために説明しておくね。
インキュバスは男の淫魔で、サキュバスが女の淫魔。
ボクはインキュバスだから男の子。
股間にちーゃんと、オチンチンぶらさげてるよ?
アハハッ♪
んん?
おにいさん、なんだか難しい顔してるね?
ボク……おにいさんの好みじゃなかったかな?
(──間隔5秒)
……ははーん。
さてはおにいさん、インキュバスじゃなくて、
サキュバスを召喚するつもりだったんだね?
ふんふん、なるほど……。
召喚に使ったこの魔導書、英語だね。
翻訳が適当だったから、儀式の手順を間違えちゃった……と。
たぶん、こんなところだね?
なるほどなるほど……。
……ん?
ダーメ。
デリヘルじゃないんだから、チェンジはできないよ。
召喚イコール契約。
キャンセル料は人間の命。
それが魔族のルール。
だから、きっちりボクとエッチしないと、
おにいさんはボクに、魂を抜かれちゃうんだよ?
(──間隔5秒)
アハハッ、そんなに怖がらなくても大丈夫。
同性愛ビギナーのおにいさんを、ボクが優しくリードしてあ・げ・る。
エヘヘッ。