3つの物語
私、いくつかの物語を 掛け合わせて読むのが好きなんです。
あなたの選んだ この官能小説をおおとりにして
先に 私の選んだ この3つの本を おり混ぜて読んで行きますね
(ページを捲る)
どうやら この物語の主人公は 女性の様です それじゃああなたも女の子ですね。
午前1時 ネオンが照らす大都会の中を バイク一本で駆け抜けてく
あなたは この入り組んだ大都会すべてを走りつくした 無名の謎多き女レーサー
時速180kmのテールランプが 一線に風を切る
急カーブもなんのその 股をグッと絞めて 地面スレスレを曲がっていく
そのしなやかな姿はもはや芸術。うなるエンジン 駆け抜ける大都会
高速の風があなたのヘルメットを裂いていく
脳からアドレナリンが放出し 気持ちよさを深めていく…
この時間がもっと長く続けばいい 永遠にも感じる時間をかけていく…
走り切ったあなたは 自分のガレージに戻る 流した汗をシャワーで洗い流す為だ
まだ冷めやらぬ興奮を シャワーの水圧が奪っていく 温かな心地よさだけを残して。
脱力。 すーっと力が抜けていく。シャワーが当たる度に 女の体を濡らしていく
想像して…女のあなた 一糸まとわぬ あなたの分身を
つややかな髪 整った顔 綺麗な瞳 ぷるんとしたくちびる
小さな肩幅 つるつるの腕先 ぷにぷにの柔肌
きゅっと締まった腰 たわわに実ったおっぱい
女性特有の骨盤 ぷくっと膨れたお尻のふくらみ 丘の様な女性器とワレメ。すらっと伸びた足先まで
すべてあなたの思い通り
キラキラとしたシャワーが 体全体に当たり、角質を洗い流していく
温かくて体温が上がり 綺麗な女性の形をいろどる
ぷくっと膨れた胸の半球 先端にピンク色の突起物。体のラインを添って 女性の性のしるし 湿ったメシベまで
メシベからぴちゃぴちゃと まるで漏したかのごとく 水を垂らしている
そう あなたは 誰がどう見ても どこからどう見ても 完璧な女性。
シャワーを止めて 髪先からも水滴が垂れていく
そのまま女は悩むポーズを取る
この物語の主人公は とある悩みを抱えている。
どうやら 大都会すべてを走りつくして 退屈になってしまっている様子
一つ 溜息を漏らす 何か 面白い事ないかなぁ
女は服を着て、風呂上がりに ×冷蔵庫から牛乳を取り出し リビングからテレビを付ける…
すると、テレビがこう言ってるの 「大都会に謎の凄腕レーサー現る」ってね
もう大興奮 食いる様にテレビを見る「私の退屈を満たしてくれるかも知れない!」
今の私は 満たされるなら何でもよかった それくらい飢えている
刺激 興奮 快楽 それが満たされるなら 私はどこにだって行く
期待に胸膨らませ くいる様にテレビを見る が、
けど結局 しどろもどろなテレビの情報にウンザリ
会いに行きたいのはやまやまだけど、眠いからまた今度ね、
「ねくすと しーゆー あげいん」
(本を閉じる音)
ふふ 物語っていつもこういう所で終わってしまうのですよね
だから私は、色んな本と組み合わせて物語を作るんです 慣れれば癖になりますよ
さぁ、美しい女レーサー 次のページではどうなってしまうのでしょう。
(ページを捲る)
想像してください ここは夜の森の中 一人 夜の森を歩いていく
生い茂る草木を嗅ぎ分けて 奥へ 奥へと進んで行く…。
きっとあなたは 謎のレーサーを追いかけて ここまで来たんでしょうね
興味深いです
(あなぐら)
山越え 谷越え 丘を越え 辿り着いたのは小さな洞穴
入口はやけにぬるぬるしていてとても狭い 中は無数に コケで生い茂っている
勇気を出してあなたはその穴に飛び込む
身をよじらせ、ねじれた樹木を足場に 奥へ奥へと入っていくと
だんだんと広い空間が出てくる そこはとても優しい空間で どこか懐かしくて いるだけで気持ちがいい
奥から湧き出る温かな液体。天然の温泉があったので、あなたは服を脱ぎ捨て 温泉にひたっていく。
安心感 充足感 心の安定を取り戻す 気持ちいい とても気持ちがいい
すっかりくつろいでから あなたは穴を出ると とても晴れやかな気分。
まるで生まれ変わった様な快感が 稲妻の様にあなたを貫く
そう、ここは神秘の穴 濡れた穴をじっくりと観察して
気が付くと ぬるぬるした入口を今度は軽快に進んでいく
中の温泉は とても気持ちがいい
外に出ると 快感が 稲妻の様にあなたを貫く
もう何度も何度も入って出て 入っては出て
不思議な温泉の魅力が あなたを誘惑して離さない
何度も温泉に入ったおかげで すっかり体が熱くなって
痺れるような刺激が脳に響き 女の子はその場で眠ってしまう
気が付くと中の温泉が、外にまで溢れて 新たな温泉が出来上がっていた。
それから女の子は この気持ちよさを求めて毎日通うになったとさ。
(本を閉じる音)
物語の女の子…、とても気持ちよさそうでしたね
…でも 女のレーサーは温泉に行きたかったんでしょうか?謎は深まるばかりです。
次の本は…恋愛物 ラブストーリーですね
どうやら女の子が獣の手を持つ男に恋してしまうお話の様です
さぁ、これから物語はどう動くのでしょうか
(ページを捲る)
私は 一心不乱に 獣の手を引いて走り出す。どこか、ここじゃない遠くへ
傷付いた体 露出した男らしい肉付き 犬の様なキバが生え 瞳はあまりにも鋭く
そして何より 繋いだ手から伝わる 私の顔より大きな獣の手
逃がしてしまうのはイケナイこと、それが村のおきて。
それならいっそ、一緒に逃げてしまおう どこか遠くの落ち着ける場所へ。
好きと言うには程遠いけど それでも私は この男に 熱い 情熱的な感情を抱いた
(あわ)
同情でも 哀れみでもなく、ただただ惹きつけられる 魅力
不思議と心が疼く 見てるとドキドキして 顔が合わせられない
獣と人間は いわば異種。結ばれる事などあってはならない
それでも惚れてしまったんだ 仕方ない
(まじ)
例えようもない、不思議な魅力。この獣の物語と交わりたい だから どこか遠くのかなたへ…
(本を閉じる音)
…アレ?この物語はここでおわりですね
そこであなたの選んだ官能小説の出番です