Track 3

衝撃の事実! えっちしないと、人間でいられない!?

 ふん、ふん、ふーん♪  こうしてパグ犬のモニカは。  大好きなあの人と、ついに人間として同棲生活を送る事になったのだわ!  はぁ。お父さんとお母さんに深く追及されなくてよかったわ。  『無事かどうか写真送って』とか言われたらどうしようと思ったけど。  まあ、基本的に適当なのよねうちの人達って。  それからあの人を悩ませてた仕事相手の人も。  最近はすっかりおとなしくなったようだし。  これで仕事も少しは楽になるわね。  早速私のアルバイト先も決まったし。何だか順調すぎて怖い位だわ!  明日から念願のお花屋さんよ! 頑張るわー!  それにしても、あの不思議なお姉さんの紹介とはいえ。  『犬です』って正直に言っても雇ってもらえるなんて。  あの店っていうか、この街自体どうなってるのかしら。  まさか『犬ならあんまり珍しくないですね』って言われるとは思わなかったわ。  もしかしたら私が知らないだけで、この辺には人間じゃないものがいっぱい住んでるのかしら。  ……いつかそんなお友達が、普通にできちゃったり?  幽霊とか……人魚とか……宇宙人……とか?  フフフ! まさかね!  そんなの『人外娘が大渋滞!』だわ!  おっと! 電話だわ。  でも私は慌てたりしないの。もう人間だからね……。  こんにちは! はい! モニカです! 大丈夫です!  検査の結果はどうでした?  えっ⁉ そんなの聞いてないです!  うぐぐ……。それを言われると、ぐうの音も出ません……。  でも。私の身体が完全に人間になれていないって事は、つまり……。  で、できるんでしょうか。私……。  ううう……。  わかりました! やります! やってやろうじゃありませんか!  けけっ結果を。楽しみにしてて下さいよね!  それでは!  ふぎゃっ! いつからいたの?  ノノノノノック位してよね!  そう。何かあったの。大変なのよ。  あの……ね。突然なんだけどあなたに頼みがあるの。  あの。何も聞かずに……私と……。  やっぱり何でもないわ!   あの! 今日はもう寝るから!  急ぎの用事でないなら明日に改めてもらえるかしら!  ええ! そうしてもらえると助かるわ!  ではまた明日! グンナイ!  ごめんね。おやすみなさい……。