Track 1

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 おかえりー。人間。  んー? どうかしたかー? なんか、暗い顔してるなー。  余の配下の魔物だって、そこまで暗い顔はしてなかったぞー?  何か、仕事で嫌なことでもあったのか?  ふふ。  うん、いいよ。  余の胸の中に来なー?  うん。ぎゅーーーーーー……。  よーし、よーし。よし、よし。  よーく頑張ったなー。偉いぞー。  それで、何がそんなに辛かったんだー?  話せないことかー? そうだったら、無理には聞かないがー。  でも、言うだけで気が楽になるってこと、あるだろー?  余、別に誰かに言いふらしたりなんてしないからさー。  よかったら、言うだけ言ってみろー?  ふんふん。ふんふん。  へー。そんなことがなー。ふーん。  ふんふん。ふんふん。  なるほどなー。  んー。人間ってすごいなー。  そんなに嫌なことされたのに……人間にそんなことした奴、なんで燃やさないんだー?  余だったら、塵も残さないんだがー?  今度、余が代わりに燃やしてやろーかー? 世話になってるから、それくらいはしてやるぞー。  ……やらなくていいのか? そっか。  んー。でも、人間、それだとスッキリしないだろー?  じゃあさ、今度、そいつの髪の毛とか、よく身に着けてる持ち物とか、持って帰ってきなー?  そうすれば、余、そいつに呪いかけてやるから。死にはしないけど、一か月くらい、いい感じに苦しめられるやつー。  うん。もし人間が望むんだったら、いつでも言ってこいー? 余、人間のためなら、結構色んなことしてやるぞー。  まあ、それはともかく。  ほんっとに、よーく頑張ったなー。  えらいぞー。えらい、えらい。  文句一つ言わずに働くなんて、人間は、ほんとに偉いなー。  この国の仕事ってのは、大体、嫌だったり大変だったりするのが多いんだろー?  なのに人間は、毎日毎日、決まった時間に起きて、きちんと会社に行ってるもんなー。  それ、魔王的にもすごいことだって、余、思うぞー。  余の配下たち、魔物だけあって、魔王城に出勤してくる時間とかめっちゃ適当だったしなー。  人間がどんなに怒られたって、どんなに否定されたって……真面目に仕事してるだけで、偉いって思うぞー。  でも、少しくらい文句言ったっていいんだぞー?  余だって、配下から待遇についてめちゃくちゃ文句言われてたしなー。魔物、そういうとこ、めっちゃ容赦ないからなー。  まー、人間の立場的に、どうしても言いづらい、っていうのは分かるけどなー。  そんなときは、すぐに余に言えよー? 余、できる範囲で何とかするからー。  あと、“ぎゅー”は、いつでもしてやるからなー?  余って、この国の中だと、結構おっぱいおっきいほうなんだろー? おっぱいにフカフカ埋まってたら、人間も嬉しかろー?  人間の気が済むまで、好きなだけぎゅーってしてていーからなー。  仕事中も、辛くなったらいつでも余のとこに帰ってこいよー? すぐにぎゅーってしてやるからなー♪  ぎゅーーーー。  よーし、よーし。  よーく頑張ったなー。  えらいぞ、人間。  えらい、えらい。  すごいぞー、人間。  余の前では、なーんにも頑張らなくていーからなー。  人間の年齢は、人間的には、もう大人なのかもしれないけど……  余にとっちゃ、生まれたての赤子みたいなもんだからなー。  だから、余を、母だと思って甘えるんだぞー。  子どもは、母親の前で見栄を張ったりしないからなー。  ほーら。体の力、抜けー?  人間の体は、余が全部支えてやるから。体重、ぐってかけていいぞ。  で、胸に頭、埋(うず)めてなー?  ぎゅーーーーーーー。  よーし、よーし。  よし、よし、よし。  いーこ、いーこ。  えらい、えらい。  よーーし……よーーし♪  ……んー? もう大丈夫?  ふふ。嘘つくの下手だなー、人間は。  遠慮するなー♪ いーんだぞー。このまま、一時間でも二時間でも。一日でも二日でも♪  ずーっと、余に甘えてなー?  よーし……よーし……。  よし、よし♪  偉いぞー、人間は、ホントに偉いぞー♪  ふふっ♪