「魔法少女、チート判明」
イサヤ
「あれ?スライムの様子が、何かおかしい
気のせいかな、仲間になりたそうにコッチを見てる気がする」
女神
「おーい。…ちゃん、じゃなかった、イサヤちゃん。聞こえる?」
イサヤ
「この頭に響く声…女神様ですか? お久しぶりです
ってか、今、それどころじゃなくて…」
女神
「分かってる。分かってるって。全部見てたから
まさかタライで記憶取り戻すとは思わなかったわ」
イサヤ
「え゛っ。全部見てたって…えぇぇぇぇっ」
女神
「うん。ヤってる所も見たわよー。ま、気にしないで」
イサヤ
「気にしますよぉぉぉ。あんな恥ずかしい所、見られてたなんて…」
女神
「そんな事より、目の前のスライム、様子がおかしいでしょ?」
イサヤ
「ええ。何か大人しくなっちゃって、仲間になりたそうな視線を感じるんです」
女神
「すごーい。それ、正解。貴女のチート能力よ。それ」
イサヤ
「これがチートって…説明して貰えますか?」
女神
「貴女は、性交したモンスターを下僕(げぼく)に出来るの
例えば、今性交したスライム。貴女は『仲間になりたがってる』って
感じたみたいだけど、実際は下僕になりたがってるのよ」
イサヤ
「下僕…? いわゆる手下みたいな感じですか」
女神
「どっちかと言うと、手下って言うより、何でも言う事を聞く、奴隷に近いわね」
女神
「さらに、1度性交した魔物は、種族全体が下僕になってしまうの
貴女は今、世界中のスライム系モンスター全てを、奴隷にしたって事」
イサヤ
「世界中の?」
女神
「えぇ。たとえ魔王が現れて、スライムを支配しようとしても、
貴女の下僕になった以上、それが覆る事は無いわ」
女神
「まぁ、貴女が命令しない限り、2度と襲って来る事は無いから、
望み通り下僕にしてやればいいのよ」
イサヤ
「スライムを下僕にですか…実感湧きませんけど…分かりました」
女神
「飲み込みが早くて助かるわ。これからはチートを利用して、ずんずん成り上がるといいわ
それじゃ、又何か有ったら、話掛けるからね。貴女に幸あれ」
イサヤ
「あー、通話切れちゃった。もっと色々教えて欲しかったのに
ま、いいか。さてと、そこのスライムさん。この洞窟に詳しいんでしょ?
私、今、試験中なの。悪いけど手伝ってくれる?」
※スライムの音
イサヤ
「これで、試験は楽勝ね。気持ち良かったし、結果オーライかな。ふふふ」